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レポート

【DEEP】フライ級GPで伊藤裕樹を下した本田良介、宇田悠斗を下した福田龍彌が決勝進出! 鈴木槙吾がウェルター級新王者、神田コウヤがフェザー級暫定王者に。北岡悟が4年2カ月ぶり勝利! 46歳しなしが3年ぶり勝利、力也が渡部修斗を27秒TKO

2023/02/11 17:02
 2023年2月11日(土)後楽園ホールにて『skyticket Presents DEEP 112 IMPACT』が開催された。  フライ級GP準決勝の伊藤裕樹vs.本田良介、福田龍彌vs.宇田悠斗の2試合がメインとセミで、ウェルター級&フェザー級の王座戦、さらにライト級で北岡悟、ウェルター級で住村竜市朗、女子ミクロ級でしなしさとこら、元王者の試合も行われた。 ▼第9試合 宗明建設 Presents DEEPフライ級GP準決勝 5分3R×伊藤裕樹(ネックスイチムエ)57.05kg[判定0-5] ※28-29×5〇本田良介(フリー)57.05kg※本田が決勝進出  一回戦で伊藤は、原虎徹との競り合いを判定4-1で勝利。2回戦でビョン・ジェウンを2R、ボディを効かせての左ストレートでTKOに下している。  対する本田は一回戦で、越智晴雄との元同門対決を組みで上回り判定4-1で勝利。2回戦でも松場貴志とのスクランブル戦をバックコントロールで断ち切り、準決勝行きを決めている。 伊藤裕樹「ネックスの伊藤裕樹です。早いもので準決勝。あと2回、最高の相手を用意してもらったんで、明日は潰されないようにしっかりブチのめしたいと思うので、応援よろしくお願いします」 本田良介「福岡から来ました本田良介です。無名ですけど、RIZINとかにいっぱい出ている選手を差し置いて、抽選で運良くメインに入れたんですけど、結果で“こいつメインでやってよかったな”と思ってもらえるように、しっかり決勝に繋げたいです。伊藤裕樹選手、強いと言われていますけど、しっかりやっつけます。応援よろしくお願いします」  1R、ともにサウスポー構え。右手を前にテイクダウンのフェイントは本田。頭から左右で突っ込む本田の頭と右が当たったか。下がる伊藤を詰めてノーアームギロチンを極めに行くが、頭を抜く伊藤は距離を取り、左ロー。  頭を下げての右ジャブのダブルから左を突いて金網に詰める本田はシングルレッグテイクダウン。伊藤の立ち際にヒザ。さらに右足をかけた本田は左で差して手首をコントロールから、右手首に変えて、右足をかけるがまだたすきがけにはならず。正対した伊藤に詰めて足をかける本田を突き放す伊藤。大きな左右で前に出る本田をかわした伊藤が詰めるがゴング。  2R、距離を取りながら右ハイで牽制の伊藤。本田は左右で詰めてからダブルレッグで尻下でクラッチして持ち上げてテイクダウン! 背中を見せて立ち上がる伊藤だが足をかけさせず。肩を内側に入れてバックヒジから正対する伊藤だがヒザ蹴りがローブローに。中断。  再開。左カーフキックは本田。伊藤は右から左をボディストレートで突く。伊藤の蹴りに左フックをかぶせる本田だが、伊藤の指がアイポークに。再開。伊藤の左ローに詰める本田。伊藤のワンツーに本田は左脇を潜りバックへ! スタンドバックから左足をかけて引き出して回してテイクダウン! 右で枕に巻いて脇に頭を突っ込むもハーフガードの伊藤は立ち際に左を振るが本田もかわしてゴング。  3R、伊藤の右ヒザに左ボディストレートを当てる本田。伊藤のワンツーに右フックをかぶせにいく。左ローをかした本田だが、じりじり詰める伊藤はワンツーの左! ダウンした本田の足の手繰りに伊藤はリアネイキドチョークを狙うが、本田は腰をずらして正対! シングルレッグで足を手繰ると、伊藤はヒジ打ち! さらに引き寄せる本田を突き放す伊藤は前に、左右から前進も、そこにカウンターのダブルレッグテイクダウンは本田!   