キックボクシング
レポート

【KROSS×OVER】立嶋篤史100戦目は勝利で飾れず、残り1秒でTKO負け。野沢零羽がウズベキスタン選手に三角絞め勝利でRIZIN参戦アピール、新時代天才少女・宇野あいりが判定負け

2023/04/16 22:04
KROSS×OVER.212023年4月16日(日)東京・新宿FACE ▼第18試合 EMAR GROUP prsents PRO-MUAYTHAI -57.15kg FIGHT 3分3R ※肘あり×立嶋篤史(ASSHI-PROJECT)TKO 3R 2分59秒 ※レフェリーストップ〇松元仁志(FLAT UP)  立嶋は1971年12月28日生まれの51歳。1987年(昭和62年)8月にタイでプロデビュー(非公式)後、1988年7月に16歳で全日本キックボクシング連盟にてプロデビューした。1991年4月に全日本フェザー級王座を獲得すると、清水隆広、山崎路晃、前田憲作、佐藤孝也、鈴木秀明といったライバルたちと激闘を展開。“カリスマ”として低迷期にあったキックボクシング界を盛り上げる立役者となった。  チャモアベット・チョーチャモアン、マイケル・リューファット、ジョンパデットスック・ピサヌラチャン、ピーマイ・オー・ユッタナゴンといった海外の一流選手たちも迎え撃ったが、2000年あたりから黒星が増え始めた。2003年12月には交通事故で重傷を負ったが、2009年9月にカムバック。昨年12月、2019年1月に『レキオバトル名護 vol.3』でTKO負けを喫して以来の試合となった99戦目でベンツ飯田に判定3-0で敗れ、戦績を42勝(27KO)49敗8分とした。  今回の対戦相手はキックボクシングFLATUPGYM代表であり、『THE OUTSIDER』にも出場していた松元仁志。2019年2月には松元アウトサイダー仁志のリングネームでRISEにも出場した。松元はこの試合でキックボクシングから引退することを表明している。  入場時、場内から多くの「立嶋!」の声が飛び交う。セコンドには中島貴志。田村潔司の姿も。  1R、立嶋の右インローからスタート。サウスポーの松元の左ミドルからの左ストレートに立嶋は反応できていない。前に出る立嶋に松元は左ストレート。ラウンド終盤には右フックで立嶋をグラつかせた。  2R開始と同時に前へ出る立嶋は右ボディストレート。さらに前へ出て右ストレートを打っていくが、松元の左ストレートをもらい、コーナーに詰まって右アッパーと右フックを浴び続ける。それでも前へ出ようとする立嶋。場内からは両者へのコール合戦が沸き起こる。  3R、左右に構えをスイッチして左右のストレートを打ち込む松元。立嶋も右ストレートを返すが、松元のパンチのスピードに圧倒される。それでも前へ出て打ち合おうとする立嶋に容赦なくパンチを浴びせていく松元。コーナーへ詰めての連打でスタンディングダウンを奪い、最後は松元の左フックに立嶋がもんどりうってダウンし、レフェリーがストップ。松元のTKO勝ちとなった。  立嶋は拍手で見送られ、勝った松元もリング上で涙した。 [nextpage] ▼第17試合 KROSS×OVER KICK ヘビー級王座 次期挑戦者決定トーナメント 準決勝 3分3R×チャン(MONSTAR GYM)KO 2R ※右フック〇真島達也(BANG BANG GYM)※真島が決勝戦へ進出。  1R、ジャブの突き合いとローの蹴り合い。真島は慎重にジャブを突いていき、チャンは右クロスを狙う。ラウンド終了間際、真島がパンチをまとめて左フックでチャンをグラつかせた。  2Rもジャブを突く真島が左フックをヒットさせると一気に左右フックのラッシュ。ダウンを奪うが、焦らず再びジャブを突いて右ローを蹴る。チャンも右ローと左右フックで反撃していったが、慎重にパンチを当てていく真島が強打をヒットさせて最後は右フック。チャンを豪快に倒し、KO勝ちを飾った。 [nextpage] ▼第16試合 KROSS×OVER KICK ヘビー級王座 次期挑戦者決定トーナメント 準決勝 3分3R〇中平卓見(北眞館)TKO 1R 1分30秒 ※セコンドからのタオル投入×前田 悠(チーム・タイガーホーク)※中平が決勝戦へ進出。  1R、前田はミドル、前蹴り、左右フックと手数を出して攻めていったが、中平がジャブを叩き込み、ヒザをボディに突き刺しての右フックでダウンを奪う。前田のセコンドからタオルが投入され、中平の圧倒TKO勝ちとなった。  中平はマイクを持つと「自分はクロスオーバーに第2回から出ているので、このベルトに懸ける想いは誰に負けないつもりです」と優勝宣言。明日が誕生日だという長女にお祝いのメッセージを送った。 [nextpage] ▼第15試合EMARグループpresents PRO-MMA B×ANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R ※ヒジ有り〇野沢零羽(和神会/KROSS×OVER NEW GENERATION CUP MMAバンタム級トーナメント2021優勝) 三角絞め 1R 1分36秒×Khasan Dunasheev(ウズベキスタン共和国/UFC GYM JAPAN)  1R、野沢がボディロックから回してテイクダウンも上になったのはDunasheev。しかし、野沢が三角絞めをセットし、Dunasheevは持ち上げてのバスターでマットに叩きつける。  2度目のバスターでさらにしっかりと三角絞めが決まり、野沢が回転して上になったところでDunasheevがタップ。  見事な一本勝ちを飾った野沢は「日本人なめんなよ、そしてクロスオーバーなめんな。クロスオーバー強いんだから上の舞台に出て行きましょうよ、RIZINとか。プロデュースお願いします」とRIZIN参戦をアピールした。 [nextpage] ▼第14試合PRO-MMA -63kg FIGHT 5分2R ※ヒジ有り〇小崎 連(リバーサルジム久喜WINGS/Deepフューチャキングトーナメント2021フェザー級優勝)判定3-0×髙杉遼介(新潟イエローマンズ)  1Rは両者蹴りで様子見。高杉が2度組み付いてテイクダウンを狙ったが、小崎はコーナーを背にしてテイクダウンを許さなかった。  2R、打撃で行きたい小崎と組みたい高杉。見合いの時間が長く続き、その中でも右ミドル、右フック、ヒザを当てていった小崎が判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼第13試合PRO-KICK -60kg FIGHT 3分3R〇桃翔(T-KIX GYM)KO 1R 2分29秒 ※3ノックダウン×斉藤遼太(L-REX)  1R、桃翔は右ロー、左ミドル、ジャブと攻撃を散らし、右ストレートをヒットさせて斉藤を下がらせると一気にラッシュ。強烈な左ボディを叩き込んでのラッシュでダウンを奪う。  その後も左ボディを叩き込んでのラッシュで立て続けにダウンを奪い、見事なKO勝ちを収めた。 [nextpage] ▼第12試合PRO-KICK -67.5kg FIGHT 3分3R×オーガニック菊﨑(ベストキッド東京)3R負傷判定0-3〇ヤン・ダニエル(ルーマニア/ウエストスポーツ)  1R、サウスポーの菊崎は飛び込んで思い切りのいい左ストレート、これにダニエルも思い切り右フックを振り回し、ロープに追い詰めての打ち合いで右フックをヒットさせてダニエルがダウンを奪う。  2Rも両者思い切りパンチを振り合う。足を止めての左右フックの打ち合いでまたもダウンを奪ったのはダニエル。しかし、反則となるつかんでのヒザ蹴りで菊崎がダメージを負ったため、長いインターバルの後で試合再開。直後も左右フックを振り合い、菊崎が右フックでダウンを奪い返す。  3R、押されてのスリップに見えたが倒れたダニエルにダウンがとられる。再開後の打ち合いではダニエルが左右フックでダウンを奪い返す。今度は菊崎がつかんでのヒザを蹴ってしまい試合中断。長いインターバルが与えられたがダニエルは右わき腹のダメージが回復せず、ここまでの負傷判定となってダニエルの勝利となった。 [nextpage] ▼第11試合PRO-KICK -60kg FIGHT 3分3R×RUKAマイケル(ONE LINK)判定1-2〇不動明王岸田(TSK Japan)  1R、インローとローの蹴り合い。マイケルは前蹴りと徹底してロー、岸田は手数は少ないながらもワンツーをしっかり当てていく。  2R。右カーフからのパンチを狙うマイケルに、岸田はワンツーで対抗。マイケルの蹴りにパンチを合わせていくが、マイケルも右カーフをどんどん蹴っていく。  3R、右カーフと右ストレートをヒットさせるマイケルにワンツーの連打で前へ出る岸田。マイケルは蹴るが被弾も多く、消耗も激しい。最後まで前へ出て攻め続けた岸田が勝利をもぎ取った。 [nextpage] ▼第10試合PRO-KICK -53kg FIGHT 3分3R〇Ryusei.(T-KIX GYM)KO 1R2分59秒 ※3ノックダウン×山口 隆弥(AFC)  1R、右カーフを狙い撃ちにするRyusei.が右カーフでダウンを奪い、右ストレートで立て続けにダウンを奪ってKO勝ち。 [nextpage] ▼第9試合KROSS×OVER KICK -68kg FIGHT 3分3R〇長谷部孝次(TSK Japan)判定2-1×清水宗一郎(KICK-DIET吉野町)  1R、ヒザと左右フックで徹底的にボディを攻める長谷部。清水は前蹴りで対抗も、長谷部のボディが強烈。右ローの蹴り合い。清水はインローを蹴って右の打ち下ろすストレートにつなげる。  2R、度重なるバッティングで両者にイエロー。清水の前蹴り、右ストレート、ヒザに長谷部は思い切り振るフックで対抗。