MMA
インタビュー

【RIZIN】萩原京平と対戦するカイル・アグォン「今回ほど自信を持って臨める試合はない。フィニッシュ出来る」「美憂とアーセンにバトンを、というほど彼らは弱くない」

2023/03/30 21:03
 2023年4月1日(土)丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)で開催される『RIZIN.41』出場選手の個別インタビューが3月30日、大阪府内にて行われた。  フェザー級(66.0kg)5分3Rで、萩原京平(SMOKER GYM)と対戦するカイル・アグォン(グアム/SPIKE22)は、2022年は1勝1敗。  コロナ禍で来日できなかった1年4カ月を経て、2022年4月の芦田崇宏戦で判定勝ち。7月の山本空良戦では山本のショートのパンチを被弾して判定負け。今回は再起戦となる。  3連敗中の萩原の印象を「ストライカーで前に出て来る非常にいい選手だと思う」と評する元PXC王者は一方で、「今回ほど自信を持って臨める試合はない。MMAファイターとしては僕の方が上でフィニッシュ出来る」と完勝を予告した。  5月6日の『RIZIN.42』では、妻の山本美憂が引退試合、継子のアーセンが復帰戦を迎えるため、開幕戦でアグォンが勝利すれば幸先いいスタートで、家族に繋げることになるが、アグォンは「もちろん勝っていいい流れで繋げたいけど、自分が勝ったから2人も──と言うほど彼らは弱くない」ときっぱり。フェザー級の実力者は、萩原を奈落の底に突き落とすか。それとも……。 自分が勝って美憂とアーセンにバトンを繋ぐというのは、ケーキの上に苺をのせるようなもの ──萩原京平選手の印象は? 「ストライカーで非常にいい選手だと思う。常に前へ出てくるし、プレッシャーもかけてアグレッシブな選手だと思う。駆け引きが得意なので面白い選手だし、ハートも強くて勇敢だ。おそらく彼はレスリングや柔術を強化してきたと思うが、総合的に見て、いいファイターだ。しかし、彼がどれだけ頑張ろうが自分が今までやってきた経験と時間に追いつくことはないので、自分の経験にはかなわないと思います」 ──今回の試合に向けた強化は? 「対戦相手に向けた練習を毎回していますが、自分自身のことも相手のことも分析して、自分の強みがいかにハマるのか。そういった戦略、自分の強味を活かして“相手を後手に回す”ようなプランを練習してきました」 ──どんな試合になりそうですか。 「試合のイメージは何度も頭の中で再生して確認しているけれど、今回ほど自信を持って臨める試合はないんじゃないかと思う。今回はフィニッシュを取れるんじゃないかなと思っています。それが打撃なのかグラップリングなのかは分からないけど、MMAファイターとしては私の方が上だと思っているのでフィニッシュ出来ると思います」 ──対戦相手の萩原選手は「KO出来る」と言ってました。それをどう感じますか。 「それが実際に起こることは非常に難しいのではないかと思います。私は打撃でも常に動いているし、自分の動きを考慮しても自分のことをKOするのは難しい。その見解には同意できないです」 ──蹴りの対策は? 「簡単です。蹴りが効いてしまう場合は左の蹴りだけど、萩原はオーソドックスだし、左の攻撃はほとんど見える。その動きに注意して動けば問題ないかなと思っています。萩原はたくさん技術を持っている選手ですが、その対策、自分がいかにそれをさせないかという戦略もあるので、比較的簡単に試合を終わらせることが出来るだろうと」 ──今まで戦って来たなかで、萩原選手の実力はどのくらいのレベルにある? 「RIZINの中で戦ってきた相手の中では一番下か下から2番目くらいの実力じゃないかな。ケラモフやクレベルと比べても全く下の方になる」 ──互いに負けられない試合でプレッシャーはいかがですか。 「すべての試合が大切だけど、今回は特に様ざまなものがかかった試合になるかと思う。自分はとにかく試合をするのが好きで、このような大きな大会で試合をするのが楽しみだし、自分の島、家族とかすべての人たちを代表して戦うことに関してやりがいを感じているし、そこは毎回変わらず楽しみたい。  国際的な舞台で自分が何かを代表して背負って戦うのは当然、追加のプレッシャーはかかるけど。支えてくれた人たちをがっかりさせないためにもRIZINという素晴らしい舞台で、自分がこういった舞台に出られているだけでも信じられない気持ちだし、出るからには一生懸命にやってみんなの期待に応えるようなパフォーマンスをしたい。大会当日は何万人、世界も入れたら何百万人という人たちが見ている前で自分が一番やりたいこと、自分が愛していることをやる。その結果、対戦相手をフフィニッシュしなければいけないのなら私は迷わずそれを実行します」 ──この試合がリングになったことについては? 「RIZINに出る前からずっとケージで戦ってきたので、どっちか言えばケージの方が得意。寝技で相手が場外に逃げることがないので得意と言えば得意だけれども、戦うことに関してはプラットフォームはあまり関係ないと思っていて、自分がどこで戦おうが、そこを念頭に入れて微調整すれば、どこでやろうが変わらないと思う」 ──5月6日の山本美憂選手、アーセン選手の試合にいい形で繋げたいという思いも? 「いろんなプレッシャーがあります。特に美憂、アーセンの試合──彼らは自分が一番大切に思っている家族で、自分が戦うのは、家族のため、チームのため、国のため、という志を持って戦っています。当然、自分が勝って、美憂、アーセンにいい流れでバトンを渡したいという気持ちはありますが、逆に、2人ともアスリートとして自分たちのシステムがあって、調整の仕方、試合の仕方が分かっている人たち。自分たちにエネルギーがあり、精神力もしっかり備わっているので、僕がいなくても100パーセントの状態を作れるような強い人たちなので、自分がここで勝ってバトンを繋ぐというのは、おまけみたいなもの。ケーキの上に苺をのせるようなもの。  MMAは個人競技だけど、家族で助け合っていくことは非常に大切だと思っています。自分が出来るサポートは限られているけど、精一杯練習して、精一杯戦って、精一杯お客さんを喜ばせたい。それを世界のベストの対戦相手と行う──そういう準備を常にしているのがファイター。世界チャンピオンになるためには並大抵の精神力ではとても出来ない。そのレベルはまだ僕が経験していないレベルだけど、彼らはその世界を見てきている。逆にそういったメンタルの強さは自分が日々、教わっている部分もあるので、技術的なサポートはすれど、メンタル的な部分では問題なく、自分が勝って彼らに繋げることにこだわり過ぎることはない。自分が勝ったから2人も──と言うほど彼らは弱くないんです」
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