朝倉海「どれだけ成長したか、見せたい」
──コンディションはいかがですか。
「バッチリです。もう、明日でも試合できます」
──1年5カ月ぶりの試合で、緊張や不安は?
「いまはもう、無いです。最初はこれだけ試合期間が開いたことがなかったので、試合決まった時は緊張するのかと少しの不安はあったけど、しっかり対策していたりとか、自分の実力が伸びているとすごく実感できているので、そういうところですごく自信がついて、今はその新しい自分のスタイルを見せるのが楽しみで、試合がすごく楽しみです」
──これまで骨折があった右拳が完治しての手応えは?
「前回折れた時にまずは手術をしたんですけど、いろんな、たくさんの病院の先生に診てもらって、そのなかで本当に一番腕のいい先生に手術してもらいました。まず骨自体がすごく折れづらくなっていて、安心です。パンチの打ち方も、すこし折れる可能性を懸念していたことがあったのでそこも直して、きっと折れないと思います。そればかりは(やってみないと)分からないですけど」
ーー入場の時は何を考えていますか。
「何も考えていないですね、もう。“さあ、やるぞ”という感じと、お客さんの盛り上がりを見ています」
──どんな試合展開が理想でしょうか。
「KOしたいですね」
──今回の試合のテーマは?
「テーマは久しぶりの、1年5カ月ぶりの試合なので、この期間に僕がどれだけ成長したか見せたいなと、“シン・アサクラカイ”を見せようかなと」
ーーどう新しくなっていますか。
「この長い期間、怪我があったりして練習できなかったり、試合をしていなかった期間で、その分いろんな技を研究したりとか、2回アメリカに行って、今まで知らなかった技やいろんな知識・技術を身につけているので、今までにない、違うスタイルを確立しています。そこが、新しい自分のスタイルということで、今回初めて見せられるかなと思います」
──それはこれまでの技術とは違うものでしょうか。
「今まで持っていた技術に、エリーからたとえば『立ち位置がそこよりこっちがいい』とか、『このコンビネーションはこう繋げるといい』とか、どんどんアップデートされている。アメリカは最先端でいろんな技術が(回るのが)速い。日本の選手ってアメリカの選手が試合で使ったのを見て初めて“この技を試そう”という感じだと思うのですけど、アメリカでは日本ではまだ知らない技術とかを先にコーチとかが仕入れて教えてくれたりするので、そういう技をすごく採り入れてきました」
「(元谷の)一番の強みは、グラウンドで極め切れる力」
──今回の対戦相手の元谷選手について、強いと思う点や警戒すべき点は?
「一番の彼の強みは、グラウンドの極める力。フィニッシュ、しっかりできる、しっかり極め切れる力が一番の強みかな。あとは全体的に全部こなせるので、相手によって、自分の戦い方を(変えることが)できる選手なのでそこら辺をちょっと警戒しないといけないという感じです」
──海選手の離脱中、元谷選手がずっと勝利後に海選手に対戦要求していたのはご存じでしたか。
「もちろん」
──どう感じていましたか。
「僕は別にそんなにやりたいとは思ってなかったですけど。べつに目立っている選手でもないし。強い選手というのは分かるのですけど、別に僕からやりたいとは思ってなかった。けど、ずっと勝ち続けてRIZINのトップ選手なので、(いまは)本当に戦いたいなという思いが自分でもあります」
ーー2回アメリカで武者修行しましいた。一番大きかった成果は?
「トップのファイターとスパーリングできたので、自分がどの立ち位置にいるのか分かりました」
ーーその成果が……
「出ています、しっかり」
世界ランク1位になったメラブに試合の勝ち方伝授してもらったhttps://t.co/WVJCllHeYz pic.twitter.com/q08ojt5DDB
— 朝倉 海 Kai Asakura (@kai_1031_) March 24, 2023
ーー海外MMAで「立ち位置が分かった」と。今どこに位置していると?
「本当にUFCのトップの選手とやったとしても、打撃では負けないなという自信がありますし、寝技や組みの部分で足りない部分があるとも感じました。でもそんなにめちゃめちゃ差があるとは思いませんでした」
ーー行く前に比べて差が大きいと思っていたのが、思ったより小さかったのか、思ったより大きかったのか、どちらでしょうか。
「思っていたより小さかった、ですね」