(C)ONE Championship
2023年5月6日(日本時間)に米国コロラド州ブルームフィールドで開催される『ONE FIGHT NIGHT 10: Johnson vs Moraes 3』のMMAライト級戦にて、アフメド・ムジタバ(パキスタン)と対戦するセージ・ノースカット(米国)。
幼少時より武道に親しんできたノースカットは、フルコンタクト空手のコンティニュース・ファイティングで活躍。カジュケンボー、テコンドーで黒帯の四段を持つ。2014年に「Legacy FC」でプロMMAデビューし、『ダナ・ホワイト・ルッキン・フォー・ア・ファイト』で才能を見出され、2015年10月からUFCに参戦し、6勝2敗。
2019年5月にONE Championshipに初参戦しコズモ・アレッシャンドリに1R、27秒でKO負けを喫した。その後、コロナ禍もあり試合から遠ざかっていた。
その間、いちどは2021年4月29日の『ONE on TNT IV』で青木真也との対戦が決定していたが、「新型コロナウイルスの影響が長引いた」ため欠場(※青木はフォラヤンと3度目の対戦に変更)。4年ぶりの復帰戦が、今回の5月6日のONE初の米国大会となった。26歳のノースカットが現在の心境を語った。
ユライア・フェイバーやアルファメールのコーチ陣は素晴らしい
──2019年のONEデビュー戦での敗戦は、一つの“レッスン”となった?
「あれから3年半以上経っていて、ずいぶん前のことになる。しかし、僕が言えることは、とても若い時からこのMMAというスポーツを始めて、今まだ26歳だ。年齢的にまだ若いので、これから長いキャリアをとしてさらに学ぼうと思うということだ」
──4年間の空白の間、何をしていた?
「トレーニングに励み、個人的なことも少しやった。COVIDの件では多くの人が仕事を失い、すべてが混乱したことは誰もが知っている。でも、僕はずっとトレーニングをしてきた。常に体調を整え、トレーニングに励んでいる」
──怪我からの復帰戦になるが?
「誰にでも浮き沈みはあるもの。肉体労働でも、デスクワークの人であろうと、どんな人であろうと。誰にでも浮き沈みはあるから、それを乗り越えていくしかないと思っている。しかし、ONEでの初戦で敗戦し、今回復帰できることをとてもワクワクしている」
──前戦の相手から貰ったビッグショットのトラウマは無い?
「そのことはもう随分と前のことだから、話すことはない。今のチーム・アルファメールは最高のチームであり、最高のファイターたちが揃っている。レスラー、グラップラー、ストライカー、そしてコーチなど、あらゆる面で素晴らしいチームなんだ。毎日ジムに通っているけど、毎日が試合のような内容なんだ。この流れでハードなトレーニングを積んでいくつもりだよ」
──長期離脱からの復帰戦に緊張は?
「しばらく休んでいると誰だって緊張する。そして、そもそも試合に臨むときは誰でも緊張するもの。今は緊張している訳ではないけど、興奮したり、テンションが上がったりしている。多くの人が僕の長期離脱の悪影響をイメージしているかもしれないけど、僕はこの間ずっとトレーニングをし続けてきた。シャープな状態をキープしている。だから、本番で大きな緊張なく迎えることを望むよ」
──この間、最も成長した点は?
「ユライア・フェイバーやチーム・アルファメールのコーチ陣は皆素晴らしいので、とにかく全ての面を改善してきた。様々な分野での向上を感じている。それを見せるのが楽しみだ。僕は試合の予測をしたことがない。今回の試合がどのような展開になろうとも対応できる準備として、ハードな練習を積み重ねるだけだ」
──米国大会は自身の復帰戦として最適な舞台と言える?
「以前から話はあったが、アメリカで試合をするのは最高だと思う。僕はアメリカ出身だから、たくさんの人が観に来てくれるだろうし。実際のイベント、1stBankセンターにも多くの人が観に来てくれるだろう。自分の出身地であるアメリカで試合をするのだから、とても興奮しているよ」
──対戦相手のアフメドはMMA10勝2敗。ONEでは4勝2敗で2連勝中です。2021年2月にラウル・ラジュをカウンターの右でKO。2022年11月の前戦ではアブラオ・アモリムを片足を巻き込んでの三角絞めに極めています。彼の長所と短所は?
「彼の試合の映像をチェックしたが、彼は成長している。彼のKOは素晴らしい。彼のサブミッション能力についても引き出しが多くあり豊富だ。さすがは柔術黒帯で、とても独特な技も持っているようだ。僕のファイトキャンプは始まったばかりだけど、これからコーチとその戦いぶりを分析し、戦術を立てるつもりだ」
──理想的な勝ち方は?
「当たり前だけどフィニッシュだ。サブミッションだろうが、グラウンド&パウンドだろうが、ノックアウトだろうが、何だろうが、誰もがフィニッシュを望んでいるんだ。それが理想的な勝ち方だけど、とにかくあらゆる局面で対応できるように準備は万端だ」
──この試合で最大の収穫は何になる?
「もちろん、ONE Championshipと契約していることを証明するためだ。試合に出場し、最大のパフォーマンスを発揮できるようにすることだ。彼らの期待に応えるために、素晴らしいパフォーマンスを披露して、ONE Championshipと契約したことを証明したい」
──今回勝てばどの位置につけることができると思うか。
「それはONEが決めることだけど、意識はしている。もちろん、僕は素晴らしいパフォーマンスを披露し、勝利を収めたい。もしチャンスがあれば、年中にもう2試合ほど試合をしたい。全勝して素晴らしいパフォーマンスを見せたいんだ。それが僕の目標だ」
──青木真也との試合については?
「間違いなく戦いたい。状況が上手く流れて、将来、戦えることを期待してる。間違いなくエキサイティングなファイトになると思う。グラップラーと僕が戦うんだ。彼は長い間、このスポーツに携わってきた。だから、彼はMMAのレジェンドであり、伝説のような存在。僕達が戦えば、間違いなくビッグファイトになると思う」