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【K-1】ムエタイ軍団が早期来日で気候に慣れて全勝を誓う、コンペット「チャンピオンになる」パヤーフォン「絶対菅原にベルトは渡さない」ヴュー「難しいことではない」ヨーシラー「石井に勝って黒田と再戦する」

2023/03/04 22:03
 2023年3月12日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD GP 2023 JAPAN ~K’FESTA.6~』に出場するタイ人4選手(コンペット・シットサラワットスア、ヴュー・ペッコウーソン、パヤ―フォン・アユタヤファイトジム、ヨーシラー・チョー.ハーパヤック)が公開練習を行った。  2月下旬に来日していた彼らはそれぞれ2分1Rのミット打ちを披露。インタビューでは口々に「日本の冬は寒いね」と苦笑いしていたが、それを見越しての早期来日でもあったようで、コンペットは「早く日本に来たのはこの寒さに慣れるためでもあったから、今は全く問題ない」と語った。  第14試合で金子晃大(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)の持つスーパー・バンタム級王座に挑戦するそのコンペットは、初来日でその強さを知らしめた昨年12月の玖村将史戦について「凄く嬉しかった。前回の勝利によって日本でも皆さんに知ってもらうことができた。誇りに思っている」と振り返る。その試合が初のK-1ルールだったが、「あの試合の時は、実際に頭の中で理解していたことと違う部分があった。今回は早めに来日して練習して、ルールにも慣れた。前回と比べても理解できているし、今回はレフェリーに注意を受けないような戦いができるよう力を入れて練習してきた」と自信を持つ。  王者・金子に関しては「すごくパンチが強いということは分かっているし、彼のことは研究してきた。対抗する準備はできているよ」と自信を覗かせる。金子が「絶対にKOする」と言っていると聞くと「へえ、そうなんだ。でも自分も金子にKOされない自信も、勝つ自信もあるよ」と涼しい顔。  玖村に続き金子も下して王者になれば、紛れもないK-1スーパー・バンタム級の頂点に君臨することになる。そのことについては「K-1のチャンピオンになることはすごく栄誉なこと。キャリアに箔がつくし、日本やタイだけでなく世界的にも知られることになる。タイではこれまでタイトルマッチを7回戦ってきたけど、今回はすごく大きな大会だし、今までと比べても凄く気合いが入っている。絶対にチャンピオンになります」と、落ち着いた口調で語った。  第7試合で菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)を相手に初防衛戦に臨むK-1女子アトム級王者パヤーフォンは、前回延長判定にまでもつれ込んだ菅原との戦いについて「彼女はタイミングの取り方がとても上手かったし、背が高いので手足が長いところが自分より勝っていました。でもあの戦いを踏まえて修正点も見つかったので、そこを修正したし、今はガードに力を入れて練習しています」と総括。  リベンジに燃えて挑んで来るであろう菅原に対しては「気合いが入っているという意味では私も同じ。防衛したいという気持ちが強く、ベルトは絶対彼女には渡さない」とキッパリ。彼女自身、初防衛戦ということで燃えているようで、「普段より凄く緊張してるし、プレッシャーも感じている。前回はベルトを狙う立場だったけど、今回はチャンピオンの座を防衛しないといけないので、さらに緊張しています」とも。そのプレッシャーの中で「蹴りが他の選手よりも効果があると実感しているので、そこで勝負したいと思っています」と、勝利への意欲を見せた。  K-1ルールでは4戦を戦い、王者にもなった。「K-1ルールは全く問題ないです。K-1ルールで戦うことが普通のことになっています」と語る。「全力を尽くして戦い、彼女には絶対にベルトを渡しません」と、改めて力強く語ったパヤーフォン。初防衛なるか?  一方、初来日・初参戦で王座に挑むことになったのが、第15試合でK-1フェザー級王者・軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)と対戦するヴュー・ペッコウーソンだ。今回がK-1初参戦・初K-1ルールとなるヴューだが、ムエタイでは3本のベルトを巻き、アマチュアボクシングでは国内王者にもなっている超強豪。金子と対戦するコンペットとは4度対戦して3勝1敗と勝ち越している。  K-1初参戦の心境を聞かれて「緊張しています」というものの「K-1ルールを理解することが大事だけど、トレーナーの皆さんに指導してもらっているので問題はありません。練習していて最初はやはりちょっと厳しいと感じましたが、練習を重ねるうちに理解してきたし、今はそんなに難しいこととは思っていません」と不安はない模様だ。  王者・軍司については「凄く体が強くて、とても危険なパンチを持っている選手」と評したが、強化しているというパンチで対抗するかと聞かれると、「自分は準備ができている。戦い方についてはリングで見せますよ」とかわしてみせた。 「ベストを尽くして、皆さんをガッカリさせないような試合をします。もちろんベルトを獲る自信はあります。いい準備ができているし体調も良いので、必ず獲ります」と静かな口調で宣言。無口な実力者は、リングでこそ雄弁に語ってくれそうだ。  第6試合で石井一成(ウォー・ワンチャイプロモーション)と対戦するのは、今回が2度目の来日となるヨーシラー・チョー.ハーパヤックだ。この一戦は昨年のバンタム級初代王者決定トーナメントで涙を呑んだ者同士の激突となるが、1回戦で黒田斗真に惜敗したヨーシラーは「前回はメチャクチャ悔しい思いをした。今回は必ずいい試合をして勝ちたい」と決意を新たにする。  2度目となるK-1ルールに関しては、「前回の試合で大体のことは分かったので、全く問題なくなりました。今回は特にパンチに力を入れて練習しています。前回は蹴りしか出せなかったので、今回はパンチでも勝負したい」と宣言。石井のことはタイでの活躍をよく知っているという。「ムエタイで戦っている印象が強く、その頃からK-1の試合までずっと見ている。パンチの強さはK-1に上がってからも変わらないですね」と評した。  だがヨーシラーはここで石井といい試合をするつもりはないという。なぜなら石井に勝って、黒田との再戦のチャンスを掴むのが大前提だからだ。「ここで勝って黒田選手にリベンジしたい。今回は自分が持っている全ての技を駆使して、K-1スタイルに合わせた試合をして勝ちます。ベストを尽くして、絶対に面白い試合にしますので、応援よろしくお願いします」と締めた。  それぞれに試合への決意を語ったタイ人4選手。いずれも激勝して、代々木のリングにムエタイ旋風を巻き起こすのか。
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