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【UFC】ヘビー級転向のジョン・ジョーンズが3年1カ月ぶりオクタゴンでガーヌ破り王者に! “絶対女王”シェフチェンコが王座陥落、グラッソがベルト巻く。怪物ラフモノフが17戦全フィニッシュ勝利、超新星ニコルが初回一本勝ち。元SEI☆ZAのタバサがペネに一本勝ち!=『UFC 285』

2023/03/04 22:03
 2023年3月4日(日本時間5日)、米国ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて『UFC 285』が開催された。 UFC 285: Jones vs.Gane 速報 【メインカード】 ▼UFC世界ヘビー級王座決定戦 5分5R〇ジョン・ジョーンズ(米国)27勝1敗(UFC21勝1敗)※UFC5連勝→ヘビー級転向 248lbs/112.49kg[1R 2分04秒 ギロチンチョーク]×シリル・ガーヌ(フランス)11勝2敗(UFC8勝2敗)247.5lbs/112.26kg※ジョーンズが王者に  メインイベントは、UFCを離脱したフランシス・ガヌー(カメルーン)が持っていた、現在空位のヘビー王座をかけて、実に3年1カ月ぶりの復帰戦となる元UFC世界ライトヘビー級王者のジョン・ジョーンズ(米国)と、元ヘビー級暫定王者のシリル・ガーヌ(フランス)が対戦する「ヘビー級王座決定戦」。  前日計量では、ジョーンズが248ポンド(112.49kg)、ガーヌが247.5ポンド(112.26kg)で共にパスした。ヘビー級に肉体改造したジョーンズは事前に公開していた身体より若干絞られたものの、腹回りはまだ余裕がある仕上がり。ガーヌはいつも通りにシェイプされた肉付きでフェイスオフに臨んだ。  身長193cmでリーチは206cmのガーヌに対し、ジョーンズは身長194cmでリーチは215cmと、ガーヌより9cm長いが、上半身はガーヌの方が胸の厚みが感じられるフェイスオフ。  壇上で、アウェーのブーイングを受けたガーヌは、「自分にとってこの試合はビッグボーナス。勝てばベルトを手に入れて王者になるだけでなく、この星で史上最強の男を倒すことになるから、ここにいられてとてもハッピーだ」と笑顔。  大歓声に迎えられたジョーンズは、「みんなここに来てくれてありがとう。愛しているよ。このギフトを手に入れて、それを再びみんなの前で見せることができて光栄に思う。明日は楽しもう。さあ、やろうぜ」と、3年1カ月ぶりの試合に待ったなしの気合を見せた。  ジョーンズは2020年2月のライトヘビー級王座防衛戦でドミニク・レイエスに勝利した後、同級王座を返上。満を持してのヘビー級転向となる。  対するガーヌは、2022年1月にヘビー級正規王者ガヌーと統一戦に臨むも判定負け。キャリア初黒星を喫したが、同年9月の再起戦でタイ・トゥイバサに3R KO勝利を飾っている。  この間、ジョーンズはさまざまな素行不良でUFCの問題児でもあった。  2015年に薬物検査でコカインの代謝物であるベンゾイルエクゴニンが検出されていた事が発表され薬物治療のため施設入り。さらに自動車事故や交通違反で逮捕。2016年、2017年にはドーピングで王座剥奪、2020年に飲酒運転、DV疑惑により2009年から所属し続けたジャクソン・ウィンクMMAへの出入りを禁止されるなど、ファイターとして試合に集中できる状況ではなかったが、今回のヘビー級転向の試合のために、再び師匠グレッグ・ジャクソンがセコンドについている。  ジョーンズにとっては、この3年間をいかに取り組んできたか、ヘビー級仕様で5Rをライトヘビー級時代のように戦えるかが問われる転向初戦。“動けるヘビー級”のガーヌは、サイドステップを駆使し、JJのテイクダウンを切って、5Rに渡り打撃を入れることが出来るか。  先に入場の元暫定王者ガーヌはリラックスした表情。続けてジョーンズが登場。花道で家族とハグをかわしてケージへ。  入場時に、左足の指のテーピングをハサミで切り取られたジョーンズ。事前申請は無かったか。ケージインすると、ヘビー級初の側転を見せる。  1R、マットに両ひざをついて待つジョーンズ。ホーンに中央に出て、左ロー。続けてガーヌの左インローがローブローとなり、中断。再開。  先に前に出るジョーンズ。ガーヌのローにジョーンズが右を合わせる。ガーヌは左右にサークリング。ジョーンズは関節蹴り。ガーヌの左ストレートの入りにボディロックからテイクダウン。サイドバックから殴る。ガーヌの立ち上がりに左足をかけようとするが、ガーヌはケージ背に座って正対。  立ち上がりを潰したジョーンズは、金網に押し込んでのギロチンチョークへ。いったんはずらしたガーヌが左で脇を差し立ち上がろうとしたが、頭を横に出した際に、左手を喉下にアームインギロチンチョーク! タップを奪った。  ベルトを手にしたジョーンズは、ケージの中で、「みんな、声を聞かせて(大歓声)。ジーザス・クライストー! 神に感謝したい。とてもエキサイティングな瞬間だった」と喜びのコメント。  