後ろを向いて逃げようとする伊藤にバックに回る本田だが、ここで正対した伊藤。残り1分! シングルレッグで足を手繰る本田に三角絞め狙う伊藤だが、かついでパスする本田がリアネイキドチョーク狙い。さらにマウントに移行してパウンドもゴング。  判定は5-0(29-28×5)で本田が勝利! 決勝進出を決めた本田は、「福岡から来ました本田良介です。興奮して何で勝ったか理解してないんですけど、次は5月で福田選手。次もブッ飛ばして勝ちますんで、よろしくお願いします」と笑顔で語ると、ケージインした決勝の相手・福田とハグをかわした。 [nextpage] ▼第8試合 宗明建設 Presents DEEPフライ級GP準決勝 5分3R〇福田龍彌(MIBURO)57.15kg[判定5-0] ※30-27×2, 29-28×3×宇田悠斗(総合格闘技道場HOPE)56.80kg※福田が決勝進出  福田は一回戦で杉山廣平と対戦。1Rに反則のヒザ蹴りで「減点2」を受けながらも、ダウンを奪う攻勢で判定5-0勝利。2回戦でかつて敗れている安谷屋智弘に判定4-1で競り勝ち、準決勝に進出している。  対する宇田は一回戦で、島袋チカラのダブルレッグに高速エルボー連打で1R TKO勝ち。2回戦で村元友太郎を左フックでダウンを奪ってのサッカーキックで1R TKO勝ちと、唯一連続1R KOをマークしている。 福田龍彌「えーと、いつも通り楽しむだけです」 宇田悠斗「愛媛のHOPEから来ました宇田悠斗です。相手は福田選手ということで、ほんと強い相手と分かっていてみんな知っていると思うので、、この1カ月、福田選手のことを考えて、しっかり向き合って準備してきたので、俺はもう決勝のことは考えてないんで、明日やるか・やられるか、俺は明日は死ぬ気で行くんで、福田選手とだったら出来ると思うんで、ぜひお願いします」  握手をかわしハグした両者。  1R、サウスポー構えの宇田。オーソドックス構えの宇田が中央を取る。喧嘩四つでジャブの刺し合い。互いにフェイントの掛け合いから右インローは宇田! 福田も右ジャブのダブルで前に。しかし宇田は右インローを当てる。  踏み込んでの左をブロック上に当てる福田。宇田も左ジャブを伸ばす。右前手フックを見せる福田。両者慎重な展開のなか、福田が左ストレートを当てて詰めて踏み込んでの右前手のアッパー! ダウンした宇田は左で差して抱きつき。上の福田はハーフから残り30秒をこつこつパウンド、左ヒジ。宇田は抱きつくが、福田はヒジで剥がす。  2R、詰めるのは宇田。ワンツーで前進するとすぐに体を入れ替える福田が左で差し、肩パンチ! スペースが空くとヒザを突く宇田だが、福田は左で差して肩パンチを当てていく。  離れた宇田。ワンツーから右を打ち込むがさばく福田。宇田のワンツーの右がアゴをとらえる! 左が見えていないかった宇田は、福田の左をかわすようになり圧力をかけると福田の右に左をかぶせる! しかし福田も右アッパー。宇田はマットを指して笑って、打ち合いを望む。  3R、詰めるのは宇田。左ストレートを刺す福田が押し返して右ジャブもヒット。右を返す宇田。金網を背にする福田。宇田の入りに左を当てる。詰める宇田は、大きな左が空振り。宇田は左ジャブで前進。福田の右前手に左をかぶせにいく宇田。右アッパーはかわした宇田だが頭が当たり、中断後、すぐに再開。  圧力をかける宇田。右ストレートに左を変える福田。ワンツーの宇田だが、福田はまたも右アッパー。両手を挙げて詰める宇田に福田は右ジャブ! さらに左ストレート! 右ジャブが2発とらえる福田。なおも詰める宇田は右ボディストレート! しかし巧みに体を入れ変える福田。宇田は金網背に頭を下げて左右を振るがゴング。  判定は5-0(30-27×2, 29-28×3)で5人のジャッジが全者福田を支持。