2019年8月18日(日)ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催される『RIZIN.18』のカードが7月8日(月)都内ホテルにて行われた記者会見で発表された。
6月の『RIZIN.16』で山本美憂(KRAZY BEE/SPIKE 22)に判定負けを喫した、浅倉カンナ(パラエストラ松戸)の再起戦が決定。RIZIN女子MMAルール49.0kg契約5分3R(ヒジあり)で、アリーシャ・ザペテラ(アメリカ/SCORPION FIGHTING SYSTEM)と対戦する。
アリーシャは5歳でレスリングを始め、高校時代にはレスリング部のキャプテンを務めて2度のオハイオ州王者、3度のナショナル王者に輝いた。高校時代の通算戦績は143勝36敗。2016年にはリオ五輪の代表候補にも選出されたが、最終選考で6位となり出場は逃した。同年10月に『KOTC』でMMAプロデビューを果たし、2017年2月には中国の『KunIun Fight』でプロ2戦目にしてフライ級王者に。2018年7月からは『Invicta FC』に参戦し、初陣からメインに抜擢。デビューから無傷の5連勝だったが、今年6月の『Invicta FC 35』でヴィヴィアン・ペレイラに判定負けして連勝がストップしている。
会見に出席した浅倉は「最近は本当にいい結果が出せなくて悔しい思いをしてきて。その分、8月は期待を超えらえるような試合が出来るようにあと1カ月と少し、死ぬ気で頑張りますから楽しみにしておいてください」と意気込む。
3月の『DEEP JEWELS』では今大会にも参戦する前澤智から勝利を収めているが、RIZINでは連敗中。そのことについて浅倉は「去年の年末に浜崎(朱加)さんに負けて、6月は美憂さんに負けて、RIZINでは2連敗になってしまいましたが、その2連敗でいろいろと自分のダメな部分が見つかりました。その負けを自分のものにして、負けて見つかったものもたくさんあったのでそれを活かして8月に向け、またしっかりやっていきたいと思っています」と負けた原因を研究してプラスにしたいという。 対戦するアリーシャについては「映像も少し見ましたが、レスリングがしっかりできる選手なので、自分にはちょっと苦手なタイプだとは思いますが、しっかり克服してまた新しい浅倉カンナが見せられればいいなと思っています」と、山本美憂戦に続いてのワールドクラスの実力を持っていたレスラー相手に進化を見せたいと語った。
アリーシャからは「こんな機会をもらえてとても感謝しています。RIZINで戦う事は戦い始めてからの夢でした。私たちのやる事に対してリスペクトを持って接してくれる日本のファンの皆さまの前で自分のスキルを披露できる事を非常に嬉しく思います」とのメッセージが寄せられた。
また、今回の会見には7月28日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催される『RIZIN.17』でROAD FC女子アトム級王者ハム・ソヒ(韓国/TEAM MAD)との対戦が発表されたDEEP JEWELSアトム級王者・前澤智(リバーサルジム立川ALPHA)も出席。
「このような大舞台のチャンスをいただき感謝しています。関係者の皆さま、ありがとうございます。DEEP JEWELSアトム級歴代チャンピオンの中では一番身長が低い私ですが、気持ちは大きいと思います。(女子アトム級の)世界ランキング2位のハム・ソヒ選手を倒して、さいたまスーパーアリーナを盛り上げたいと思います。MMAのAはアートのA。自分の芸術、格闘技を表現して女性格闘家の未来に貢献できるような盛り上がる試合をさせていただきたいと思います」と、女子格闘技の未来を背負って戦うと宣言。
RIZINに初参戦する上で何を懸けて戦うのかと聞かれると、「前DEEP JEWELS王者・黒部三奈選手の呪いなのか、ベルトを獲った後に私が一途なこともあって、格闘技と結ばれたこともあって彼氏と別れまして…」と告白し始めたが、これはジョーク。
改めて「女性は格闘技の中でまだまだ男性に劣っている部分もあると思いますが、自分は劣っていないと思います。盛り上がる試合ができると思っています。そういった性別とか、さっきは身長が低いことを言ったんですけれど、そういうハンデとか全てを超えて練習をしています。365日、24時間、格闘家としての人生を懸けてRIZINで戦いたいと思います」との決意を語った。