続けて、3年1カ月ぶりの復帰戦でのヘビー級挑戦に「目標に真摯になり、止まらずにずっとトレーニングしてきた。チームメイトにも感謝したい。グレッグ・ジャクソン、コーチたち、最高のチームに囲まれている。彼らがいるから自分がここにいる。それに10歳の子供にも。今日が誕生日なんだ」と、復帰を受け入れてくれたチームや周囲に感謝の言葉を述べた。  続けて、試合前に今回の試合を「ミスマッチ」と言ってたことについて問われ、「ずっと力強いコメントをしていた。12歳からレスリングをしてきて、いままでで一番強い自分がいる。久しぶりだから足がもつれるような感じもあったけど、ここが自分の場所だと感じたよ。(スティーペ・ミオシッチが次の相手?)みんなスティーペをコテンパンにするところを観たい? ファンが望む試合をするのがUFCだ。スティーペがヘビー級最高の選手なら、お前がほしい」と、7月のインターナショナル・ファイトウィークでのミオシッチ戦の実現を語り、最後にヤギの鳴き声で自身が「GOAT(Greatest Of All Time)」=「史上最高」だとアピールした。 [nextpage] ▼UFC女子世界フライ級選手権試合 5分5R〇アレクサ・グラッソ(メキシコ)16勝3敗(UFC8勝3敗)挑戦者※UFC5連勝 124.5lbs/56.47kg[4R 4分30秒 リアネイキドチョーク]×ヴァレンティーナ・シェフチェンコ(キルギス)23勝4敗(UFC12勝3敗)※UFC9連勝でストップ 124.5lbs/56.47kg  UFC女子世界フライ級タイトルマッチ。8度目の王座防衛戦に臨むワレンチナ・シェフチェンコ(キルギス)に、同級5位のアレクサ・グラッソ(メキシコ)が挑戦する。  シェフチェンコは、テコンドー、ムエタイ、キックボクシング、ボクシングをベースに、組み技でもサンボ、柔道、レスリングも習得。2018年12月にヨアナ・イェンジェイチックに判定勝ちでフライ級王者に。2022年6月の前戦で7度目の防衛に成功しているが、タイラ・サントスにテイクダウンを奪われ、スプリットでの判定勝ち。今回の試合に向け、来日してパラエストラ柏でファイトキャンプを行った。  対するグラッソは、2012年のプロMMAデビューから9連勝。そのなかにはInvicta FCでの魅津希戦の判定勝ちも含まれる。2020年にストロー級からフライ級に転向し、現在4連勝中。2022年10月の前戦では元PANCRASE王者のヴィヴィアニ・アラウージョに判定勝ち。  1R、サウスポー構えのシェフチェンコは左前蹴りで牽制。オーソのグラッソは右ストレートを見せる。前足に蹴りはグラッソ。バックフィストから左ミドルに繋ぐのはシェフチェンコ! 右の速い後ろ廻し蹴りは空振りに。  なかなか入れないグラッソ。ワンツーはまだ遠い。サウスポー構えになり左ストレートをかすめるグラッソ。シェフチェンコもそれをかわして右ジャブを突く。ワンツーの左を当てるグラッソ! 右ローを2発突くシェフチェンコは、グラッソがオーソに戻すとワンツー。グラッソは右を胸もとに突く。そこに返しを狙うシェフチェンコ。  ともにサウスポー構えに。グラッソの入りにシェフチェンコはさばいて右を突く。右バックフィストは浅いシェフチェンコ。グラッソはダブルレッグも金網背にするシェフチェンコが首投げでテイクダウン。頭をマットに着いて残すグラッソ。  2R、前に出て来たグラッソにダブルレッグテイクダウンはシェフチェンコ。クローズドガードに入れるグラッソに、シェフチェンコは左で脇腹にパンチ。パスガードすると、サイドからグラッソの左腕を両足で挟もうとするが、抜いたグラッソ。ひだりで脇差すシェフチェンコに、グラッソはケージウォークで後転して立ち上がり。  スタンドでオーソから右ストレート、右ミドル、後ろ廻し蹴りを見せるグラッソ。かわすシェフチェンコはグラッソの入りにカウンターのボディロックテイクダウン! ハーフで上から肩パンチを打ち込む。  3R、サウスポー構えになるグラッソ。シェフチェンコは右ジャブ。グラッソはオーソドックス構えから再びサウスポー構えでワンツーで入るも、そこにシェフチェンコはジャブを返す。シェフチェンコは左ストレートから上で組んで首投げを狙うが、残すグラッソ。今度はダブルレッグで下にタックルでテイクダウン! 背中をついてクローズドガードのグラッソは左でオーバーフックも解除。ハイガードにするが、中央で手は着かないシェフチェンコは右のパウンドもブレーク後。  スタンド再開。ダブルレッグテイクダウンはシェフチェンコ。ヒップアタックでガードを取ろうとするグラッソは下から蹴り上げ。ついていくシェフチェンコにギロチンチョークでクローズドガードに入れるもホーン。  4R、サウスポーから左後ろ蹴りを突くシェフチェンコに。遠間からダブルレッグも、ここは切るグラッソ。オーソからサウスポーに戻す。グラッソのワンツーをスウェイでかわすシェフチェンコ。ワンツーからのグラッソの組みは突き放す。グラッソの右に合わせてシングルレッグは深追いせず。  グラッソはダブルレッグから金網に詰めて左で差してクラッチも、切るシェフチェンコが右ジャブ。圧力をかけるグラッソにシェフチェンコは後ろ蹴りに。