宇田からダウンを奪った福田が決勝進出を決めた。6連勝をマークした福田は、「明けましておめでとうございます。ひりひりしていただいたでしょうか。みんなが喜んでくれて、やるや・やられるかの戦をやるために毎日、必死にやってます。宇田くんとはまた。とりあえず決勝戦、誰が僕とやるか、楽しみに。5月かな、極上のひりひりを見せられるように、怪我を治して頑張ります。最後に一言、オブリガード」といつも通り、らしい言葉で締めた。 [nextpage] ▼第7試合 DEEPウェルター級タイトルマッチ 5分3R×阿部大治(フリー)王者 77.00kg[2R 2分05秒 ギロチンチョーク]〇鈴木槙吾(Mil gracias)挑戦者 76.95kg※鈴木がウェルター級新王者に  現・DEEPウェルター級王者で、第11代PANCRASEウェルター級王者でもある阿部は、柔道ベースで初代J-NETWORKライトヘビー級王者にもつくと2017年9月にUFC、2018年10月にONEにも参戦。DEEP3連勝後、RIZINライト級でアキラに敗れるも、ウェルター級に戻してストラッサー起一、マルコス・ヨシオ・ソウザ、田村ヒビキを相手にRIZIN3連勝中。今回は2021年2月以来のDEEP凱旋となる。  対する鈴木は、2018年3月の修斗でのキャプテン☆アフリカ戦での一本負け後、日本のLETHWEIで1勝1敗。2022年8月にDEEPマット初参戦で住村竜市朗を1R パウンドアウトしている。 阿部大治「2年ぶりのDEEPに戻って来ました。明日はメイン級の試合をやります。よろしくお願いします」 鈴木槙吾「阿部選手に挑戦させていただきます。タイトルマッチがメインじゃなかったんで、ちょっとどうかなと思ってるんですけど、後から僕らの試合を“メインにしておけばよかったな”と思ってもらえるような試合をしたいと思います。阿部選手よろしくお願いします」  1R、ともにオーソドックス構え。左ハイで牽制する阿部。さらに左インローに鈴木の足が流れる。さらに右も突く。再び左インローから左右フックの阿部。鈴木は足を効かされたか。鈴木の組みを阿部は払い腰で投げる!  グラウンドに深追いしない阿部。立ち上がる鈴木は距離を詰めて思い切りよく左右で前に。右を当てて片ヒザを着かせるとと左でダウンを奪取! パウンドする阿部は下でハーフで上体を起こすと押さえ込みに来る鈴木にスクランブルで上に! しかし、ここは鈴木も腕を手繰り立ち上がり。阿部の右耳からの出血にドクターチェック後、再開。左ジャブの刺し合いから阿部は左ハイをヒット! グラつく鈴木井だが右を打ち返しゴング。  2R、阿部の左から右ストレート、さらに鈴木の左に右ストレート! グラつく鈴木に阿部は近づくと払い腰を狙うが残す鈴木。鈴木の右に左ハイの阿部はバランスを崩す。詰める鈴木は右でダウンを奪うと、サッカーキック! さらに阿部のシングルレッグにアームインギロチンチョーク! タップを奪った。  鈴木はケージの上に乗るとバック宙で着地。ウェルター級のベルトを巻くと、ケージのなかで「阿部選手、DEEP2戦目の自分の挑戦を受けていただきありがとうございました。たまたま勝ったので、デカいことは言えませんが、ウェルター級で一番強いのはプロレスラーの、この俺だ」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 DEEPフェザー級暫定王者決定戦 5分3R〇神田コウヤ(パラエストラ柏)65.70kg[判定5-0] ※30-27×4, 30-26×五明宏人(トラフォース赤坂)65.70kg※神田がフェザー級暫定王者に ※神田・五明インタビュー  2022年10月のRIZINでクレベル・コイケに2R 一本負けした、現DEEPフェザー級王者の牛久絢太郎の防衛戦のスケジュール調整がつかず。