2022年12月25日(日)東京・両国国技館『Cygames presents RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS 2022』にて、シュートボクシング日本女子アトム級王者MISAKI(TEAM FOREST)との“女王決戦”に臨むRISE QUEENアトム級王者・宮﨑小雪(TRY HARD GYM)が公開練習を行った。
宮﨑は姉の若菜とオープンフィンガーグローブを着用してのマススパーリングを披露。その後、質疑応答に答えた。
自惚れてるんだろうなっていう感じです
――オープンフィンガーでの練習は結構やってるんですか?
「私は基本グローブの練習が多いです」
――先輩の平岡選手がOFG戦をやったり、今日みたいにつけてやってみたら自分もやってみたいなって気持ちが少しずつ大きくなるのでは?
「私は正直まだないですね(笑)。今のところはグローブで大丈夫です」
――10月に続いて2カ月の短いインターバルでの大きな大会への出場になりましたけど、その辺はどうですか?
「試合間隔がいつもよりはちょっと短いんですけど、でも自分の成長スピードは早いと思ってるんでまた違う強くなった私を見せられるんじゃないかなとは思ってます」
――自分の試合が終わるまでクリスマスもないと思うんですけど?
「クリスマスはいろんな過ごし方があるとは思うんですけど、勝って夜しっかり楽しみたいなと思ってます」
――年末になって街が段々華やいでいきますけど、その辺を耐えて練習に専念できる自信はありますか?
「ありますね。ありますしここ数年ずっと年始に試合をすることが多かったんで、年末年始食べたいものを我慢するよりはクリスマスを我慢するみたいな方が私は楽だなっていうのがあるので、ここ数年に比べると我慢するっていう点では全然楽ですね」
――ちなみにクリスマスイブの計量が終わった後の勝負飯はもう決めてるんですか?
「決めてないですけど。いつも家族でしゃぶしゃぶを食べに行くんでそのルーティンは崩さずに行こうかなと思ってます」
――先日の記者会見がまだ記憶に新しいんですが、対戦相手のMISAKI選手の発言にカチンときてたようですけど、いまだにカチンときてますか?
「きついなぁとか辛いなぁとか思った時に舐められてたんだみたいなことを思い出して、そこで踏ん張れるっていうかもう一個ギアを上げて頑張らなきゃなみたいなのはありますね」
――一番カチンときたのは「私の試合の方が面白い」っていう発言だったんですか?
「それはすごいムカつきましたし、別に私だけは色々言われてもいいんですけど、試合で殴り合うことができるんで。そこで発散することができるんでいいんですけど、他の選手に対して面白くないとか自分の方が華があるとか『何を言ってんだよ』って思うんで、他の選手のためにも自分がしっかり結果を残して勝たなきゃなって思いますね」
――いつもの試合にも増して、対戦相手に対する怒りをぶつけるような試合になりますか?
「ここ数戦は精神統一をすると言うか『自分は自分』っていう感じだったんですけど、もちろん今まで通りの動きというか『自分は自分だし、私は私』っていう考え方もありつつ、ムカついた部分もあるんでそういうのを試合で発散するという気持ちはあります」
――すでに作戦とかは組み立て始めてるんですか?
「徐々に作戦も組み立て始めてますし、前回の試合の自分の良くなかったところとかも改善しつつって感じですね」
――前回の試合は初めての国際戦だったと思いますけど、きちんと勝利を収めて得るものって大きかったんですか?
「初めて海外の選手と戦わせてもらってそこで学ぶものもすごい大きかったし、試合だけじゃなくて試合前から作戦であったり練習に対する姿勢であったりっていうのも今までとはちょっと違う部分とかもあったので、試合中もそうですし試合前からも成長できた一戦だったなと思います」
――前回は初めての国際戦、今回は初めての団体対抗戦と言いますか団体の威信を懸けた試合になりますけどこの辺はいかがですか?
「またやっぱり違う気持ちがある部分もありますね。負けられないっていう気持ちはすごい大きいです」
――10月の時も周りがビッグマッチ揃いで今回もビッグマッチじゃないですか。そこで女子の試合が2試合組まれてますけど、この中で自分の色を出していくのは大変だと思うのですが何か考えてますか?
「いろんなすごい盛り上がりそうなカードがたくさんある中で、自分だけにしか見せられないようなものを見せていかないといけないと思うし、他のカードに押し潰されないようにしっかりと自分の色を出していきたいなと思います」
――MISAKI選手のファイトスタイルについての印象はどうですか?