しかしこれを外したグラッソが背中を向けていたシェフチェンコのバックに!  ボディロックからすぐに両足をかけて背中に飛び乗り、リアネイキドチョークに。右手をアゴ上から絞めるグラッソは後ろ手も組んで絞め上げる。アゴ上の腕を押し上げて凌ぐシェフチェンコだが、じわじわと喉元に入り、シェフチェンコがタップした。  グラッソは、メキシコ人女子初のUFC世界王者に。  ケージのなかのインタビューでジョー・ローガンから「新女子フライ級チャンピオン」と呼びかけられたグラッソは、「もう1回言ってください。長くこの瞬間を夢見てました。(スピニングバックキックからのバックチョークは)この動き、毎日やっていたんです。彼女はバックスピンキックが得意だから。パートナーのマリアナ、このベルトはあなたのものでもある。コーチたちのおかげです。柔術もレスリングもここで学んだ。ありがとう」と歓喜のコメント。  試合を制しながら、ワンミスで敗れたシェフチェンコは、「これがMMA。ひとつのミスがすべてを変えてしまう。アレクサ、おめでとう。みんな練習を頑張り、ここに来ている。何が起こるか分からない。フライ級も混線になる。(すぐにリマッチを?)すぐにダイレクトリマッチをしたい」と語った。 [nextpage] ▼ウェルター級→175ポンド 5分3R〇シャフカト・ラフモノフ(カザフスタン)17勝0敗(UFC5勝0敗)※UFC5連勝 171lbs/77.56kg[3R 4分17秒 リアネイキドチョーク]×ジェフ・ニール(米国)15勝5敗(UFC7勝3敗)175lbs/79.38kg ※体重超過※ニールが規定体重をオーバー。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のラフモノフに報奨金の30%を支払う。  ウェルター級9位、カザフスタンのラフモノフはMMA16勝無敗。UFCUFC4連勝中。2020年10月にアレックス・オリヴェイラに1R ギロチンチョーク、2021年6月にミシェル・プラゼレスに2R リアネイキドチョーク、2022年2月にカールストン・ハリスを1R TKO。6月の前戦でニール・マグニーに2R ギロチンチョークで一本勝ちと、全試合フィニッシュ勝利している。  体重超過のニールは、MMA15勝4敗でUFC7勝2敗。UFCデビューから5連勝も、スティーブン・トンプソンとニール・マグニーに判定負け。2021年12月にサンティアゴ・ポンジニッビオにスプリット判定勝ち。前戦で6位のヴィセンテ・ルケに3R KO勝ちで2連勝中。  1R、右ハイのラフモノフ。そこに組んで押し込むニールは体を入れ変え離れる。サウスポー構えのニールは右ジャブ。ラフモノフは右ミドルも、ニールは右ジャブを当てる。右の打ち合いから、四つに組むラフモノフは小外がけテイクダウン狙いも残すニールは突き放す。  ニールの左の蹴りをもらいながらも掴むラフモノフ。ニールは右ジャブダブル。ラフモノフは右ミドルを腹に当てる。互いに前手争いからグローブタッチ後、右ハイを当てるラフモノフ! カットしたニール。ラフモノフはマウスピースを拾い再開。右フックのダブルからヒザを当てて前に出るラフモノフ。ニールも左を打ち返してホーン。  2R、左ジャブを突くラフモノフの詰めに、左右を突くニール。しかしラフモノフはヒザ蹴りからハイキック。さらにヒザを腹に突く。シングルレッグから得意の頭を抱えてのテイクダウン狙いはラフモノフだが、耐えるニール。左ジャブのダブルのラフモノフに、ニールは左ストレートを突くが、ダックしてかわしたラフモノフは右アッパー! 右ヒジで金網に詰めて手首の取り合いも離れる。  右ストレート、右前蹴りのラフモノフは右ヒザも。そこに左右を突くニールだが、両手を挙げて来いというラフモノフ。組み手争いの両者。離れて右ストレートのラフモノフに、ニールは右から左ストレートも、頭を傾けて避けるラフモノフ。  3R、グローブタッチ。右ハイを連打するラフモノフは、右の後ろ廻し蹴り! ブロックするニールは前に出てワンツーの左をヒット! 足が泳いだラフモノフは組み。離れて右ストレートを突くラフモノフは左で差して押し込み。差し返したニールはクリンチから左アッパー。押し込むラフモノフはヒザ蹴りで離れる。  右ストレートを当てたラフモノフ! 下がるニールは金網に詰まると、ラフモノフはボディ打ちからヒジ! 四つに組むラフモノフは小外がけテイクダウン狙いも、ここも残したニール。ラフモノフはスタンドバックからヒザを背後から着くと、長身を活かし、スタンドのまま足をかわずがけにしてパームトゥパームで絞めてタップを奪った!  赤狐のイーグルハンターハットを被り、インタビュアーのジョー・ローガンにも被せたラフモノフは、「ここでカザフスタンの旗を掲げられるのが嬉しいです。あとタイトルマッチまで2試合か。相手は1.8kgオーバーだけど、フィニッシュされたことが無い相手に勝ててよかった。次がタイトルマッチでも何でも頑張る」と笑顔で語り、今後について、コルビー・コヴィントンの名前を挙げた。