DEEPは昔は良かったけど──
2年前の合同練習よりチャンスが強くなっていたというミンウは、「ほんとうに上手になっていた。うまくいかないね。久しぶりの試合と考えないようにしていたけど、練習と距離も違ったし、切実さでほんのちょっとの差で勝ちました。これが事実上の決勝でした」と語り、敗れたチャンスも「今度はスパーリングではなくBLACK COMBATの正式な試合で戦いたいです」と握手をかわした。
フェザー級決勝は、4分2R。ミンウは、“韓国の範馬刃牙”チョ・ギュジュンに判定勝ちした“狂った男”クァンナムことシン・スンミン(7勝4敗)と対戦した。
「BLACK COMBAT 04」でホン・ジョンテに右ハイキックでKO勝ちしているストライカーのスンミンを相手に、ミンウはオーソから左ミドルをヒット。さらに右フック、右カーフを当てると、シンガード着用ながらスンミンはサウスポー構えにスイッチ。
オーソに戻すスンミンだが右ミドルも浅く、再び右ローを被弾する。ジャブ&ロー、スンミンの打ち終わりを狙うミンウは、右ミドルには右ミドル、後ろ廻し蹴りをかわしての右ロー、ジャブにワンツーと余裕をもって自身のターンで試合を終え、判定2-0で勝利。
対抗戦でのBLACK COMBAT代表となり「DEEP、壊すぞ」と宣戦布告した。
試合後には、「リングラスト(※試合感覚が錆びついて以前のように動けないと感じる状態)を破った気がしてホッとしました。自信はあってもたまに心が弱くなるときに自分を疑うようになっていた。手を怪我していたこともあり、確実に勝つ戦略をほんとうに切実にやりました。もう辞めようかとたくさん考えました。これは本当に最後のチャンスでした。正直、フェザー級が一番熾烈でした。普通はチャンピオンvs.チャンピオンという戦いは作れない。この団体は一番だと思います。この空白を破ったことが最も嬉しい」と安堵の表情も浮かべたミンウ。
DEEPとの対抗戦では、フェザー級で中村大介(夕月堂本舗・34勝22敗1分)と対戦する。
「(『Road To UFC』の)悔しさをここで晴らす。DEEPは昔は良かったけど、いまは少し衰退している。DEEPとの対抗戦の後でもっと大きな団体と交渉をしたい」と、野望を抱くミンウは、ベテランの中村を撃破し、“最後のチャンス”を繋げることが出来るか。中村にとっては、アウェーで13歳年下の強敵の夢を打ち砕き、DEEPを勝利へと導けるか。