「ちょっと前まではがむしゃらに前に出るみたいな感じの印象があって、ここ最近はスタイルを変えたって言ってたと思うんですけど綺麗に戦うというか、がむしゃらではなくなったのかなって思います」
――MISAKI選手が自分の方が面白いっていう意味は前に出るとか打ち合うとかのイメージがあるのかなと思ったんですけど、宮﨑選手としてはその戦い方についてはどのように思ってますか?
「アグレッシブ度はやっぱりMISAKI選手の方があるのかなと思いますけど、それをいなすのが私のスタイルだし、私は触れさせずに自分が当てるっていうスタイルなんで、そこがどう噛み合うのかなって思いますね」
――面白さみたいなことを言われて心はブレたりしなかったですか?
「あんまりブレないですね。MISAKI選手は自分の方が試合が面白いとか自分の方が華があるって言ってたんですけど、別に私は正直そうは思わないんで勝手に言ってるんだなぐらいですね。自惚れてるんだろうなっていう感じです」
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プライドだったり意地もありますし、絶対負けたくないし負けられない
――宮﨑選手がデビューする前からMISAKI選手は戦っているんですけど、これまで11戦戦ってきた中で意識したことってありますか?
「意識することはあまりなかったんですけど、2年前のQUEEN of QUEENSトーナメントの時に元々(SB王者の)女神選手が出場する予定で。女神選手が欠場になって先輩の琴ちゃんが本戦に出て、リザーブで小林愛理奈選手とMISAKI選手がやる予定だったんですけどMISAKI選手が怪我で出れなくなっちゃって、そこに試合の5日前に私にオファーが来て参戦して、私がそこでチャンスを掴んで今の立場があるっていうストーリーがあるんで、そこからこの物語は始まっていたのかなって思います」
――ムエタイの選手とか伊藤紗弥選手とか紅絹選手と戦ってきましたが、これまで戦ってきたファイターと比べてMISAKI選手の実力ってどれくらいだと思いますか?
「難しいですけど人それぞれ強さだったり持ってる武器は違うと思うんで、やってみないとそれはわかんないと思う。もちろんMISAKI選手もシュートボクシングのチャンピオンで強いと思ってますし、技術だけじゃなくて気持ちも強い選手だと思ってるんで、全局面で負けないようにしっかり練習して挑まなきゃなとは思ってます」
――宮﨑選手は試合中に気持ちを出して戦うシーンがあまりないんですけど、MISAKI選手が気持ちを出して前に来ても自分はそこをブラさない気持ちで戦いますか?
「そうですね、私がそこでブレてしまったら自分が自分じゃなくなると思うんで、何があっても自分は自分っていう部分はブラさないですね」
――以前は自分が噛み付くようなイメージがあったんですけど、今回逆に言われる立場になって10戦やってきて追われる立場になったなという気持ちは出てきましたか?
「出てきましたけど別に色々言われても『言われてるなぁ』ぐらいで流せるようになりましたね」
――RISEの王者として今回のテーマ、もしくはファンの皆さんに見てもらいたいものがあれば教えていただけますか。
「団体を背負った試合にはなると思うんでそこで絶対に負けられないですし、私が今までやってきたルールでやらせてもらうので自分のプライドだったり意地もありますし、絶対負けたくないし負けられないなっていう気持ちが1番強いです」
――会見ではQUEEN of QUEENSの話もありましたけどそれを開催するためにはファンが見たいって思うこととか色々求められてくると思うんですけど、そういったことも踏まえて今回の試合はどのような位置付けになってますか?
「QUEEN of QUEENSを開催してもらうには普通の試合をしてもダメだと思うんで、今までより良い試合を見せていかなきゃいけないし、いい試合をしていかなきゃ開催してもらえないだろうなっていうのがあるんで、いい試合をするためにこれからもっとエンジンをかけて練習していきたいなと思ってます」
――今回の試合に向けて何か新しく取り組んでいることや、ご自身で意識してやっていることがあれば教えていただけますか。
「いろんな刺激を得るためにいろんな試合の映像だったり、いろんな人に教えてもらうっていうことだったりを増やしてますね」
――映像を見て相手の分析をするとかですか?
「映像を見て相手の分析をするっていうのももちろんそうだし、自分の試合を見て悪いところを直したり他の選手の試合を見て真似する部分を真似してみたりとかそういう感じです」
――頭の中は日常生活でも割と格闘技のことばっかり?
「最近は試合が決まるとどうしても考えてしまう部分があるんで、そうかもしれないですね」
――最後にファンの皆様へメッセージを。
「しっかり勝って勝利というクリスマスプレゼントを届けられるように頑張るので、応援よろしくお願いします」