ようやくタイトルマッチまでたどり着いた松谷。タイトル奪取なるか(C)K-1
2023年2月25日(土)東京・後楽園ホール『Krush.146』にて、Krushバンタム級タイトルマッチ3分3R延長1Rで王者・池田幸司(ReBORN経堂)に挑戦する松谷桐(ALONZA ABLAZE)が公開練習を行った。
松谷はジムの代表である卜部功也を相手にミット打ちを披露。鋭い切れ味のパンチやキックを惜しみなく繰り出し、タイトルマッチに向けて好調ぶりをアピールした。
他団体で実績を残してきた松谷は2021年9月より、K-1チャンピオンになることを目指してKrushに参戦。K-1ルールでの戦い方に苦戦したものの、昨年10月『Krush.142』では白幡太陽相手に、本人も「今までと違って自分らしい動きができた試合だったのかなと思います」と語るなど、これまでとは違った戦いぶりを見せて勝利した。
戦い方が変わったのは昨年3月「Krush.135」で野田蒼に負けたことがきっかけだ。あの試合以降「ずっと功也さんに教わっていたんですけど、距離感だとか技の引き出しをもっと増やしてもらったりして、それで前回はああいう動きができたのかなとは思います」と、功也と二人三脚で取り組んできた成果が出た形だ。
この実績が評価されて、ついにKrushのタイトルマッチにたどり着いた松谷。「練習もしっかりしていますし、何より功也さんがついてくれていることが自分でも心強くて、教わったことがしっかり試合で出せれば、負けることはないなと思います」と、タイトルマッチに向けても自信たっぷりだ。
チャンピオンの池田については「気持ちが強くて、リーチがある選手だなというのを見ている中で思いましたね。試合でも盛り上がるような試合をしていて、倒している試合も多いと思います」と評価したものの「自分がやったらその攻撃はもらわずに自分の攻撃だけを当ててっていう試合展開になると思うので、何もさせずに圧倒的に勝とうかなと思います」と完封する腹積もり。
功也に寄せる絶対的な信頼が松谷の現在の自信の源となっているようで「テクニックで上回って、流れの中で倒せるのが一番理想ですね」と、師と共に磨き上げてきたテクニックでチャンピオンを圧倒しての勝利を思い描いている。
松谷の目標はK-1のチャンピオンになること。K-1バンタム級は一昨年は日本最強トーナメント、そして昨年12月のK-1大阪大会でK-1初代バンタム級王座決定トーナメントが開催されるなど、K-1 JAPAN GROUPのリングでも注目度が高い階級だ。Krush王者の池田も優勝こそ逃しているが、この2つのトーナメントでの戦いぶりで評価を上げてきている。
昨年のK-1の王座決定トーナメントに松谷はエントリーされなかったが「ここでしっかり勝てば、自分もトーナメントに出て1勝できたなって思ってもらえるような試合ができると思うので、凄く楽しみですね」と、池田を倒してK-1でのトップ戦線浮上を視野に入れている。
初代K-1バンタム級王者の黒田斗真や石井一成といった現在のトップ戦線にいる選手たちに対しても、「自分がどれだけできるのかっていうのも凄く試してみたいんで、ここ勝って次戦いたいなという気持ちがあります」と、その首を虎視眈々と狙っているようだ。
松谷と言えば試合後に泣くことが恒例となっており、池田からも「ハンカチを用意しておく」という言葉を投げかけられた。しかし、「倒して勝ったら泣いてるかなって思います(笑)。池田選手が負けてリングを降りる時にハンカチを渡してもらえれば」と、泣くのはあくまで自分が池田を倒した時のみとキッパリ。
見据えている目標はあるが、「いつも応援してくれている皆さんのために、しっかりベルトを獲ってチャンピオンになる姿を見せたい」と、まずはKrush王座獲りを果たし、K-1 JAPAN GROUPのリングでの一つの成果を示す。