「暫定王者決定戦」として、神田コウヤと五明宏人が、5分3Rで「暫定」のベルトを争う。  神田(パラエストラ柏)は、牛久絢太郎をあと一歩まで追い込みながらも判定負けで王座奪取ならず。牛久戦後、青井人を3R TKO。2022年11月には中村大介にも判定勝ちで再び連勝街道に乗っている。  対するトラフォース赤坂の五明は、2022年3月のフューチャーキングトーナメントで優勝し、5月のプロデビューから3戦全勝。わずか9カ月で王座戦に抜擢された。  2019年度の全日本空手道選手権大会男子個人組手で優勝の実績を持つ五明は、2022年5月のプロデビュー戦で佐藤勇駿に判定勝ちすると、8月にはゲオ・レバナに左ストレートを効かせての高速ラッシュで42秒、TKO勝利。11月の前戦では、アマチュアルーキー時代の朝倉未来に腕十字で一本勝ちの戦績を持つTATSUMIを相手に、1R 1分55秒、TKO勝ちを収めていた。 神田コウヤ「意気込みはネットニュースなどで取材いただいたのでそちらを見てください。明日はPPVもあります。今日までの購入で前売り券でぜひお求めやすい価格で買ってください」 五明宏人「トラフォース赤坂の五明です。毎日、朝倉未来さんと練習してきました。明日は全局面で圧倒します。押忍」  1R、いきなり詰めてダブルレッグは神田。金網使い立つ五明に左足をかけてボディロック。左で小手に巻く五明は正対。互いにヒジ狙いから五明のヒザがローブローに。再開。  出入りの五明にシングルレッグから押し入込み左で差す神田。四つから縦ヒジは神田。離れる五明は半身で右前手を伸ばすが、神田は走り込んでのダブルレッグテイクダウン! 五明の立ち際にバックに乗り、両足をかけて4の字ロック! 五明は右手を引いて前に落とそうとするが、足のロックは神田。五明の足もすくい立ちを防ぐ。神田は着地すると詰めて左ヒジ! 五明は出血する。  2R、五明の耳際の出血のドクターチェック後、再開。すぐに間合いを潰す神田はダブルレッグで尻を着かせると。手首を掴んでボディロックテイクダウン! 前方に崩された五明のバックに乗る神田は降りると、神田のヒジ打ちに距離を取る。遠間から右前蹴り、上段の蹴りは五明。しかし、さらに遠間に立つ神田は、五明の前進にニータップで押し込み四つからテイクダウン!  みたびその立ちに右足をかける神田。五明は正対するがそこに五明のヒザが再び入り、中断。五明に「警告」後、再開。時間を取っての再開、このインターバルはどう影響するか。  四つに組んだ状態から再開。右で差して押し込む神田は両脇を差してクラッチ。右でヒジ突く五明に、神田も強烈な右ヒジ! 首相撲からヒザ! 離れる五明は右フック! さらに左を突くが、そこに神田が組んでゴング。  3R、右回りの神田。右前蹴りの五明に組む神田は首相撲からヒザ、互いにヒジの打ち合いから、神田は五明の左の蹴りを掴んで押し込みケージ中央でテイクダウン! 五明の蹴りの入りを巧みに掴んでいた神田は、ハーフからサイドに回り、ヒザ! 後ろを向けた五明のバックから足を差し込み、4の字ロックを組み変えて背後からパウンド!  左手首をコントロールする神田は、腰をずらそうとする五明にマウント。さらにサイドから削りながら五明が背中を見せると4の字ロック。正対できない五明を背後からパウンドし、ゴング。すぐに上体を立てた五明に、神田はいったんマットに大の字になってから立ち上がり、五明の肩を叩いた。  判定は5-0(30-27×4, 30-26)でプロ15戦目にして神田が戴冠。「暫定」ながら悲願のベルトを掴んだ。五明はプロ初黒星に。ベルトを腰に巻いた神田は、ケージのなかで「パラエストラ柏の神田コウヤです。今日はお集まりただき、ありがとうございました。五明選手、とても気持ちが強くて覚悟を感じました。