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇マテウス・ガムロ(ポーランド)22勝2敗(UFC5勝2敗)156lbs/70.76kg[判定2-1] ※29-28,28-29,30-27×ジェイリン・ターナー(米国)13勝6敗(UFC6勝3敗)※UFC5連勝でストップ 155.5lbs/70.53kg  元KSW王者のガムロはクレベル・コイケに判定勝ちした経歴を持つ。アルマン・ツァルキヤンに判定勝ちするなど、UFC4連勝後、2022年10月の前戦ではベニール・ダリウシュに判定負け。勝ったダリウシュは5月6日にシャーウス・オリヴェイラ戦を決めている。10日前オファーのスクランブル参戦。  ターナーはUFC5連勝中。2020年9月のブロック・ウェバー戦でリアネイキドチョーク、2021年9月にウロス・メディチにリアネイキドチョーク、2022年3月にジェイミー・ムラーキーに2R TKO勝ち、7月の前戦でブラッド・リデルに1R ギロチンチョークを極めている。ダン・フッカーがキャンセルされてのガムロ戦となる。  1R、サウスポー構えの長身ターナーに、オーソからスイッチも見せるガムロ。ターナーは前蹴り、ジャブで間合いを保つが、ガムロはダブルレッグテイクダウン! 腰を抱くが、金網まで這うターナーは上半身を金網に立てて座る。  左で小手に巻いて立つターナーに右で差して前方に崩そうとするガムロに、正対してすぐにワンツーから右ハイを見せたターナー。テイクダウンに右ヒザを合わせに行くが、ガムロは背中を着かせてテイクダウン。ニーシールドから金網まで這って立ち上がるターナーは突き放すと左後ろ廻し蹴りを見せてホーン。マイク・ブラウンコーチは「入れないならウィザードで」とガムロに指示を送る。  2R、サウスポー構えから左ハイをガード上に当てるターナー。ガムロもサウスポー構えから左ロー。右ストレートをガード上に当てる。互いに右を伸ばすと右ストレートを当てるターナーに、腰が落ちるガムロも右を返すが、前に出るのはガムロ。ダブルレッグを腹の下に入れてスプロール。切られたガムロはサークリング。  左前蹴りが長いターナー。右ローも打つが、そこにガムロはカウンターのダブルレッグテイクダウン! マット中央で寝かせたガムロは、右腕で枕、ハーフからパスを狙う。左で脇を差して右腕をヒザで殺して右手でパウンド連打! 上のままホーンを聞く。  3R、サウスポー構えで立つガムロ。詰めるターナーは右ミドル。ガムロは左を当ててダブルレッグテイクダウン。すぐに金網まで這うターナーの右手首を掴むガムロだが、離して腰を抱く。金網背に立ち上がるターナーに、ガムロは捨て身気味の投げも脇差し上の取り合いから立つターナーを両脇を差して押し込むガムロも、ブレーク。  スタンド。左の蹴りのターナーはワンツー。ダブルレッグのガムロを切ってがぶりの首をとらせないターナー。前足にシングルレッグはガムロ。そこに跳びヒザを狙うターナー。なおも押し込むガムロはダブルレッグからスタンドバック。小手に巻くターナーの投げを潰してガムロが上を取ってホーン。ガムロは両手を挙げた。  判定2-1(29-28,28-29,30-27)で、緊急参戦のガムロが勝利。マット上で「パフォーマンスは良くなかったかもしれないけど挑戦し続ける。ポーランドから来た、マテウス・ガムロです。もっと強くなります。まずは家族を旅行に連れて行って、次はトップ5とやりたいです。マイク・ブラウンありがとう、ATTのみんなに愛を」と語った。 [nextpage] ▼ミドル級 5分×3R〇ボー・ニコル(米国)4勝0敗(UFC1勝0敗)※レスリングU-23世界選手権優勝 185.5lbs/84.14kg[1R 2分54秒 肩固め]×ジェイミー・ピケット(米国)13勝9敗(UFC2勝5敗)186lbs/84.37kg  UFCミドル級に27歳、ボー・ニコル(米国)が初登場。フリースタイル、そしてフォークスタイルレスラーのニコルは2019年、U-23世界選手権の92kg級王者で、NCAAディビジョン1でも3連覇を成し遂げている“ピンフォール王”。  MMAでは2022年のダナ・ホワイトコンテンダーシリーズでの2勝を含む3連勝をすべて1R決着で勝利しUFCと契約をかわしている。  アメリカントップチーム所属で、階級は違えど堀口恭司の盟友でもある。エリートレスラーでありながら1勝はサウスポー構えからの左右ストレートでのKO。そして2勝目はリアネイキドチョーク、3勝目は背中をつけての三角絞めという「寝技」にも長けている。  組み技だけなら現王者にも勝てると言われるニコルは、『UFC 285』のナンバーシリーズでUFCデビューし、いきなりメインカード入り。MMA13勝8敗(UFC2勝4敗)、柔術茶帯のジェイミー・ピケット(米国)を相手にどんな試合を見せるか。  1R、オーソのニコルは右ハイでスリップもすぐに組んでピケットを金網に押し込む。ヒザを突くと、ピケットはローブローをアピールも、ニコルは右で差し上げて、左で足首を掴んでテイクダウン!  立ち上がろうとするピケットをがぶり倒して、アナコンダチョーク狙いからバックに回り、両足をかけてリアネイキドチョークへ。パームトゥパームで絞めてから解除して肩固めへ! ピケットは両手をクラッチして防御。