【RIZIN】安保瑠輝也、朝倉vs.牛久や斎藤vs.平本よりも「俺の試合の方が絶対に面白い」「後半3試合を喰ってやる。俺がメインイベント」「MMAに挑戦するなら平本かな」

　2023年5月6日（土）東京・有明アリーナ『RIZIN.42』に出場する全選手の個別インタビューが、4日（木）都内にて行われた。 　第10試合のRIZINキックボクシングルール3分3R（70.0kg契約）でブアカーオ・バンチャメーク（タイ/バンチャメークジム）と対戦する安保瑠輝也（MFL team CLUB es）は、公開練習に続き「早く試合がしたい。ワクワクしている」と試合が楽しみでならない様子。かつてヒーローとして憧れたブアカーオを「KOしなければならない」という安保。その理由は？ ブアカーオは俺レベルの質の攻撃を喰らったことがない ――現在の心境は？ 「日に日に早く試合がしたいっていうのが昨日あたりにピークが来まして。減量はあと水を抜くだけなんですけれど、今からでも戦いたい。初めて試合でこんなにワクワクしています」 ――今までで一番意欲がある？ 「そうですね。やって来た準備も過去最高のトレーニングをしてきました。質も量も。あとは自分が子供の頃から憧れでヒーローであったブアカーオ選手と試合が出来るというのがどんどん現実味を帯びてきて、やってきたことを出せるっていうのが楽しみでしかたがないです」 ――改めて対戦相手の印象は？ 「やっぱり300戦近く戦っていますし、いろいろなタイプと戦ってきたと思うんですよ。スピードが速いタイプ、力が強いタイプ、パンチが得意なタイプ、蹴りが得意なタイプ…でも俺レベルの質の攻撃を喰らったことがないと俺自身思っているので、そこで勝負したいと思っています」 ――どんな試合展開になるとイメージしている？ 「いろいろな展開があるんでしょうけれど、俺の理想は電光石火です。3Rしかないですし、5Rでも全力で戦えるスタミナ作りと身体作りをしてきたので、戦術的に見たりすることもありますが、見ていてつまらない試合には絶対にならないと思います」 ――RIZIN参戦はいつ頃から計画していた？ 「K-1を辞めた時にいろいろな選択肢があったんですけれと、それこそONEという選択肢もありました。それで結果的にBreakingDownに出たんですけれど、その時からRIZINさんとは僕のエージェントが話をしてくださっていたので視野にはありました」 ――RIZINで戦ってみたい相手は？ 「RIZINはMMAの団体なので。僕は立ち技の選手ですし、誰と戦いたいというのは違うと思うので、今はこの試合に集中しています」 ――RIZINファンにはどういうアピールをしたい？ 「アピールするつもりはないです。俺の試合を見れば面白いので試合を見れば分かる」 ――YA-MAN選手も参加するが、意識はする？ 「全然意識してないです」 ――朝倉海選手にアドバイスはある？ 「ないですよ。炎上させようとするのやめてくださいよ(笑)。この試合は自分が楽しみで、周りとか一切気にしてないです」 ――SNSでは勝って当然の声もあるが、そういう声も気にしない？ 「勝って当然と言われていますけれど、スポーツベットのオッズを見たら僕が負けているんですよね。ブアカーオが強いことはみんな分かっていてくれてよかったと思っていますね。、その強い選手と倒さないと意味がないので楽しみです」 ――お父さんがセコンドに就くのは初めて？ 「ちゃんとプロのリングに立ってやる親父のセコンドは初めてですね。ブアカーオに会いに行くためにタイに連れて行ってもらったのは強烈に残っていますし、自分が憧れた選手を倒すっていうのは一種の親孝行ですよね。その姿をお父さんに一番近くて見てもらいたいという気持ちが大きいです」 ――魔裟斗さんが解説をすることの心境は？ 「前もいいましたが、K-1の時から僕の解説はやってもらっていたので特に今回どうとかはないです。ただRIZINに魔裟斗さんが解説で来るのは格闘技界にとって大きな一歩じゃないかなと思っています」 ――BreakingDownで安保選手を知った人に、この試合はどういうものだと説明するには？ 「BreakingDownを見て僕を知った人たちは僕の試合の面白さは分かっていると思うので、それを1分3Rではなく9分間の濃縮された攻防、技の精度、破壊力、そういうものを楽しんでもらえたらと思っています」 ――ブアカーオがどういう選手かと説明するには？ 「BreakingDownを見ている人は若いので、それこそ僕が小学5年生だったので。伝説のファイターっていうひと言ですかね。日本で一番名の売れたタイ人」 [nextpage] 本気で世界一を目指すのがカッコいい格闘家 ――世界的に有名なブアカーオを倒せば世界に名が知れ渡る。そのことをどう思う？ 「本当にそう思っていますね。オッズの差が開きが出たので、もちろん倒すつもりなので、KOで倒せば安保瑠輝也は強いと再確認してもらえると思うんですよ。ブアカーオ選手をKOで倒してしまうとなると、それこそ世界から目を向けられると思うので、自分自身それを望んでいますし、僕も世界の舞台で今後戦っていきたいと本気で思っているので、そういった意味も含めてこの一戦はめちゃめちゃ大事だと思っています」 ――世界を見据えている？ 「僕もK-1を出ていろいろやりましたけれど、格闘技をやっている以上、本気で世界一を目指すのがカッコいい格闘家だと思っています。僕自身、それを目指せる素質と才能を持っていると思うので、あとはそれに努力を重ねるだけだと思っています。