自分はまだ知名度も足りないですが、今日をきっかけに知ってもらえたら嬉しいです」と語った。 [nextpage] ▼第5試合 DEEP ライト級 5分3R〇北岡 悟(パンクラスイズム横浜)70.70kg[3R 3分47秒 ノースサウスチョーク]×高野優樹(フリー)69.50kg  元DEEP&戦極ライト級王者の北岡は、MMA42勝25敗10分。2018年大晦日の川尻達也戦のスプリット判定勝ち後、7敗1分と勝ち星から遠ざかっている。パンクラスイズム横浜の代表として、選手を育成しながら試合直前までコーナーにつくなど、プレイングマネージャーのハードな選手生活を送っている。  2022年は7月に上迫博仁にスプリット判定負け、11月に江藤公洋にユナニマスの判定負けと、強豪相手にフィニッシュはさせず。42歳にして全局面で渡り合う円熟のMMAを見せている。4年2カ月ぶりの白星を掴むことが出来るか。  対する高野は、MMA11勝8敗。2021年11月にバンタム級で橋本優大にスプリット判定で敗れるも、2022年3月にフェザー級で劉獅こと高塩竜司に判定勝ち。2022年5月の前戦もフェザー級でハリー・スタローンに判定勝ちと2連勝中。8月の山本歩夢戦が山本の体調不良でキャンセルされており、約9カ月ぶりの試合となる。レスリングをバックボーンに海外修行も経て、現在はフリーとして戦う32歳の高野はライト級で、かつてHEARTS時代に上迫とともに肌を合わせたことがある北岡を相手に3連勝を飾ることができるか。 北岡 悟「頑張ります」 高野優樹「今回、ライト級で挑戦させていただくんですけど、体重どうこうより、もちろん勝つだけという感じなので、あまり気にせず、バンタムのときと比べて、こんなに声が出るんだという感覚もあったんですけど、しっかり楽しんで試合をしてきたいと思います。前回、後楽園ホールでチャンスをいただきながら試合が中止になってしまって今回またチャンスをいただけたので、とにかく勝つだけです。それだけ考えてきました。応援よろしくお願いします」  1R、サウスポー構えの北岡、オーソドックス構えの高野。中央を取る北岡は左インローからシングルレッグでテイクダウン。高野の立ちを潰して寝かせてハーフから上に。キムラ狙いから足を抜きサイドに。横四方からノースサウスチョーク狙い、サイドに戻りヒジを落とすと、サイドから再びキムラクラッチへ。しかし、腕を戻す高野は足を手繰りに行くが、首を狙う北岡はヒジ。首を狙う北岡に高野は強引には立てず。  2R、強引に左右で詰める高野。しかしサークリングする北岡は右で差して押し込。ヒジを打つと離れる高野はストレート! しかしその前進に右で差す北岡は脇を潜り左足をかけてバックに。右で手首をコントロールして、高野の立ち際に首を抱えてコントロール。  腰を落としてクローズドガードを狙う北岡は後方に回してギロチンチョークへ。前方に跳んだ高野は再び首をがぶる北岡にハーフに。右で差して首を巻く北岡に、下の高野は左で差すが、上体を立てるのみ。  3R、高野の左右にバランスを崩した北岡。そこにサッカーキックも狙うが、北岡は右で深く差してディープハーフ。さらに潜りからサドルロック、内ヒールへ。これを抜く高野だが、その逃げ際に北岡が上に。右で差して左で頭を抱えて牛殺しも狙いつつ、ノースサウスチョークへ。タップを奪った。  4年2カ月ぶりの白星を掴んだ北岡は、高野に手を差し出して起こすと、マイクを持たずにケージを後にした。 [nextpage] ▼第4試合 DEEPウェルター級 5分3R〇住村竜市朗(TEAM ONE)77.55kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-28マスト嶋田×嶋田伊吹(FIGHT HOLIC)77.40kg  2022年8月に鈴木槙吾にKO負けに終わった前ウェルター級王者の住村竜市朗が再起戦。