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【RIZIN】安保瑠輝也、ブアカーオ戦は「電光石火」の決着「自分の人生を変えるために、子供の頃に憧れたヒーローを超えるために戦う」

2023/05/02 17:05
 2023年5月6日(土)東京・有明アリーナ『RIZIN.42』にて、RIZINキックボクシングルール70kg契約3分3Rでブアカーオ・バンチャメーク(タイ)と対戦する安保瑠輝也(フリー)が2日(火)都内にて公開練習を行った。  シャドーから3分間のミット打ちを披露した安保。得意とする長いリーチを活かした遠間からのワンツー、左ミドルをもちろん、接近しての左ボディやヒザの他に、ブアカーオが組んできた時の対策と思われるプッシュしてのショートフックや回り込みながらのショートフックも繰り出した。  公開練習を終えると「ちょっと体調を崩したのもありましたが治って、見ていただいた通り絶好調です」と安保。  近年のブアカーオの試合は全部見たと言い、「2019年以降、公式戦はしていないと言われたんですが全然していて、ベアナックルの試合をしていたり、ONEに出ていた選手ともバリバリやっているので、コンディションは凄く良さそう」と評価。  K-1 WORLD MAX時代との違いは「ファイトスタイルが変わりましたね。昔はフィジカルはそんなに強くなくて、ミドルキック、ハイキック、前蹴りと蹴りを主体とした攻撃でリズムをつかんで相手に何もさせないスタイルだったと思うんですけれど、近年はフィジカルが上がって、蹴りも蹴れるけれどパンチも出来るようになってパンチ主体の選手になったかなって印象がありますね」と答える。  長年70kgで戦って来たブアカーオに対して、安保は70kgの公式戦は今回が始めて。そのことには「体重はめちゃいい感じですよ。あと5kgくらいなんですけれど、減量もけっこうやっていて。BreakingDownでアビディ戦を経験したじゃないですか、あの時に大きくしたので普段の体重が最高82kgになって。そこから減量しているので、今は70kgが自分の中でベスト。凄く動けますし、いつもは試合4日前とかだと公開練習なんか出来ないんですよ。減量があったので。今も減量していますけれど、それでもこれだけ動けるのでコンディションはめっちゃいいです」と自信をのぞかせる。  今回はK-1ルールとは違い、ワンキャッチワンアタックありということでブアカーオは確実につかみに来ることが予想されるが、「つかませないですね。スピードが全然違う」とつかませないとした。  安保は「ブアカーオは俺のスーパーヒーローで小学生の時タイまで手紙持って会いに行ったことがある」とのエピソードを明かしており、少年時代のヒーローと戦うことになったのはどんな気持ちかと問われると「もちろん嬉しいです。本当にワクワクしています。僕が男同士でごろごろと言ってMMAファンが怒っているので、僕の粗探しでブアカーオが公式戦を長いことしていないという声がありましたけれど、調べたら全然やっていますし、本当に強いブアカーオで来ると思うのでワクワクしています。楽しみです」との気持ちを話した。 「ゲーオ選手の時も似たような感じがありましたね。僕がK-1王座を奪取した試合なんですけれど、僕が18歳の時に姫路でくすぶっていて。この先どうしようかなと、格闘技をやっていなかった時なので。その時に目指した選手だったのでその高揚感がありました。でも子供の頃のヒーローっていつまで経ってもヒーローなんですよ。だからと言って試合で楽しませるつもりはないですね。俺は本気で潰しに行きます」  ブアカーオに憧れたのは「キックですね。自分も空手出身なので足技を得意としていた部分が多かったので、魔裟斗さんとの2004年の試合を見て凄いなって衝撃を受けて。タイ語を勉強してタイ語で書いた手紙を持って行こうと思ったくらい凄いなと。初めてヒーローってそういうことなんだろうなって思いました」と、蹴りに惹かれた。  ならば、その蹴りで倒したいのかと聞かれると「そんなことはないです」と即答。  もしブアカーオがこの試合で引退すればレコードの最後に自分の名前が載ることになるが、と言われると「いや、辞めて欲しいとは思わないので。でも勝つことは確実です」とした。 [nextpage] 僕はブアカーオへの想いが凄いんですよ  そのブアカーオと2度対戦した魔裟斗がこの試合について触れ、安保が不利だとの予想をした。それについては「見ました。そういう意見があって嬉しい。勝って当たり前と思われている試合なんか僕自身楽しくない。決まった時からこれは厳しい戦いになるなと思っていましたよ。周りは全盛期を過ぎているとか言いますけれど、270戦ってハンパじゃないです。その経験をしている選手と対峙できる、こんな幸せなことはないです。本当に楽しみです。それに尽きます」と、不利と言われることで逆に燃えるとする。  魔裟斗は安保のフィジカルが弱いことを指摘していたが、「それはもう大丈夫ですよ。そういう意見はあると分かっていました。それに関して言えば今に始まったことではないので、弱点は2年前から分かっているんです。そういうところはどんどん潰してきているので。だからアビディ戦の時も体重が30kgくらい上の選手で、フィジカル負けはしますけれど打ち合いから逃げたわけじゃない。THE MATCHで山田選手とやった時も階級は下の選手かもしれないけれど、自分が苦手な展開でも3Rちゃんとやり通して苦手な部分の克服はある程度出来ていると思っている。さらにそこからブラッシュアップして精度が上がっていますし、そういった近い展開で組みが強いブアカーオ選手でそういった部分で勝負する時間もあると思うし、しようと思っています」と、すでに克服していると答えた。  魔裟斗がゲスト解説を務めることには「僕はK-1の時にずっと解説してもらっていたので特別感は感じてないですけれど、魔裟斗さんがRIZINに来て解説をすることに対しては凄く大きな、今までになかったことじゃないですかね」とする。  魔裟斗の目の前でかつてライバルだったブアカーオと戦うことはエモいのでは、と聞かれると「僕もそう思いますね。本当にこれ、魔裟斗さんも含めていいことを言った方がいいんでしょうけれど、僕はブアカーオへの想いが凄いんですよね。子供の時のヒーローって言うか。だから魔裟斗さんの目の前でってことにはあまりないですね」と、ブアカーオへの想いが強すぎる安保。 [nextpage] 大技は逃げ。どの局面でも勝ってやろうと思っている  練習環境は「和歌山でボクシング。今回は月の3分の2は和歌山にいました。何度も合宿行かせてもらって。今トレーナーが3人付いていて、ボクシング、ムエタイ、フィジカルとバランスよくやっています。今まではボクシングの日はボクシングだけ、ムエタイの日はムエタイだけでしたが、今はボクシングの間にムエタイを挟んだりしているので、凄く効率よくバランスよく出来ている」という。  どんな勝ち方をしたいか、との質問には「電光石火です」のひと言で答えた。  安保と言えば飛び二段蹴りや飛びヒザ蹴りなどの大技のイメージが強く、その大技が電光石火ということかと問われると「あれはけっこう逃げなんですよ、逃げの技だった気がするんですよ、僕の中で、あれで倒しますし、派手な安保瑠輝也って印象でいいんでしょうけれど、僕としてはああいう技をするって展開は2つパターンがあって、自分がめちゃくちゃいい調子の攻撃を出している時、そういう時は倒せるんですよ。もうひとつが、自分の苦手な展開で潰されそうになった時に、決死の一手で出す胴廻し回転蹴り、飛びヒザ蹴り。あれは自分の弱点の部分を逃げるためにやっていたという自己分析をしていて。だから(今回は)あまり出さない気がします。出すとは思いますけれど、そんなに出さない気がしますね。というのは、そういったところを潰してきているので、弱点がなくなってきているんですよ。どの局面でも勝ってやろうと思っています」と、大技に頼るのは逃げなので正攻法で真っ向勝負を挑むと宣言。  この試合に何を背負って臨むのか、との質問には「何も背負わない。自分の人生を変えるために、あとは子供の頃に憧れたヒーローを超えるために戦います」とした。  ファンからは「そもそもなぜRIZINに参戦しようと思ったのか」との質問があり、「日本の格闘技で今一番盛り上がっている団体だし、本物志向の団体だと思います。安保はRIZINに来て何をするつもりなんだって、そこを聞きたい人が多いと思うんですけれど、僕自身に関しては明確な目標が固まっているんですが、それはまだ言いたくなくて。まずRIZINに一度上がって見たくて、もっと日本で安保の存在を格闘家として広く知られたいという気持ちでRIZINを選ばせてもらいました」と回答。  そして「俺にしか作れない道を作りたいと常日頃思っているので、僕の歩んでいる道は王道じゃなくて邪道。変なことはしているが結果は出していると思っている。そのスタイルは貫いていこうと思います。RIZINで立ち技はいらないと意見がたくさんあるのも分かっていますが、間違いなく言えるのは俺の試合はめちゃくちゃ面白い。それを期待してください」とRIZINファンへメッセージを送った。
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