清水のヒザで長谷部が倒れるが、これはローブローと判断された。長谷部の思い切り叩きつける右フック連打に清水はヒザを突き刺していく。  3R、前へ出る清水だが手が出ず、逆に長谷部がボディへヒザを見舞う。さらにガードの上からでも右フックを叩き込み、判定2-1で長谷部が勝利した。 [nextpage] ▼第8試合PRO-GIRLSKICK -45kg FIGHT 2分3R×Uver∞miyU(T-KIX GYM)判定0-3〇辻井和花(BRING IT ON)  1R、サウスポーの辻井はジャブを突いて距離保ち、顔面前蹴りを何度もタイミングよく蹴ってUver∞miyUを転倒させる。さらに真っ直ぐに伸びる左ストレート、左右ストレート連打で見せ場を作った。  2Rは左右フックで距離を詰めるUver∞miyU。辻井は右へ回り込みながら左ストレート、左の蹴りを放っていく。  3R、辻井は顔面前蹴りをヒットさせると左右ストレートとヒザ蹴りでラッシュ。一度離れると左右に回り込みながらUver∞miyUのパンチをかわしていき、最後もヒザを何度も突き刺して判定勝ちした。 [nextpage] ▼第7試合KROSS×OVER KICK Sクラス -58kg FIGHT 3分2R―山下明涼真(TSK japan)無効試合 1R 2分22秒―保立壮真(IDEAL GYM)  1R、サウスポーの保立は左ミドル&左ロー、山下は右ローを蹴りつつ思い切りのいいワンツーを放っていく。保立に蹴られても構わず前へ出てパンチを浴びせていく山下。2度目のローブローで保立が回復せず、試合続行不可能でノーコンテストとなった。 [nextpage] ▼第6試合KROSS×OVER GIRLS KICK -50kg FIGHT 2分2R×宇野あいり(立志會館/KROSS× OVER GIRLS JUNIOR MUAY THAI-45kg優勝)判定0-2〇島田知佳(GRES 8Mile GYM/第12回K-1アマチュア全日本大会Bクラス 女子-45㎏トーナメント優勝)  1R、サウスポーの宇野は左ミドルと前蹴りを巧みに使う。スピードに優る島田は出入りしての右ローと右ストレート。このスピードにパンチを被弾してしまう宇野だが、蹴りの数を増やすとパンチも当たりだし、島田が接近するとヒザも突き刺す。  2R、出入りしてパンチを狙う島田に宇野は左ミドル、左三日月。島田のパンチを頭を振ってかわしてのミドルとヒザも入るが、スピードで優る島田がパンチを回転させる。手数と勢いに優った島田が判定2-0で勝利した。 [nextpage] ▼第5試合KROSS×OVER KICK Sクラス -55kg FIGHT 3分2R×白石力斗(禅道会長野支部)判定0-3〇岩本元太郎(IDEAL GYM)  1R、サウスポーの岩本は左ミドルをバンバンと蹴っていき、白石になかなか攻めさせない。2Rも左ミドルを蹴っていく岩本に白石も右ミドルを蹴り返すが、パンチをなかなか当てることが出来ない。逆に岩本が左ミドルからの右フックでダウンを奪い、判定勝ちした。 [nextpage] ▼第4試合KROSS×OVER BOXルール -67kg FIGHT 3分3R〇YUHEI(ONE LINK)判定3-0×濱道亮太(フリー)  1R、サウスポーのYUHEIが右から左を返してダウンを奪う。2R、半身になって構えるYUHEIは距離が遠く、濱道はなかなかパンチが届かない。両者手数も少なく、クロスファイトはほとんど見られなかったが、3R囚虜間際にYUHEIが右フックでダウンを追加して判定勝ちした。 [nextpage] ▼第3試合KROSS×OVER BOXルール -63kg FIGHT 3分2R〇河原祐斗(team NOVA)TKO 2R 1分13秒 ※レフェリーストップ×平綿由政(KICK-DIET吉野町)  1Rは共に右ストレートをヒットさせる場面もあったが、河原のボディ狙いが功を奏して左右ボディ連打でダウンを奪う。2Rにも右ストレートをしっかり当てていく河原がラッシュを仕掛け、平綿が防戦一方になったところでレフェリーストップ。 [nextpage] ▼第2試合KROSS×OVER KICK Sクラス -55kg FIGHT 3分2R×タクリ・ロスビン(ONE LINK)判定0-3〇飯田陸斗(Team YU-TO)  2Rに飯田が右ストレートを何度もヒットさせ、手数が少なかったロスビンに判定勝ち。 [nextpage] ▼第1試合KROSS×OVER KICK Sクラス -67.5g FIGHT 3分2R×佐藤浩樹(KICK DIET吉野町)判定0-3〇松澤聡羅(GRES 8Mile GYM)  両者サウスポー。2Rに左ローでダメージを与えた松澤が左ストレートを打ち抜いてダウンを奪い判定勝ち。
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