当初の予定から合計12ポンド(5.44kg)増えたことになる。選手にとっては大き過ぎる差だ
──堀口恭司選手とレイ・ボーグ選手の試合が、ボーグ選手の体重超過により、中止となりました。状況を教えてもらえますか。
「本当に残念だけど、レイ・ボーグが体重超過となった。いくつか対応を提案をしてみたけど、彼は諦めた。彼は経験もある選手だったのでいい試合になると思ったんだけれど、堀口ほど試合を望んでいなかったのかもしれない。
堀口は3カ月ずっとフライ級で準備を続けてきて、何も間違いをしていないから、本当に申し訳なく思う。家族や彼の仲間もわざわざハワイに来てるのに……。もしこれが何日か前に分かったら、他の相手を一所懸命探したのだが、試合の前日というのはあまりにもギリギリすぎた。堀口に見合う対戦相手を見つけるのは無理だった。
堀口にはこれからダン・ランバート(ATTオーナー)と相談して、我々としては数カ月後にまた試合を組みたいと思っているけど、まだ何も今は決まっていない。対戦相手のレイ・ボーグについては、我々は彼をリリースした。もう既に彼はBellatorの選手ではない」
──最終的にレイ・ボーグは何ポンドオーバーしたのでしょうか。
「そもそもは125ポンド(フライ級)で戦う予定だった。レイ・ボーグも最初はそれで同意していたんだ。その後、3、4週間後に気持ちが変わったんだろうか、130ポンドの希望を出してきたけど、堀口は130ポンドでも自信があったから受けたんだよ。それから今日に向けて減量をしたんだけど、今日の時点でまだ7ポンド(3.17kg)オーバーしていた。堀口は130で、レイ・ボーグは137。これは重すぎるよ。コミッションも認めていないはずだ。
選手は基本的に契約体重で戦わないといけないからダン・ランバートと彼のチームは話し合ったと思う。すでにキャッチウェイトでOKをして5ポンドの猶予を与えているのに、それでまた7ポンドなら、当初から合計12ポンド(5.44kg)増えたことになる。契約体重の10%だよ……選手にとってはめちゃくちゃ大きい差だ。1ポンドかもしかしたら2ポンドだったら調整が考えられるかもしれないけど、10%は大きすぎる。そんな大きい差での試合はあり得ないよ」
──このことについて堀口選手とは話しましたか?
「朝の時点では、まだキョージとは直接話していないよ。マイク・ブラウンとダン・ランバートに話して謝罪をした。こういう競技の中では起こり得る事だと理解してもらえたが、まぁ、実際こんなにひどいのはとてもレアケースなんだ。本当に申し訳ないと思うし、責任も感じる。必ず穴埋めをしないとといけないと思っている」
──ハワイ大会はほかにも体重超過がありましたね。
「何だかここではそういう事が多く起きている気がしている。ハワイっていうのはやっぱり人ものんびりしてしまうというか、バカンス気分になって、ちょっと体重管理も疎かになるんじゃないだろうか。とにかく堀口は何も間違いを犯していない。彼には可能な限りのチャンスを与えてあげたいのに、今回は叶わなかった」