ハーフのまま絞めるニコル。マウントに戻り、絞めて2度タップさせた。   試合後、ニコルは「ずっとこのためにやってきた。これで27歳、4勝無敗。このまま走り続けてベルトを獲って、パウンドフォーパウンドになる」とミドル級王座獲りを宣言した。 [nextpage] 【プレリミナリー】 ▼バンタム級 5分3R〇コーディ・ガーブラント(米国)13勝5敗(UFC8勝5敗)136lbs/61.69kg[判定3-0] ※29-28×3×トレビン・ジョーンズ(グアム)13勝10敗(UFC1勝4敗)135lbs/61.24kg  1R、前蹴りはサウスポー構えのジョーンズ。スライディングの右インローを見せるガーブラント。右ミドルのガーブラントに、左ミドルを返すジョーンズ。ガーブラントは右ストレートで飛び込むも深追いはしない。右ボディストレートを当てるガーブラント。ワンツーも。両足をシャッフルして観客を沸かす。  左ミドルハイをガード上に当てるジョーンズ。ガーブラントも右ミドルを返し、右オーバーハンド、ボディストレートも慎重な展開。ジョーンズの左の蹴りに右オーバーハンドを強振するガーブラントだが空振り。  2R、右ジャブで前に出るジョーンズに、右を振ってからダブルレッグテイクダウンはガーブラント! しかし、落ち着いて立ち上がるジョーンズが逆に詰める。左インローを突き左ミドルも。手数が少ないガーブラントはダブルレッグテイクダウンに。そこにギロチンチョークを合わせたジョーンズは、クローズドガードに入れて絞るが、首を抜いたガーブラントが上に。ジョーンズの立ち際にバックに乗り、リアネイキドチョークを狙う。  足を解いて着地したガーブラントは離し際に右ハイ。詰めるジョーンズは左で差して組んでケージに押し込む。  3R、ジョーンズの左とガーブラントの右が交錯。ジョーンズの左ハイをガーブラントはダックしてかわす左ローはジョーンズ。レベルチェンジから両足をシャッフルするガーブラントは逃げ切り体勢か。ジョーンズは詰めて行くが、ガーブラントは金網づたいにサークリング。ジョーンズの右は空振りになる。  さらに右がガーブラントの顔面をかすめると、ワンツーから組みに。ボディロックからテイクダウン! 下のガーブラントはフルガード。ジョーンズは足を越えられず。ホーンに立ち上がるガーブラントは右手を挙げた。判定は3-0で2連敗中だったガーブラントが勝利を掴んだ。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇ドリカス・デュ・プレシ(南アフリカ)19勝2敗(UFC5勝0敗)※UFC5連勝 185lbs/83.91kg[2R 4分59秒 TKO] ※パウンド、タオル投入×デレク・ブランソン(米国)23勝9敗(UFC14勝7敗)185.5lbs/84.14kg  ミドル級5位のブランソンと、10位のデュ・プレシ。ダレン・ティルにリアネイキドチョークで一本勝ちするなどUFC5連勝も、2022年2月の前戦でジャレッド・キャノニアに2R KO負け。  南アフリカでWAKO K-1世界王者となったデュ・プレシはKSWでミドル級王者にもついた。2020年のUFCデビューから4連勝で、2022年12月の前戦でダレン・ティルに3R リアネイキドチョークを極めている。  1R、サウスポー構えのブランソン、オーソのデュプレシは右ハイ、左ミドルも蹴り足を取ったブランソンが投げてテイクダウン。そのままサイドを奪うが、デュプレシもハーフに片足を戻して立ち上がり。そこにギロチンチョークを狙っていたブランソン。  クローズドガードに入れるが、十分分かっていたデュプレシは首を抜く。下から外掛けの外ヒールのブランソンに、デュプレシはアンクルホールドに。回転して足を抜いたブランソンはバックに。落とそうとするデュプレシの足を取って着地するブランソンは左右ラッシュ! 下がりながらダブルレッグに入るデュプレシをそのまま押し潰したブランソンはリアネイキドチョークへ。足はかかっておらず、正対して立ち上がったデュプレシが右ヒジを放ったところでホーン。  2R、サウスポー構えから左前蹴りを腹に突くブランソンは左右ラッシュ。凌ぐデュプレシは右で飛び込み。ブランソンは左前蹴りでデュプレシを下がらせる。デュプレシも左前蹴りから前進し、ワンツー、さらに左をヒット! 右から左にブランソンは足が泳ぐ。ヒザ着きのダブルレッグも切るデュプレシ。  互いにスタミナも厳しいなか、ブランソンは時計を見たか。右から左を繰り出すが、デュプレシがワンツーで打ち返し。デュプレシのダブルレッグは切るブランソンだが、力を使ったこの後で打撃で攻めるのはデュプレシ! ワンツーにふらつくブランソンは押し倒され、下に。強いパウンド連打にホーンも。ブランソンは立ち上がれず。セコンドからタオルが投入された。  上位ランカーを下したデュプレシは5連勝。「これで世界のトップ5だ」と語った。 [nextpage] ▼女子フライ級 5分3R〇アマンダ・ヒバス(ブラジル)12勝3敗(UFC6勝2敗)126lbs/57.15kg[判定3-0] ※29-27, 30-26, 30-27×ヴィヴィアニ・アラウージョ(ブラジル)11勝5敗(UFC5勝4敗)126lbs/57.15kg  女子フライ級8位のヴィヴィアニと、ストロー級9位のヒバス。  