父親と1勝1敗の相手と戦うことが決まった17歳の無敗王者・久井
2023年3月5日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館『KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”』の第2弾記者会見が、1月20日(金)都内にて行われた。12月に新王者となった3選手のカードが発表された。
KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級王者・久井大夢(TEAM TAIMU)はKNOCK OUTアマチュア・アダルト65kg優勝(2022年2月)、同60kg優勝(2021年8月)、同55kg優勝(2021年3月)の実績を持ち、2022年4月大会でプロデビューしてKO勝ち。9月も向井貫太にTKO勝ちして戦績を2勝(2KO)とし、3戦目で12月の王座決定戦に大抜擢されると新田宗一朗に2RでKO勝ち、わずか3戦目で王座に就いた。
その久井の相手は元山祐希(武勇会)に決定。元山は、なんとキックボクサーであった久井の父と2度対戦しており、1勝1敗の戦績。親子2代と対戦することになる。32歳で戦績は13勝(2KO)8敗2分。元IOCインターコンチネンタル・フェザー級王者。
会見を欠席した元山からは「KNOCKOUT初参戦でビッグイベントに呼んでいただいて、ありがとうございます。初戦からチャンピオンの久井選手と戦えて光栄です。久井選手の父(淳平)とは1勝1敗。そして今回は大夢選手と、対久井家は3度目。ここでしっかり勝って、決着をつけてインパクトを残します」とのメッセージが読み上げられた。
久井は「相手の印象はお父さんとの試合を見たけれど、僕のレベルではない。絶対に僕の相手にはならないなと思います。全局面において、僕の方が圧倒できると思っていて、本当に倒せなかったら自分の負けと思っているくらい」と、絶対的な自信があるとのコメント。
「いろいろお父さんが試合の対策とかやってくれていて、いつも試合の時に研究してくれていて、それ通りに動いて勝てているだけ。今回も同じような感じ。変わらないです。他の相手とやるのと変わらない」と、父と1勝1敗の戦績も関係ないとした。
そして「毎回やることは変わらない。今回もしっかり圧倒して、圧倒的な試合を見せたい」と、4連続KOを誓った。
KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者・心直(REON Fighting Gym)は“プロフェッショナルシスト”健太の愛弟子で、J-NETWORKフライ級新人王を獲得後、KNOCK OUT、REBELS、シュートボクシングに参戦。KNOCK OUTでは2021年に「初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級王座決定トーナメント」に出場、SBでは日本バンタム級1位になっている。2022年12月の王座決定戦では無敗のホープ乙津陸を判定に破り、王座に就いた。戦績は8勝(1KO)8敗2分。
対戦相手は初参戦のMASA BRAVELY(BRAVELY GYM)大分県をベースに様々な団体に出場し、これまでM-1世界バンタム級王座、M-1 JAPAN同級王座、WPMFインターナショナル・スーパーフライ級王座、スックワンキントーン同級王座、WMC日本同級王座とムエタイで5本ものベルトを獲得。戦績は18勝(8KO)11敗1分。
会見を欠席したMASAからは「このような大きな舞台で現役王者と戦わせてもらえて、とても嬉しいです。相手選手はテクニック、スピードがある印象ですが、自分のパワーと圧力で抑え込みたいと思います。必ず勝って、一番注目してもらえる試合をします。必ず倒しますので、僕の試合を期待してください」との意気込みが寄せられた。
迎え撃つ心直は「まず代々木に選ばれたのは、嬉しいです。宮田さんありがとうございます。なんか(MASAに)オファーが行って、即答で受けたといって、キャリアが浅いので舐められていると思う。最初、オファーが来た時にM-1のチャンピオンって書いてあって。最近宮田さんKrushとかK-1とかいろいろ言っているのでそっち系の人になるのかと思ったら、M-1って書いてあってお笑い芸人かよと思ったら、ちゃんとしたチャンピオンだった。結構楽しみですけれど、KNOCK OUTのリングではそう簡単に勝てないよというところを見せたい」と、ジョークを交えてのコメント。
対戦相手の印象については「試合をいろいろと見て、後楽園でWPMFインターコンチネンタル王座決定戦で蓮沼選手との試合を見ていました。印象としては、バカメンタルって感じです」と、メンタルが強いと言いたいらしい。
「MASA選手はタイ人選手にKOで勝ったりしているので、RED(ルール)らしく赤い物を見せて勝ちたい」と、ヒジでカットすることを予告。
宮田充KNOCK OUTプロデューサーからは「最軽量級で代々木第2体育館の後ろまで届かせることが出来るのか、期待している」とのコメントがあり、それには「それは見ている人が受け取る問題ですが、代々木に似合う男になれるかどうか。後楽園サイズじゃないというところを見せます」と、届かせてみせると言い切った。
KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王者・古木誠也(G1 TEAM TAKAGI)はフルコンタクト空手で多数の優勝・入賞歴を持ち、2022年9月大会で前田翔太に初回TKO勝ち、11月大会では5戦目にして元KNOCK OUT-REDバンタム級王者・響波を右フックで初回KOに破り、12月の王座決定戦では工藤“red”玲央を初回KOして王座に就いた。戦績は5勝(4KO)1敗。
その古木の相手には、龍聖からの推薦で武蔵(NOPPADET GYM)が抜擢された。まだ17歳でK-1、RISEのジュニア大会で優勝し、プロ戦績は6勝(4KO)1敗。1月22日のビッグバンに出場して勝利している。
古木は「12月にチャンピオンになれて、今回が初戦になるんですけど、挑戦者の気持ちを忘れずに戦いたいと思います」とし、対戦相手の印象は「若くてすごいスピードがあって、テクニックのある選手だと思います」と評した。
王者としての初戦で「大舞台で戦えるので、いろいろな技を見せられたらと思います」と意気込んだ。
対する武蔵は「初めまして、初参戦の武蔵です。今回大きな舞台に初参戦で呼んでいただき、宮田P含め、KNOCK OUTの関係者様、ありがとうございます。僕のことを知らない方々も多いかと思いますが、必ずインパクトある試合をするので期待していてください」と自信のコメント。
古木の印象は「凄いアグレッシブでパワーのある選手ですが、正直パッとしない。自分の方が華があると思っています」と言い放ち、「スピードとかも自分の方が上と思っているので、しっかり勝ってタイトルマッチをお願いしたいですね」と、今回のノンタイトル戦で勝ってタイトルマッチを実現させたいと語った。