MMA
レポート

【UFC】ウェルター級王者エドワーズがケージ掴みで減点1もウスマン退け王座初防衛、ライト級ゲイジーがフィジエフ下す! ネルソンが一本勝ち、フライ級でモカエフがヒザ十字でピンチも、逆転の一本勝ち

2023/03/19 03:03
【UFC】ウェルター級王者エドワーズがケージ掴みで減点1もウスマン退け王座初防衛、ライト級ゲイジーがフィジエフ下す! ネルソンが一本勝ち、フライ級でモカエフがヒザ十字でピンチも、逆転の一本勝ち

 2023年3月18日(日本時間3月19日)英国・ロンドンのO2アリーナにて『UFC 286: Edwards vs.Usman 3』が開催された。

『UFC 286: Edwards vs.Usman 3』速報

【メインカード】

▼UFC世界ウェルター級選手権試合 5分5R
〇レオン・エドワーズ(英国)21勝3敗(UFC13勝2敗)170lbs/77.11kg
[判定2-0] ※48-46×2、47-4 
※エドワーズにケージ掴みで減点1あり
×カマル・ウスマン(ナイジェリア)20勝3敗(UFC15勝2敗)170lbs/77.11kg
※エドワーズが王座初防衛

 メインイベントでは、ウェルター級新王者レオン・エドワーズ(英国)が地元ロンドンで前王者カマル・ウスマン(ナイジェリア)を迎えうつ因縁のダイレクトリマッチが組まれ、前日計量では、両者はともに170ポンド(77.11kg)で計量をパスしている。身長はエドワーズが5cm高いが、リーチは188cmのエドワーズに対し、ウスマンが193cmと上回る。

 今回は3戦目のトリロジー。初戦は2015年1月にウスマンがエドワーズに判定勝ち。2戦目は、2022年8月に、19連勝中だった“絶対王者”ウスマンを、最終5Rにエドワーズが左ハイキックでKOに下し、新王者となっている。

 1勝1敗の決着戦。ともに手の内を知り尽くした3部作の結末は、地元のエドワーズの防衛か、ウスマンの王座奪還か。事前のオッズでは、アップセットが起きた前回ほどではなくとも、挑戦者ウスマンが今回もフェイバリットとなっている。

 アウェーのウスマンのコールにはブーイングだが、エドワーズの目の前に歩み、両手を挙げる。エドワーズのコールにはブース・バッファーのコールを観衆も唱和する。そして中央でウスマンは低い目線で合わせず。

 1R、四つん這いから中央に歩いたウスマンはサウスポー構えに。両者サウスポー構えから。右ジャブで牽制のウスマンにエドワーズも左を振るが空振り。シングルレッグを見せるウスマンだが、差し上げるエドワーズに深追いはせず。

 右フック、左ミドルはエドワーズ。ウスマンは左で追うと、その打ち終わりにエドワーズは上で組む。ウスマンの左右をかわすエドワーズ。ウスマンはオーソに構える。圧力をかけるウスマンに、左ミドルでバランスを崩すエドワーズ! さらに左ロー。

 詰めるウスマンは左で差して金網に押し込むが、左で小手に巻くエドワーズが体を入れ替え。グローブを掴んだと注意。再開。オーソのウスマン。サウスポー構えのエドワーズは左ロー。ホーンに両者言葉をかわす。

 2R、オーソのウスマンに左インローを当てるエドワーズ。ウスマンはボディストレートを突く。エドワーズはさらに左インロー。ウスマンのワンツーに左を返し、ヒザを突く。

 インローをこつこつ突くエドワーズに、ウスマンは右ジャブ! さらにダブルレッグテイクダウン。エドワーズが金網使い立ち上がるとその際で左を連打するウスマン。正対し突き放すエドワーズはダブルレッグも、がぶるウスマンに、エドワーズは金網際で立つ。

 左ミドルハイをガード上に当てるエドワーズ。ウスマンも右前蹴りで牽制。エドワーズは関節蹴り。詰めるウスマンは左から右もエドワーズは金網背にさばく。

 3R、オーソのウスマンに、左ローはエドワーズ。さらに左ロー。その前足にシングルレッグテイクダウンはウスマン! ニーシールドから立ち上がるエドワーズは金網まで歩いて立ち上がるが、ボディロックするウスマンの引き出しに、金網を掴み防ぐが「減点1」。