元PANCRASE女子ストロー級女王のヴィヴィアニ。2022年10月の前戦はアレクサ・グラッソに判定負け。勝ったグラッソは今大会でシェフチェンコへの挑戦を決めている。  対するヒバスはストロー級とフライ級で戦い、UFCデビューからストロー級で3連勝。2022年5月の前戦でフライ級1位のケイトリン・チューケイギアンにスプリット判定で敗れている。  1R、オーソのヴィヴィアニに、サウスポー構えのヒバスは組みに。そこにギロチンチョークを合わせたヴィヴィアニ。首を外したヒバスに、ヴィヴィアニは脇差しから上体を立てる。その首を抱え、ハーフでバランスを保つヒバス。ヴィヴィアニは立ち上がり。  ともにオーソドックス構えとなり、後ろ蹴りはヒバス。しかし圧力をかけるヴィヴィアニは右ストレートを当てる。長いワンツーの打ち終わりに右を返すヒバス。ヴィヴィアニはワンツーから左ミドルに繋ぐ。ヒバスもワンツーの右。ヒバスはラウンドを取ったか、顔を腫らす。  2R、圧力をかけるのはヴィヴィアニ。右を突くが、そこにヒバスはカウンターの右を当てると、ヴィヴィアニがダウン! 立て直すヴィヴィアンにさらに追打でヴィヴィアニを崩す。ダウンし潜るヴィヴィアニを剥がして寝かせるヒバスは右肩でアゴを制し、ハーフから肩固め狙い。左でパウンドも打ちこむ。  パウンドの強打のスペースで立ち上がろうとするヴィヴィアニのバックを奪うヒバス。シングルバックで背後からパウンドでホーン。  3R、上下に頭を振るヒバス。右ボディから左を突く。ヴィヴィアニも左ボディを返すが、ヒバスはコンビネーションで返す。右ストレートを当てるヒバス。ジャブを返すヴィヴィアニに、ヒバスもジャブを返し、後ろ蹴りも。左ハイもガード上に当てるヒバスに、ヴィヴィアニは鼻血。互いにジャブの刺し合いからニータップテイクダウンはヒバス!  倒れながら腕十字はヴィヴィアニ。深く入るが、両手でクラッチするヒバスは正面に戻り、ハーフからパウンドしてホーン。ヒバスは両手を挙げた。判定3-0で勝利したヒバスは「ブラジルやった! トップ5の誰かとやらせてほしい。ストロー級でも。カーラ・エスパルザ、私はここにいる」と語った。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇マルク・アンドレ・バリオー(カナダ)14勝6敗(UFC3勝5敗)185lbs/83.91kg[2R 4分12秒 TKO] ※クリンチボクシング×ジュリアン・マルケス(米国)9勝3敗(UFC3勝2敗)186lbs/84.37kg  1R、ともにオーソドックス構え。右から左フックを振るバリオー。マルケスは右カーフ狙い。バリオーはワンツスリーとまとめる。右フックを放つバリオー。マルケスも左右で押し返し右カーフ。  さらにワンツーの右にバリオーが一瞬後退。さらに右オーバーハンドをもらう。左ハイをガード上に当てて押し戻すバリオー。マルケスの左右にクリンチボクシングもマルケスが前進。  2R、バリオーは前蹴りから圧力。ワンツーから組んでのヒジを狙う。離れるマルケスは右カーフ。左ヒジ。バリオーはクリンチから右アッパーを突く。マルケスのダブルレッグを切るバリオーはクリンチボクシングでペースを西黒。首相撲からヒザ、ヒジ! 右アッパー! 顔を覆って防戦一方のマルケスに、スタンドで金網背のマルケス。レフェリーは試合を止めないが、動けなくなったマルケスに、レフェリーが間に入った。 [nextpage] 【アーリープレリム】 ▼ウェルター級 5分3R〇イアン・ギャリー(アイルランド)11勝0敗(UFC4勝0敗)※UFC3連勝中 171lbs/77.56kg[3R 4分22秒 TKO] ※パウンド×ソン・ケナン(中国)16勝7敗(UFC4勝3敗)171lbs/77.56kg  1R、ともにオーソドックス構え。圧力をかけるギャリーは右カーフ。ワンツー。さらに右カーフ、左ハイ。ガードするソンは手数を出せない。左の蹴りに右ストレートを狙うソンだが、右カーフをもらう。右ローを返すソン。ギャリーは左ボディを当てるが、続く左にカウンターの左を当ててダウンを奪ったソン! 詰めるソンに立ち上がるギャリー。スタンドバックにつくソンにギャリーは腕を持ち回復させる。  2R、ジャブから左ハイをオーソから打ちこむギャリー。続く左ローが金的に入る。再開。右の関節蹴り、前蹴りはギャリー。さらに右カーフ。カウンター狙いのソン。ギャリーは左ジャブ。さらに右ボディロ、前蹴りからラッシュもカウンターを警戒か。ソンは後ろ蹴りで距離を取る。  ジャブの刺し合いも手数・足数はギャリー。鼻頭を赤くするソン。左ボディストレート、右カーフと散らすギャリー。ソンは左目を腫らす。  3R、互いに両手を挙げて臨む、最終ラウンド。ソンも序盤は手を出すが、ギャリーの上下の圧力に押される。右を返しに行くソンだが、左ミドル、右ストレート、右カーフ、ワンツーと攻め込むギャリー。ソンが金網を背負うと、ギャリーは跳びヒザ。