キックボクシング
レポート

【新日本キック】大会3日前にメインイベントが消滅の危機の中、沖縄から来た下地奏人が木下竜輔と熱闘を展開

2023/04/23 21:04
新日本キックボクシング協会「TITANS NEOS 32」2023年4月23日(日)東京・後楽園ホール ▼第8試合 フェザー級 3分3R×木下竜輔(伊原道場本部)判定0-3 ※26-30×3○下地奏人(RIOT GYM)  メインイベントのWKBA世界62kg級王者・高椅亨汰(伊原道場本部)vs.ピューポン・ゲッソンリット(タイ)が、大会3日前にピューポンの欠場で中止となり、この試合がメインイベントに繰り上がった。  木下は2連続TKO負けを喫しており、連敗脱出を懸ける。戦績は4勝(2KO)4敗。対する下地はアマチュアで8冠を獲得、プロ戦績も6勝(1KO)無敗の好成績を収めている沖縄の選手。  1R、右ローにつなげるパンチのコンビネーションを多く使う下地は、ボディストレートやミドルでボディも攻め始める。これに木下は蹴り足のキャッチで対抗したが、キャッチしたところでヒザをもらい、足を離したところへ左フックをもらってダウン。詰めに来る下地にヒジで応戦して窮地を凌いだ木下。  しかし2Rになると、下地の方がヒジでのカットに成功。ドクターチェックが入る。再開後も積極的に攻めるのは下地。右ストレートを顔面とボディへ振っていく。首相撲で組んダ木下に下地は強烈な右ヒジ。しかし、2R終わりに下地がラッシュを仕掛けるが、ここは木下が右フックをヒットさせる。  3R、下地は右ストレートを顔面とボディに打ち分け、的確な攻撃を当てていく。顔面前蹴りも強烈ヒット。最後は打ち合いに行った木下に下地も打ち合い、右ストレート、左フックは強烈にヒット。木下も右ストレートを当てて意地を見せるが、ヒット数が多いのは下地。判定3-0で下地が勝利を収めた。  メインイベントが消滅した中、両者とも激しい打ち合いを繰り広げて場内を沸かせ、最終試合の役割を果たした。  下地はマイクを持つと「動きが悪かったんですけど、急遽メインになったんですけれど、そのおかげで一皮むけたと思います。これから沖縄、日本、世界に出ていくような選手になります」と高らかに宣言した。 [nextpage] ▼第7試合 スーパーフェザー級 3分3R○小林勇人(伊原道場本部)判定3-0 ※30-29×2、30-28×渋谷昴治(NJKF/東京町田金子ジム)  小林は極真空手をバックボーンに持ち、今年2月のプロデビュー戦では5勝5KOの相手に初回KO勝ち。2戦目の相手はNJKFの渋谷で5勝(2KO)2敗1分の戦績を持つ。  1R、渋谷は小林の打ち終わりや蹴り終わりを狙ってパンチを繰り出す。小林は右ローや前蹴りを散らしながら、右のパンチをヒットさせていく。小林の右が目立った。  2R、小林はワンツー、左右フックとアッパーで優勢を印象付ける。すると渋谷は左ミドル、右ボディストレート、前蹴りでボディを攻めだす。  3R、小林は右ストレートを狙い撃ちにし、小林が蹴ってくると蹴り足をキャッチして流してのパンチを打つ。右フックもヒットさせる小林。手詰まりな感がある渋谷も右を繰り出すが、パンチの出し合いになると小林の手数が優る。  判定3-0で小林が勝利、「次こそは面白い試合を見せます」と誓った。 [nextpage] ▼第6試合 57kg契約 3分2R ※ヒジなし・ヒザなし×中村哲生(伊原道場本部)TKO 1R 0分53秒 ※右フック○長友亮二(キングジム)  中村は2020年9月に55歳でプロデビュー、現在は57歳でプロ初勝利を目指して4戦4敗の戦績。長友は今回がプロデビュー戦となる。こちらはなんと59歳。  1R、右ストレートをヒットさせた中村だが、すぐに長友の右フックをもらう。