11月に小牧ゆうたを1R、リアネイキドチョークで極めた嶋田伊吹と対戦。 住村市朗「勝ちたい、明日は勝ちます。以上です」 嶋田伊吹「トップどころを引きずり下ろすチャンスをもらえたので、明日は全力で叩き潰します」  1R、住村のセコンドには青木真也。ともにオーソドックス構え。細かいステップの嶋田は組んでヒザもローブローに。再開。近い打ち合いは住村の右がヒットも、嶋田が打ち気になったところにダブルレッグテイクダウン! 三角絞めを狙う嶋田をかついだ住村はサイドに。右で差してブリッジの嶋田だが正面に戻す住村は左へパス!  しかし、パスの際でブリッジでスイープした嶋田はバックからリアネイキドチョークへ! 腰をずらして逃げる住村が上に。ハーフから右で差して左で枕に。パスからマウント、バック、4の字ロックでリアネイキドチョークを狙うもゴング。  2R、嶋田の踏み込んでの右と住村の入りに頭が当たりバッティングに。再開。打ち合いからまたも住村がタイミングよくシングルレッグから四つに持ち込み、小外がけテイクダウン。  ハーフから住村は細かいパウンド。嶋田はうつ伏せから亀になり立ち上がり。そこにスタンドバックから投げて再び上になる住村。右足を外にハーフとなり嶋田の頭を金網に詰まらせる。鼻血を流しながら亀まで戻す嶋田が立ち上がったところでゴング。  3R、住村のシングルレッグを切ろうとする嶋田だが、四つに持ち込む住村がまたも小外がけテイクダウン。右足を抜く住村は腰を抱いて押さえ込み。足を戻す嶋田のインサイドガードに入る住村。パスを狙うといったんクローズドガードの嶋田は足を開くと今度は住村は右差しで左パス狙い。ここで立つ嶋田は左右も距離を詰められると、ダブルレッグテイクダウン! 住村のバックを奪うとマウント、肩固め狙いからパウンドも、そこでブリッジした上を取り返した住村。下から蹴り上げた嶋田が立ち上がり左右もゴング。  判定は2-1(29-28×2住村, 28-28マスト嶋田)で住村が熱戦を勝利。「しょーもない試合をしてすみません。どうしても勝ちたかったです」と語った。 [nextpage] ▼第3試合 DEEP女子ミクロ級 5分2R〇しなしさとこ(フリー)43.40kg[判定3-0] ※20-18×2, 19-19マストしなし×古林礼名(GSB 多治見)43.75kg  元DEEP女子ミクロ級王者の女王・しなしさとこ(38勝4敗2分)が、2022年7月にベテランの玉田育子を破った古林礼名(2勝2敗)を相手に3年2カ月振りに復帰。46歳になるしなしは、2019年12月の前戦ではにっせーに1R TKO負け。 しなしさとこ「46歳の挑戦です。たぶん最年長だと思います。3年ぶりですが、しっかり勝ちたいと思います」 古林礼名「明日は女子格のレジェンドのしなし選手との試合ですが、自分がやることは決まっているんで、それをやるだけのつもりです。応援よろしくお願いします」  1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取るのは小林。ワンツーにしなしの反応が後手になる。左で首を抱くしなしは首投げを外して、一転、前転潜り足関節から外掛け外ヒールへ。ヒザを抜き、立つ古林は右を振るが、首投げでテイクダウン。古林の立ちにがぶりを合わせるが、首を抜いて立つ古林。  金網に詰めて強引に首投げはしなしも頭を抜いて離れる古林は前に。ジャブを返すしなしはバックフィストから左右で前に出るも、自身のバックフィストでバランスを崩す。すぐに立つしなしに左オーバーハンドは古林。しなしも右を返す。しなしはみたびバックフィストを見せる。  2R、近い距離で積極的に打撃はしなし。左で押し返してきた古林にカウンターの首投げ! 古林の立ち際にバックに乗るが、降りたしなしに詰める古林。しなしは足関節狙いも潰した古林がパウンド。下のしなしは腕十字もヒジを抜くと、ヒップアタップのしなしを潰してレッグドラッグからパウンド。ここでしなしは金網背に立ち上がり。  左で首を抱え、内股も合わせて投げるしなし! しかし両ヒザをマットに立てて立ち上がる古林はシングルレッグへ。片足立ちでアームロック狙いのしなしもゴング。判定は3-0でしなしが熱戦で勝利。46歳、3年2カ月振りの復帰戦で勝ち名乗りを受けると「3年ぶりに帰ってきました。46歳の挑戦でした。中1の娘がいます。復帰できたこと、佐伯代表や仲間、家族のみんなありがとうございます。もう少し心温かく見守ってください。挑戦したいです」と語った。 [nextpage] ▼第2試合 DEEPバンタム級 5分3R×渡部修斗(FIGHT LYNX)61.60kg[1R 0分27秒 TKO] ※右フック→パウンド〇力也(KING OF LIBLTY)61.50kg  2022年11月のDEEP TOKYOのメインで、海飛から一本勝ちを収め連勝を飾ったレスリングエリートの力也が、元FightingNexuse王者で、 RIZINでも活躍中の渡部修斗に挑む。  渡部は、2022年4月のRIZINで須藤拓真にスプリット判定負けも、7月のDEEPでの前戦でボンサイ柔術の内山拓真に判定勝ちしている。 渡部修斗「FIGHT LYNXの渡部です。今までやってきいたことを信じて全力で戦って勝ちます」 力也「明日は格の違いを見せます」  1R、サウスポー構えの渡部に、力也は先に圧力をかけて右フックをヒットさせると、もらった渡部は後退。詰める力也は頭を下げた渡部に左アッパー、さらに右から左で金網に詰まった渡部はダウン! 亀までヒザを立てる渡部の腰を抱いて力也は右を連打。27秒、レフェリーが間に入った。力也は4連勝をマーク。 [nextpage] ▼第1試合 DEEPバンタム級 5分2R×山本有人(リバーサルジム東京スタンドアウト)61.60kg[判定1-2] ※18-20, 19-19マスト山本, 19-19マストKENTA〇KENTA(K-Clann)61.60kg  DEEP沖縄大会でキヨタロウを破った山本有人。同門のKENTAが敵討ちなるか。 山本有人「今年1発目、しっかり勝ちたいと思います」 KENTA「後楽園ホールに連続3回出させてもらって、とりあえず3連勝目指して頑張ります。少しずつレベルが上がっているので、明日この大会良かったと思ってもらえるように1発目から盛り上げます」  1R、ともにオーソドックス構え。右ローを当てる山本は、右ボディから左フック。KENTAはダブルレッグテイクダウンも金網使い立つ山本は離れるも追うKENTA。圧力をかける山本。その入りに右を当てて右カーフはKENTA! 再び詰め返してテイクダウンを奪うと、サイド、腕十字へ。またいで防ぐ山本。  2R、詰めるKENTAは山本の左右を被弾しながらも組みに。しかしKENTAの右に山本が右カーフを効かせてダブルレッグテイクダウン! バック、トップ、下から抱き着くKENTAはスペースを無くすと、山本は上から細かいパウンド。  判定は2-0でKENTAが接戦をモノにし、3連勝を飾った。 [nextpage] 【オープニングファイト】※開場中に実施 ▼DEEPフライ級 5分2R×高柳京之介(k-clann)57.05kg[1R 3分16秒 TKO]〇秋元強真(パラエストラ柏)57.20kg 1R、サウスポー構えの秋元がワンツーの左を効かせて金網に詰めて左ストレートを効かせての右でダウンを奪い、パウンドアウト。 高柳京之介「オープニングなんですけど、しっかり勝って、先輩のKENTAさんと高野さんに繋げられるように頑張ります」 秋元強真「KOして勝ちます」
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