さらに左ジャブのダブルから右ボディ。右ハイ。  ジャブからワンツーのギャリーは跳びヒザから一気にラッシュ! ガードを固めるソンに右アッパー、左右を打ち込むと、ソンは亀になってダウン。パウンドにレフェリーが間に入った。  UFC4連勝を決めたMMA11勝無敗のアイリッシュのギャリーは、コナー・マクレガーばりの両腕を振ったウォークを見せると「前にも言った通り、UFCにいるやつは違う。世界最高峰の戦いを楽しんでくれ。マイアミ大会にも出るぜ」と語り、マスヴイダルの名前を出した。 [nextpage] ▼バンタム級→137ポンド 5分3R〇キャメロン・サーイマン(南アフリカ)8勝0敗(UFC2勝0敗)135lbs/61.24kg[判定3-0] ※29-27, 28-27, 28-28×マーナ・マルティネス(米国)10勝4敗(UFC2勝2敗)137lbs/62.14kg ※体重超過※マルティネスが規定体重をオーバー。対戦相手のサーイマンに報奨金の30%を支払う。  1R、サウスポー構えのサーイマン。体重超過のマルティネスは左を当てる。アグレッシブに打撃で前に出るマルティネスはワンツー。押し戻したサーイマンに、マルティネスは下がっての左でサーイマンの腰を落とさせる。  サーイマンのインローをもらうマルティネス。再開。左ミドルを当てるサーイマンだが、再びインローがローブローに。中断。再開。サーイマンに「減点1」。サーイマンの右バックフィストをかわすマルティネス。サーイマンはワンツーから右ハイを首筋に当てると、オーソから左ミドルをヒット。  2R、左ミドルを腹に当てるサーイマン。さらに右ローを2発。さらに右ハイ。左ストレートが顔面をとらえる。左アッパーを当てるマルティネスだが、左ハイはサーイマン。サーイマンの左フックにマルティネスは右のカウンターを当てる。  サーイマンは左ミドルを当てると、飛び込んでの右でマルティネスからダウンを奪う。フルガードで凌ぐマルティネスは手首をとらえて三角絞め狙い。肩を入れるサーイマンは上からヒジ。マルティネスの下からの腕十字をさばき、ハーフからふりかぶってのパウンド。体を離し、上から蹴りを放ちホーン。  3R、オーソドックス構えになるサーイマンは足を入れ替え、左右でミドルハイ。右カーフキックも当てる。後手に回るマルティネスに、サーイマンは左右で詰めて行くが、その右手がアイポークとなり、マルティネスは後ろを向いてドクターチェックに。  再開。ワンツー、左ミドルを上腕に当てるサーイマン。マルティネスは単発ながら左ストレートを返す。マルティネスの右の蹴りを掴んだサーイマンがシングルレッグテイクダウン。Zガードで距離を取るマルティネスだが、インサイドに入るサーイマンはヒジ! 出血したマルティネス。さらに鉄槌! いったん上体を放してパウンドで飛び込む。そこで立ち上がったマルティネスは、バランスを崩すが、立ち上がりホーン。  判定は2-0(29-27, 28-27, 28-28)で22歳のサーイマンが勝利。MMA8連勝、UFCで2連勝のサーイマンは「申し訳ない、ダーティーファイトをしたかったわけじゃないんだ。来週には練習を再開するよ」と語った。 [nextpage] ▼女子ストロー級 5分3R〇タバサ・ヒッチ(ブラジル)8勝1敗(UFC3勝1敗)115.5lbs/52.39kg[2R 2分14秒 腕十字]×ジェシカ・ペネ(米国)14勝7敗(UFC3勝5敗)116lbs/52.62kg  女子ストロー級。ともにここ3戦で2勝1敗の両者。2022年10月に対戦が組まれていたが、ペネの体調不良により流れていたカード。  元SEI☆ZAのヒッチは28歳。UFCデビュー戦では階級上のフライ級で現ランキング1位のマノン・フィオロ相手にKO負けでMMA初黒星も、2戦目からストロー級に戻すと、マリア・オリヴェラ、ポリアナ・ヴィアナを相手にいずれも判定勝ちで2連勝。  対する柔術黒帯のペネは、元タイトルコンテンダー。2022年7月の前戦ではUFCデビューのエミリー・デュコーテに判定負け。女子ストロー級では最年長となる40歳。  1R、先に右カーフを突き、ワンツー、さらにシングルレッグテイクダウンを奪うタバサ。いったん体を離し、上から蹴り。足を手繰り立ち上がるペネ。右回りでワンツー、前蹴りのヒッチ。組んで大内刈を合わせてテイクダウンのヒッチに、ペネは下からコムロック狙い。離れるヒッチは上から蹴りも、その足を掴んでレッスルアップするペネ。  右で差して大腰で投げるヒッチ! ペネはクローズドガードからバランスを崩してスイープ狙いも中央に戻るヒッチはいったん体を離して蹴り。再びインサイドに飛び込みパウンドへ。下のペネはストレートアームバー狙い。さらに足を手繰り肩口に上げてスイープを狙う。体を離したヒッチにペネが立ち上がりホーン。  2Rでワンツーを蹴りながら右回りのヒッチ。ペネの組みに右で小手に巻いて払い腰一閃! 見事な一本を決めるが、下のペネも寝技を仕掛ける。離れて蹴りからインサイドガードに入っていったヒッチは、ハーフから脇差し立ち上がろうとしたペネの右脇を差して抱えて腕十字! ヒジを伸ばしてタップを奪った。  