その努力を今積み重ねています。だから俺は世界を獲りに行きます」 ――BreakingDownでシリル・アビディと戦った経験はこの試合に活きる？ 「その経験は正直、みんなが思っている以上に、めちゃめちゃ大きいです。アビディ選手と戦ったけれど、引退して10年とか、実際にその通りだと思います。対戦相手が決まらなかったのでアビディ選手になったけれど、エキシビションではなくて公式戦でOFGで自分より30kgデカい選手と殴り合って倒しきった。圧力とか、今まで経験したことがないようなパワーとか重さを体感しました。だからみんなが思っている以上に僕はアビディ戦を経験して、凄く自分の経験になったと思っていますね。同じ階級の選手とでは経験できないことを経験させてもらいました」 【写真】尋常ではない腕の筋肉がフィジカル強化の成果を物語る――ということは、圧力が一番の武器と魔裟斗さんも言っていたブアカーオの圧力は怖くない？ 「魔裟斗さんの分析力は凄いので僕の弱点的な部分も分かっていますし、僕もその部分に関しては自分自身でも分かっているんですよ。そこに関してはとことんまで潰してきたし、ずっと自分がやりたい距離で戦えるわけではないと理解しているので、そういう距離でも勝負しますし、そういう距離でも打ち勝ってやろうと思っていますね」 ――憧れの選手を超えた時に自分の感情はどうなると思う？ 「倒さないとダメだと思っています。勝つだけではダメです。ここは倒して勝たないと。みんなが言う全盛期じゃないという意見mも分かりますし、だからここは絶対に倒して勝たないと先に進めないと思っていますね」 ――減量はあと何kg？ 「あと4kgですね。K-1の時と一緒です。アビディ戦を経験して普段体重が80kgくらいになっているので10kgくらいの減量で。K-1でやっていた時も約10kgくらいの減量幅だったので、変わらずキツい状況ですね」 ――K-1の時はいつも前日会見で普段の声ではなくなっていたが？ 「声は潰れやすいんですよ。体調が悪いとかじゃなくて、水を抜いたら僕は声が出づらくなる体質な気がしますね。だから一緒です。明日は声が枯れてると思います。今から3kgくらい水を抜くので」 [nextpage] アンチからの言葉もパワーになる ――ONEも選択肢にあったとのことだが、世界を目指すならONE？ 「そういったところを視野に入れています。RIZINに出させてもらったのは日本で一番盛り上がっているプロの格闘技団体ですし、ONEに行くにしても安保瑠輝也という存在をもっと日本で知ってもらってから世界に挑戦したいなってというのがあって。日本にもっと格闘家・安保瑠輝也を知ってもらいたいなと」 ――世界を目指すならMMAをやっている暇はないのでは？ 「でもね、平本とはバチバチしているじゃないですか。これもすっと言っていますが、SNS上だけで喧嘩をしてファンを期待させることはしたくないですね。それが自分自身で気持ちよくなくて。あそこまで何年にわたっているかわからないくらい喧嘩しているので、そこは一戦でもやって決着を付けたいと思っていますね。もちろん勝つ気でいますけれど、もし負けたとしてもMMAに挑戦するなら平本かなと僕は思っています」 ――そこにケリをつけてから世界を目指したい？ 「そこはまだ自分自身ブレているところですね。まだハッキリ決まってないです。とりあえずこの試合に集中して勝ち切る、倒しきる、これを今一番やるべき仕事だと思っています」 ――試合順が休憩の後、RIZINデビュー戦でいきなりこの位置についてはどう思う？ 「妥当じゃないですか。対戦相手もブアカーオ選手で、世界のスーパースター、格闘技界のスーパースターですし、RIZINも僕の試合の面白さを買ってくれていると思うんですよ。休憩明けて、1回緊張もほぐれて“よし、もう1回見るぞ”っていう休憩明けの第1試合で安保瑠輝也の試合を見られるのは正解だと思いますね」 ――自分の強味を押し付けるのか、相手の強味を消すのか？ 「両方になりますね。やろうとしていることをやると両方になります。でもその展開ばかりじゃないので、相手の強い展開で戦う時間も絶対にあるが、そこでも全然勝負します」 ――試合は噛み合いそう？ 「それはやってみないと分からないですね。どういう状況になっても大丈夫ですよ」 ――応援する声とアンチの声、モチベーションに強く影響を受けるのは？ 「バランスよく2つから影響を受けています。応援している人たちの声を受けてもう1R頑張るぞって気持ちになりますし、それとは逆に、現役を過ぎた言葉は悪いけれどおやじ狩りとか、強さを目指さなくなったとか言われるわけですよ。そういう言葉を目にすると、それもパワーになる。はなから否定できないコメントとか意見を真に受けてムカつくわじゃなくて、絶対に見返してやろうと。それのおかげで練習をやりきれた部分も実際はあるので、2つとも大事だなと思います」 ――MMAはつまらないという発言があって、RIZINファイターも含めて賛否両論。それは今も変わらない？ 「そういう試合も多いなと思いますね。この前の試合にしても似たような感情を思いましたし、もっと盛り上がる試合が見たいなっていう。これはファン目線ですけれど、僕はMMAファイターじゃないので。ただのファン目線としてはそう思いました。立って戦った方が面白いなって」 ――この前のダブルメインを見ていても、あまり面白い試合ではなかった？ 「俺の試合の方が絶対に面白いです。後半3試合を僕が喰ってやるつもりでいるので、俺がメインイベントです」