 ウスマンの左ジャブにアゴが上がるエドワーズ。左インローを返すエドワーズ。さらに左ローはローブローに。中断、再開。さらにインローがローブロー気味も、両者そのまま続行。近づくとエドワーズは左ヒザを突く。さらに左の細かい蹴りも。クリンチ右フックはウスマン。さらにダブルレッグで組むと右で差す。左で小手に巻くエドワーズは正対して離れてホーン。ウスマンはコーナーに戻り際にエドワーズを挑発する。

 4R、オーソで左回りのウスマン。右ローを突くエドワーズは左インローも。追うウスマンは右ストレートから左に繋ぐ。ウスマンは右の蹴りにエドワーズも蹴りでウスマンがスリップも。すぐにレッスルアップで金網まで押し込み。突き放すエドワーズ。

 左ボディストレートのウスマンは距離を詰め、エドワーズも逆に左ジャブをダブルで突く。そこにダブルレッグで引き出し尻を着かせるウスマンだが、足を抜いてすぐに立つエドワーズ。

 打撃の交錯から右から左ショートアッパーはエドワーズ。ウスマンは左右を見せてからダブルレッグで押し込んでホーン。

 5R、圧力をかけるウスマンに、左ミドルハイをガード上に当てるエドワーズ。ウスマンはダブルレッグから左で差して押し込みも、横にさばくエドワーズは、近い距離で左ハイ。ブロックするウスマンに左ヒジ! しかし、詰めるウスマンはダブルレッグ。ここも金網背に切るエドワーズは左ジャブ! 右ローも。詰めるウスマンが頭を下げるとヒザ蹴り。しかしダブルレッグに入るウスマン。その手を差し上げるエドワーズ。

 なおも左右からシングルレッグはウスマン。エドワーズは金網使い立って正対し離れる。ここもウスマンは詰めて左で差して押し込み。体を入れ替えたエドワーズに組むウスマン。それを押し戻したエドワーズになおもウスマンが組んで押し込みホーン。

 1Rと5Rはエドワーズのもの。3Rはエドワーズにケージ掴みの「減点1」があり10-8の可能性もある。2Rと4Rをどう見るか……判定は2-0(48-46、48-46、47-47)でエドワーズが王座初防衛に成功した。

 試合後、エドワーズは「テイクダウンを決めさせなかったし、キックも決めた。コーチが指導してくれた通り、ボディキックも。試合が拮抗してたのは分かっていた。圧力をかけられても打撃を決めればいいと思っていた。(次はケージサイドで観戦したバックアップファイターのコルビー・コビントン?)彼も対戦する可能性もあるかもしれないね」とコメントし、観衆から大きな歓声を受けた。

 続いてウスマンにもインタビューが行われ、敗者は「勝ったと思った。もちろん接戦だったゲームプランもしっかりしてたし、うまく戦えてたと思う。自分はまだ終わっちゃいない。俺たちはお互いをリスペクトしている。ロンドンのみんな、素晴らしいチャンピオンだね。(いつチャンピオンに戻る?)もうすぐ返り咲く。そんな長い時間待てない。一息休んで……みんながこの試合を楽しんでくれたら嬉しい。この試合のために、地獄のようなキャンプをこえてきたからね。あなたたちのために」と語った。

 またバックアップファイターとして英国入りし、現地で観戦したコビントンは、「特別な試合じゃない。お互いにハングリーだから。ひといきついて休んだらだれが本当のチャンピオンか見せてやるよ。カマルが勝ってもおかしくない展開だった。打撃の決まって数かな。数えてないけど。テイクダウンディフェンスはすごい練習してんでだろう。サウスポーで来たり対応してた。あのスタイルでも自分なら勝てる。7月くらいにやろう。MMAでいい試合をするために厳しい練習をやってる。あとは輝くだけ。これまでも強いサウスポーに勝ってきた。俺はいまが最盛期だ」と挑戦をアピールした。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント