PFL(プロフェッショナル・ファイターズ・リーグ)が6日、YouTubeなどのインターネットセレブリティでプロボクサーでもあるジェイク・ポールと提携したことを発表した。ジェイク・ポールはPFLのMMA専属選手として複数年契約のほか、新たな「PPVスーパーファイト部門」を、元UFCのチーム・ファイナルシャル・オフィサーだったナキーサ・ビアダリアンと構築。収益の50%をPPVファイターとシェアする“ファイターファースト”モデルを展開していく。
この「PFL PPV Super Fights」は、通常のPFLリーグ戦のシーズンとは別に開催される独立したイベントとなる。PFLは2023年から2つの「PPV Super Fights」を開催し、その後もPPVイベントを増やしていく予定だという。
ジェイク・ポールは、プレスリリースで「俺はボクシングのリングで、そしてリングの外で自分自身を証明してきた。PFLスマートケージに参戦し、『ハードワークと献身』があれば何でも可能であることを再び世界に示すつもりだ。ケージの外では、ファイターズ・イコール・ペイや女性ファイターの支援に情熱を注いできた。そして、このスポーツを進化させるためにPFLと手を組むことになった。俺はPFLとその使命、そして彼らが短期間で成し遂げたことを信じている。だからこそ、俺はファイターとして、またビジネスパーソンとして、PFLと独占的にパートナーを組むことを選んだ。ファイター・アドボカシー(擁護・代弁)の責任者として、俺は一貫してPFLのファイターをプロモートし、男女を問わず全てのトップMMAファイターにPFLに参加してもらい、これまでにない報酬を手にするよう呼びかける」と語っている。
ジェイクのMMAデビューの日付はまだ発表されていないが、YouTubeではPFLのオープンフィンガーグローブを着用し、「俺が最初にレスラーだったことはみんな知っているだろう? 俺はボクシングを崩壊させたが、今度はMMAを崩壊させる時が来たんだ。MMAは難しいスポーツであることは分かっているし、このままでは簡単なことではないが、ボクシングでできるなら、MMAでもできる。MMAに専念しているんだ」と、意気込む。
動画では、UFCとの契約を終えたネイト・ディアズに対しても「ネイト・ディアスに2試合の契約を申し出た。まずはボクシング、半年後に2戦目をMMAで『PFL PPV Super Fights』で戦おう」と提案している。
MMAファイターとは、2021年4月にボクシングマッチでベン・アスクレンを1R TKOに下し、同年8月と12月にタイロン・ウッドリーに連勝、10月の前戦では、アンデウソン・シウバからダウンを奪う判定勝ちを収めているジェイクは、MMAでどんなパフォーマンスを見せるか。
また、「PPV収益の半分を選手に還元する」今回のPFLのシステムは、ファイターがイベントの総収益の20%未満の獲得に留まると報道されるUFCよりも高く、これまでソーシャルメディアでジェイクが批判し、変えたいと言っていたことを自ら実現する形になる。大会数も規模も異なる両者を一概に比較することはできないが、MMAのPPVシステムに一石を投じることは間違いだろう。
「PFL PPV Super Fights」には、女子ライト級のケイラ・ハリソンも出場予定で、試合はESPNとDAZNにて配信予定とされている。
PFLの会長兼創設者であるドン・デイビス代表は、今回の「PPV収益の半分を選手に還元」する「PFL PPV Super Fights」について、「次の成長段階に進む」と語る。
「私はMMAを革新し、プロ化し、成長させるためにPFLを設立しました。そして、私たちは、“ファイターが自らの運命をコントロールする”スポーツシーズンという破壊的なフォーマットでそれを実現してきました。今日、我々はMMAのペイ・パー・ビュー市場を破壊し、ファイターがPPVの収入において真の50対50の経済パートナーとなる、前例のない新しいモデルで、次の成長段階を開始します。 ジェイクとナキサ・ビダリアン(元UFCチーム・ファイナルシャル・オフィサー)がPFLを選んでくれたことを嬉しく思います。
ジェイクと私は、主要な国際的なPPVイベントのプロモーションとステージングを成功させる能力を証明しました。 私たちは、MMAというスポーツの中で、PFLと同じような結果を出すことを楽しみにしています。
私たちの創造性と専門知識、そしてPFLの高い評価と確固たる地位は、MMAを新たな成長段階へと押し上げ、ファイターにとってより自由で経済的な機会のあるものにしてくれることでしょう。長年の経験を通じて、私たちはユニークな人脈とプロモーションやコンテンツに対する斬新なアプローチを開発し、それをPFLに全面的に導入する予定です。
ジェイク・ポールは今日、我々のグローバルな能力、革新的なプラットフォーム、そしてファイターファーストの文化を持つPFLと独占契約を結び、MMAで戦うための旅に出る。PFLはPFLリーグのために世界ランクのファイターで構成された素晴らしいロースター(選手登録枠)を作りました。そしてPFLは今、地球上で最高のMMA PPVファイターと提携し、新しいPFL PPV Super Fight部門の一員としてビジネスを開始します」(ドン・デイビス)
「PFL PPV Super Fight」部門と、ジェイク・ポールとの独占パートナーシップに関する詳細な情報は、「今後数カ月のうちに発表される」予定だという。