ジョー・ローガンからのインタビューを受けたUFC3連勝のヒッチは英語で、ペネに感謝の言葉を述べると「今回の試合は最高のカード。ずっと彼女の試合を観てきたから。今はベイビーシャークの時代。ハライゴシは(柔道家の)父に感謝したい。グラップリングは私のバックグラウンド。それを活かせて嬉しい」と語った。 [nextpage] ▼バンタム級 5分3R〇ファリド・バシャラート(アフガニスタン)10勝0敗(UFC1勝0敗)136lbs/61.69kg[判定3-0] ※29-28×3×ダモン・ブラックシア(米国)12勝5敗(UFC0勝1敗)136lbs/61.69kg  1R、いきなり跳び蹴りはブラックシア。かわすバシャラートは右カーフキック。ブラックシアはシングルレッグを持ち上げて倒そうとするが片足で金網までけんけんで立つバシャラートが突き放す。  シングルレッグから引き出してテイクダウンはバシャラート。足を手繰りスイープを狙うブラックシアを剥がして背中を着かせるバシャラートだが、再びブラックシアはディープハーフからシングルレッグで立ち上がり。  バシャラートは左ミドルをガード上に当てると右バックフィストも。ブラックシアが跳び蹴りを繰り出してホーン。  2R、バシャラートの左右をダックしてかわすブラックシアはシングルレッグへ。金網背にバランスを保ち離れるバシャラートは左ハイをブロック上に当てる。右カーフを蹴るバシャラートに跳び蹴りから近づき、スタンドバック、引き込みシングルバックから長身を活かして肩固め狙い。正対したバシャラートにパウンドも、足を戻したバシャラートは柔術立ち。すぐにダブルレッグでテイクダウンを取り返し、上からヒジを落とす。  3R、先に距離を詰めるブラックシアは右を振るが、下がりながらも首相撲ヒザを狙うバシャラート。ダブルレッグはすぐに差し上げるブラックシアだが、金網まで押し込むバシャラートが小外がけテイクダウン! 腰を抱いて押さえ込むが、脇差し返しスイープしたブラックシアが立ち上がり。  前に出るブラックシアに下がりながらもジャブを突くバシャラート。インローでバランスを崩すブラックシアだが、すぐに戻したバシャラートがダブルレッグテイクダウン。バシャラートはクローズドガードからパウンドも、そこに左腕をとらえたブラックシアが三角絞めをヒザ裏で組む。さらに十字に移行するが、ヒジを曲げたバシャラートが凌いでホーン。  判定は3-0(29-28×3)でバシャラートが勝利。セコンドのジェイク・シールズとハグをかわした。 [nextpage] ▼ライト級 5分3R〇ルイク・ラジャボフ(タジキスタン)17勝4敗(UFC1勝0敗)156lbs/70.76kg[判定3-0] ※29-28×3×エステバン・リボビクス(アルゼンチン)11勝1敗(UFC0勝1敗)155.5lbs/70.53kg  1R、いきなり近い距離に歩いたラジャボフが右を当てて小外がけテイクダウン。立つリボピクスに、さらにシングルレッグも、下のリボピクスはキムラ狙い。外したラジャボフは右オーバーハンドからシングルレッグテイクダウン。パウンドへ。背中を譲るリボピクスだがキムラを狙う。そこにハイクロッチで持ち上げて頭から落とすラジャボフ。立つリボピクス。  2R、左ジャブからワンツスリーと繋ぐリボピクスに、ラジャボフはダブルレッグテイクダウン。立つリボピクスに、ボディロック&小外がけテイクダウン。右肩でプレッシャーをかけながらパスを狙うが、その際でリボピクスは立ち上がる。  ラジャボフのダブルレッグを一度は切るが、二度目は尻を着かされる。しかし金網を使いすぐに立ち上がるリボピクス。スタンドでも圧力をかけるラジャボフは右アッパー。リボピクスは左ストレートを返すが、なおも詰めるラジャボフはダブルレッグテイクダウン。ここも金網使い立つリボピクス。スタンドバックにつくラジャボフは崩して手を着かせるが、すぐに立つリボピクス。  左右ボディ打ちから右フックを当ててダウンを奪うリボピクス。下から足を手繰るラジャボフは立ち上がり。そこに詰めるリボピクスだが、ラジャボフは後ろ蹴りで凌ぐ。  3R、グローブタッチ。ワンツスリーで前に出るリボピクスに、ラジャボフは右のカウンターを当てて前に! しかしリボピクスも凌ぐと右の相打ち。下がるのはリボピクス。ラジャボフはダブルレッグへ、スプロールするリボピクスだが、ラジャボフはテイクダウンを成功させる。  リボピクスは下からキムラクラッチを組むと、ラジャボフを前転させて極めに。仰向けになり凌ぐラジャボフに上を取り返しマウントに。ここですぐにうつ伏せから足を手繰り立ち上がり、ダブルレッグテイクダウンはラジャボフ。ここも立つリボピクスにボディロックで詰めるラジャボフ。そこにリボピクスはまたもキムラクラッチ。股下で組んで投げるラジャボフに立ち上がり、右を当てるリボピクス! ここも足を手繰り組みに行くラジャボフ。  判定は3-0(29-28×3)でラジャボフがUFCデビュー戦勝利。ヌルーロ・アリエフに続くタジキスタンファイターの活躍に、リボピクスはラジャボフを持ち上げて祝福した。
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