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インタビュー

【RIZIN】大晦日GP決勝・伊澤星花「パク・シウ選手とフルでやったらどれくらいなんだろうという気持ちがずっとあった。女子のレベルの高さを見せて、最後は一本で勝ちたい」

2022/12/20 15:12
 大晦日『RIZIN.40』(さいたまスーパーアリーナ)で「スーパーアトム級(49kg)ワールドGP決勝戦」をパク・シウ(韓国/KRAZY BEE)と戦う、伊澤星花(フリー・RIZIN女子スーパーアトム級&DEEP JEWELSストロー級王者)が20日、東京・亀有のK-Crannにて公開練習。パートナーのCOROが持つミットにパンチ、キックを軽快に打ち込んだ。  2022年7月に開幕した同級GPでは、1回戦でラーラ・フォントーラをギロチンチョーク、準決勝でアナスタシア・スヴェッキスカを腕十字に仕留めた伊澤に対し、パク・シウは浅倉カンナと浜崎朱加を相手にいずれもダウンを奪う判定勝ちで決勝進出を決めている。  両者は、2021年10月の「DEEP 104 IMPACT」以来の再戦。そのときは、試合前にヒザを傷めた伊澤がテイクダウンに苦しみ、パク・シウの反則の蹴り(減点2)も受けながらも、組みとコントロールで3Rを凌ぎ、判定で辛勝している。  今回、GPの決勝で再び相まみえる伊澤は、パク・シウについて「テイクダウンディフェンス、特にフィジカルが試合毎に強くなっている」と評価。  その上で、「フル(万全)でやったらどれくらいなんだろうという気持ちがずっとあったので、今回(再戦)出来ることが嬉しいなという気持ちが大きいです。楽しみです。(自分の力を)証明して、極めて勝ちたいです」と、一本勝ちを宣言した。  伊澤との一問一答全文は以下の通りだ。 Bellatorとの対抗戦に埋もれてしまわないように── ──試合まで11日、現在のコンディションはいかがですか。 「いつも通りい感じです。すごく前向きに毎日、一生懸命頑張っています」 ──2022年は4試合目、疲労などは溜まっていませんか。 「そうですね。1年4試合くらいがちょうどいいなと今思っています」 ──GP決勝の大一番に向けて緊張のほぐし方は? 「緊張……しないですね。緊張しないように練習から一生懸命やって、試合のときはそのときにやることを考えているだけなので、緊張や気負い、高ぶりとかはそんなにないです」 ──今日の公開練習は午前11時から。朝練習もあったかと思いますが、ここまでの練習状況は? 「変わらず週4回、朝練習で走り込みをやって、1.5kmを走った後に、近場を何週も走って、それが横田(一則・K-Crann代表)さんがタイムを計ってやっていて、そのタイムが切れないとまたやり直して走るので、メニュー以上のキツさ、キイいの極限を超えてますね(苦笑)。それで夜も練習をやっています」 ──牛久絢太郎選手らとの走り込みの練習も紹介されていましたが、試合で生きていると感じますか。 「そうですね、やっぱり前回のアナスタシア(スヴェッキス)選手との試合でもラスト10秒でしっかり極め切れて、3Rに流そうとしないでしっかり出し切るというのがすごいトレーニングの成果で、最後で頑張るのに生きているのかなと思います」 ──今回の試合のテーマは? 「大晦日なんで派手に戦いたいなと思います」 ──「派手に勝ちたい」というのは? 「今回、大晦日の試合で、Bellatorとの対抗戦もあって、その中で普通に試合をしていたら埋もれてしまう。その中で、女子の試合のレベルの高さ──パク・シウ選手がすごい強い選手なので──打撃でもレベルの高い攻防を見せられたらいいなと。最後は一本で勝ちたいと思います」 ──2021年10月にパク・シウ選手と一度対戦して判定勝ちでした。今回はどういう試合展開になりそうでしょうか。 「極めて勝ちたいなと思います」 ──打撃の攻防で足を止めて打ち合うイメージも? 「足を止めては打ち合わないです。危ない(笑)。“打撃で倒そう”という欲はそんなにないので。試合のなかで最善の手段で勝ちたい。“自分の戦い方”で打撃でも圧倒できたらと思います」 ──パク・シウ選手は浅倉カンナ選手、浜崎朱加選手に判定勝ちしています。パク・シウ戦の対策はいかがですか。 「打撃が強くて、何よりも立つ力がすご強い選手なんですけど、いま横田さんと一緒に、立ってくる相手への対策、自分の展開に持っていくための方法の練習をしているので大丈夫かと思います」 ──これまで見せたことが無いような動きも? 「そうですね。今まで見せたことがない技で勝てたらいいなと思います。何個か技を用意していますので楽しみに。ぜひ試合を観ていただけたらなと思います」 [nextpage] この試合はリングの方がやりやすい ──パク・シウ選手はフィジカル練習の模様をアップしています。試合毎にマッチョに感じるパク・シウ選手のフィジカルをどうとらえていますか。 「そうですね。めちゃめちゃムキムキで自分もちょっとムキムキになりたいなという憧れしかないんですが(笑)、でも、試合になったら身体の強さだけじゃなくて、技術とか試合展開で全然、フィジカルを上回れるかなと思うので、力の使い方や流し方で戦っていきたいなと思います」 ──パク・シウ選手はこのGPを通じて、試合毎の成長速度が速いと感じます。伊澤選手ご自身ではその点の手応えをどう感じていますか。 「パク・シウ選手の試合を観ていると、1回1回のテイクダウンディフェンス、特にフィジカルが試合毎に強くなっているなと感じますけど、自分もそれ以上にバーッと伸びているんでいいのかなと思います」 ──浅倉カンナ戦では、パク・シウ選手のテイクダウンディフェンスが冴え渡りました。しかし、柔道出身の伊澤選手にはタックルとは異なる上での組みもある。それが生きると感じる部分もありますか。 「そうですね。組むまでのレパートリーも自分はすごい持っているので、その点で組み付きやすいし、組んでからの動きも精度が高くなっているので、すごく自信がありますね」 ──前回のパク・シウ戦はケージでした。金網際で組むこと、組んでも金網から剥がし辛く、剥がしても立たれる展開もありました。しかし、今回はロープ間があるリングです。その点で伊澤選手にとって戦いやすい部分もありますか。 「なんか、この試合はリングの方がいいのかなと勝手に思っているので、早くやってみたいですね。その感覚が正しいのかどうなのか。リングの方がやりやすいのかな、と自分は思っています。クラッチが組みやすいのと、壁を使って立ちにくいのもあるので、寝かせやすいのかなという気がしています」 ──あれほど立ち力があるパク・シウ選手を押さえ込んで極めることが出来そうと。 「そうですね、寝かせて極めたいなと思っています」 [nextpage] 「魅せる試合」をしたい、という気持ちがより強くなっています ──1年を通してのGPの決勝で大晦日のメインイベントの可能性もあったと思いますが、Bellatorとの対抗戦も決まってメインではなくなりました。その部分での悔しさはありませんか。 「特に、あまり何試合目とかは気にしてなくて、ただ試合が出来ればいいなと。何試合目でも自分がメインだぞ、という気持ちで盛り上げたいと思います」 ──前回のパク・シウ戦は、伊澤選手が試合前にヒザを負傷して、試合中にも反則のサッカーキックをもらって目を腫らせるなか、インターバル中に「判定でもいいですか」とセコンドに聞いて、それでも勝ち切って、判定後に涙した。そのパク・シウ選手と1年2カ月後にGPの決勝で再戦する意味を、どうとらえていますか。 「そうですね。前回、自分が動けなかったというのもあって、フル(万全)でやったらどれくらいなんだろうという気持ちがずっとあったので、今回(再戦)出来ることが嬉しいなという気持ちが大きいです。楽しみです。(自分の力を)証明して、極めて勝ちたいです」 ──今回の試合のテーマカラーは? 「今回のコスチュームはゴールドで行こうかと思っています。髪も星を編んで。今回、トーナメントで自分自身がスーパーアトム級王者なので、なかなかゴールドを着る機会がないので、ここはチャンピオンとしてゴールドで行こうかなと思いました」 ──あらためて挑戦者としてではなく、王者として臨むトーナメントのモチベーションとは? 「今回のトーナメントは、自分が勝つだけじゃなくて、自分が女子格闘技を盛り上げていけるようなスタンスで試合をしたいと思っているので、その点では挑戦者のときは“試合で勝てればいい”という気持ちですけど、“魅せる試合をしたい”という気持ちがより強くなっています」 ──モチベーション継続のためにしていることは? 「うーん、毎日美味しいものを食べて幸せを感じながら練習を頑張っています。フルーツがとても好きで、あとケーキやアイスとかも(苦笑)。減量中も食べることもありますが、いまはみかんをたくさん食べています(笑)」 ──大晦日を超えてからの目標やしたいことは? 「そうですね、COROさんと旅行に行きたいです(笑)」 ──ファンにメッセージを。 「大晦日まであと1週間ちょっとなので、今年の大晦日もしっかり盛り上げて勝てるように頑張っていきます。ぜひ応援よろしくお願いします!」
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