心理戦なのか、相手を煙に巻くような発言で挑戦者の里見(右)を惑わせた王者・大沢
2023年1月21日(土)東京・後楽園ホール『Krush.145』の前日計量&記者会見が、20日(金)都内にて13:00より行われた。
メインイベントのKrushライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで対戦する、王者・大沢文也(ザウルスプロモーション)は62.5kg、挑戦者・里見柚己(team NOVA)は62.45kgでそれぞれ計量をパス。
タイトルマッチ調印式を終え、約3年半ぶりの再戦に臨む里見は「ついに明日かって感じ。長い間毎日きつい練習をしてきて明日のために作ってきました。明日は大沢選手と最高の試合をして最高の大会で最高の形で自分が締めくくろうと思っています」と意気込み。
大沢は「明日はいつもと変わらない感じでタイトルマッチだろうがワンマッチだろうが同じなので、ベルトはもちろん大事ですが、全ての試合が大事なのでいつもと変わらない気持ちで戦おうと思います」と、普段通りの試合として臨むとした。
計量で向かい合った感想を聞かれると、里見は「特に何も思わなかったですね。1度戦っているし、一度向かい合っているので」、大沢は「顔見てないです」とあっさり。
防衛戦ということは意識していないとした大沢だが、「本当に苦労して手に入れたベルトなので、本当に苦労したベルトなのでね、絶対に渡さないぞと。これは俺のだぞって気持ちは強いです。どの試合も大事だけれど、(ベルトに対しては)そういう気持ちは凄く強い気持ちがある。渡さないぞって気持ちがあります」と、ベルトを見ながらしみじみと語った。
対する里見は目の前のベルトを見て「あと一歩のところまで来た。しっかり明日は倒すことにこだわって。判定になったら大沢選手が行くと思うし、自分が倒せれば自分がベルトを巻くと思う。それを楽しみにしています」と、判定なら大沢、KOなら自分という予想をする。
大沢は「泥試合をして判定で勝つ」と宣言しており、その気持ちは「変わらない」という。しかし「でも僕はファイターも出来るし、アウトボクシングも出来るし、僕は何でも出来るので。一番勝ちに近い戦い方はドロドロの泥試合だと思いますが、本当にそうなるんですかね? ドロドロと言っていますが、なんだかんだ打ち合う可能性もあるかな。打ち合う気持ちもあるのかなって」と、里見を惑わせるような言葉を続けた。
これに里見は「そこは自分の戦い方で、大沢選手に打ち合ってもらえる気持ちに入るようなスタイルでしっかりKrushらしくいきたいと思います」と、大沢が打ち合いたくなるような戦いを自分がするとニヤリ。
「1年半前くらいにあと一歩までというところで取りこぼしたベルトが、また後一歩までのところまで来れた。たくさんの人に支えられてここまで来れました。明日はしっかり勝ってたくさんの人に少しでも恩返しが出来たらと思います」と、今度はしっかり獲ると誓う里見。
大沢は「明日は当たり前のように勝つんですけれど、里見選手がTwitterで凄い練習しているとかベルトへの気持ちがとか書いていましたが、申し訳ないけれどタイトルマッチだから頑張るとかは僕にはないので。それはいつも応援してくれている人たちに失礼。どの試合も全身全霊で戦うのがファイターだと思うので、僕はいつも通り全身全霊で勝ちに行きます。とは言っても里見選手はいいファイターなので、もしかしたらいい試合が出来るかもしれません」と、最後まで相手を煙に巻くような言葉で締めくくった。