2023年4月23日(日)愛知・名古屋国際会議場イベントホール『Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.8』の追加対戦カードが発表された。
58㎏契約3分5Rで、デッチャイヤー・ペッティンディーアカデミー(タイ)vs.勇志(テツジム/NKBフェザー級3位)が決定。
老舗キックボクシング団体NKB(日本キックボクシング連盟)から、新進気鋭の勇志が参戦する。勇志は現在NKBフェザー級3位、空手をバックボーンとし思い切りの良いミドルキックやパンチを武器に、ここまでの戦績は10戦8勝(3KO)1敗1分の好成績。昨年の活躍は目覚ましく、7月のNKB大阪大会ではDEEP☆KICKランカーの郁弥(山口道場)を3RKOに沈め、12月後楽園ホール大会では本大会に出場するTAKERU(GETOVER)との新鋭対決でもダウンを奪う勝利をもぎ取っている。勇志の攻撃的なスタイルはNKBの魂を如実に体現しているといっても過言ではないだろう。
対するデッチャイヤーはタイ南部スラーターニー出身の26歳。多くのムエタイ選手同様、コロナ禍でここ数年はわずかしか試合が出来ていないが、コロナ禍前はムエタイジムにあって名門中の名門ペッティンディーアカデミー所属で活躍。4年前の2019年にはラジャダムナンスタジアム興行「スックペッティンディー」メインで当時絶対王者であったルンナライ・モーラタナバンディットから2RKO勝ちを収め、その後はヨーティンやノンユット、サミンデート、トンノイといった一流選手と拳を交えている。最新の試合では2月3日(金)ランシットスタジアム興行「スック ムエマンワンスック」セミファイナルに出場しており、徐々に調子を取り戻していると思われる。
タイ人選手とは初めての対戦となる勇志であるが、その攻撃的なスタイルがどこまで通用するか勇志本人も楽しみにしていることであろう。前半にその攻撃を喰らえば、タイ・トップクラスとの対戦も豊富なデッチャイヤーと言えどマットに沈むこととなる。今回は5R制のムエタイルール、デッチャイヤーの戦略が勝るか勇志の攻撃力が勝るか、そこが注目ポイントとなる。
そして65㎏契約3分5Rでは、パランラック・FELLOWジム(タイ)vs.梅田勇一(BLITZ/INNOVATIONウェルター級王者)が決定。
今年2月、千葉県で行われたINNOVATIONウェルター級王座決定戦でベテランのタイ人選手ランボーを下し、新王者となった梅田が参戦。梅田は40歳と遅咲きながら10戦9勝(4KO)1敗の好成績を残しており、昨年末には元ラジャランカーのサムランチャイと初タイ人戦に臨み初黒を付けられたものの、今回のランボー戦にはしっかり修正しムエタイ攻略にも自信をのぞかせる。前に出るプレッシャーと重いローキックで相手を追い詰めていくファイタータイプで、最近はヒジも多用し接近戦に絶対の自信を持つ。
対するパランラックはラオスと国境を接するタイ東北部ルーイ県出身の28歳、タイでは“パランラック・オーユッタチャイ”のリングネームで「MAXムエタイ」や「ムエタイスーパーチャンプ」などに出場。外国人選手との対戦で活躍し2016年に来日。過去にはシュートボクシング興行で笠原弘希(シーザージム)やジャパンキック興行で永澤サムエル聖光(ビクトリージム)など国内メジャー選手との試合経験も持つ。
梅田にとっては3戦連続でタイ人選手との対戦となり、タイ人選手独特のリズムや攻撃パターンをしっかりと研究しているであろう。しかし、今回は完全なムエタイルールだけにパランラックもタイ本国と同じように自分の得意なパターンに持ち込みやすい。両者とも近距離で戦う好戦的なファイター同士だけに、気迫のぶつかり合いの激しい試合が予想される。