右ローを蹴っていく中村に長友は前へ出ていき、右を2度出すと右フックがモロにヒット。大きな音を立てて倒れた中村は、即座にTKO負けとなった。  長友は「人生は挑戦なので生涯現役でやっていきます。自営業で墨田区でラーメン屋をやっていて、こちらも生涯現役でやっていきます」と勝利者インタビューに答えた。 [nextpage] ▼第5試合 57.6kg契約 3分3R○マルコ(伊原道場本部)TKO 1R 3分00秒 ※右フック×鈴木健太郎(E.S.G)  マルコはイタリア出身の34歳で2勝2敗。対する鈴木は4戦全勝の戦績を持つ32歳。  1R、ローとワンツー・スリーを打つ鈴木にマルコは右ローを蹴ってのワンツー。鈴木のパンチに押される場面もあったマルコだが、しつこく蹴っていった右ローに鈴木は大きくバランスを崩し始める。  ジャブ&右ローで追い込むマルコに鈴木もローを蹴りかえすが、マルコの右ローからの右フックで豪快に倒れ、立とうとするも身体が言うことを聞かずマルコのTKO勝ちとなった。  マルコはマイクを持つと「凄い強い選手でしたがどうにか倒すことが出来ました。凄い強い選手と試合をして勝つことが出来たので、新日本のベルトを巻くのが僕のこれからの目標です」と語った。 [nextpage] ▼第4試合 女子35kg契約 2分2Rアマチュア(首相撲あり、顔面ヒザ・ヒジ無し)○西田永愛(伊原道場本部)判定3-0 ※20-18×2、20-19×岩本 心(FACT MMA)  西田は11歳でアマチュアのカテゴリーながら第4試合に抜擢された。戦績は6勝(2KO)3敗2分。対する岩本は1勝2敗1分。  後ろ蹴り、ハイキック、バックハンドブローと多彩なテクニックを見せた西田が、首相撲からのヒザでも蹴り負けることなく判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼第3試合 50.5kg契約 2分3R ※ヒジ、顔面ヒザ蹴り無し○オンドラム(モンゴル/伊原道場本部)判定3-0 ※30-29×2、30-28×高橋友菜(Team lmmortaL)  1R、高橋はワンツーの連打で出ていき、オンドラムは右ミドルと右ローで迎え撃つ。ガムシャラにワンツーを出して前へ出ようとする高橋をオンドラムは首相撲に捕まえてのヒザ蹴り。高橋も負けじとヒザを蹴り返す。  2Rもワンツーで前に出る高橋にオンドラムは首ヒザに活路を求めたか捕まえてのヒザを蹴る。高橋はこれを嫌がったかいったん距離をとって右ローを蹴る。  3R、高橋の突進に下がりながらも右ミドルを蹴るオンドラム。さらに捕まえてのヒザ蹴り。高橋はワンツーに左ボディも叩いて前へ出るが、オンドラムの蹴り数が上回ったか。判定3-0でオンドラムの勝利となった。 [nextpage] ▼第2試合 58kg契約 3分2R×呉 嘉浩(伊原道場本部/中国留学生)判定0-3 ※18-20×2、19-20○聖那(セナ)(ANCHORAGE)  1R、呉は左右のパンチを繰り出しながら前へ。聖那は右ローを狙い撃ち。  2Rは両者激しく打ち合い、聖那の右がヒット。強烈な右ストレートで何度も大きくのけ反る呉だが、ヒジで対抗するタフさを発揮。聖那の右ストレートからの左フックがクリーンヒットし、ラッシュをかける聖那だがタフな呉は倒れない。終了間際、聖那が右フックからの右ミドルを決めたところでスタンディングダウンがとられ、聖那が判定3-0で嬉しいプロ初勝利を飾った。 ▼第1試合 ミネルヴァ推薦試合 女子フライ級 2分3R ※ヒジ、顔面ヒザ蹴り無し×青木 繭(SHINE沖縄)判定0-2○片岡真秀(チーム・タイガーホーク)
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