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レポート

【修斗】北米ルーファスポート帰りの田上こゆるが、新人王・泰斗の組みを振り切り判定勝ち

2022/12/13 23:12
【修斗】北米ルーファスポート帰りの田上こゆるが、新人王・泰斗の組みを振り切り判定勝ち

 2022年12月11日(日)大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAにて、『プロ修斗公式戦 2022 Vol.8 in OSAKA』が開催された。

 セミファイナルでは、北米武者修行帰りの田上こゆる(BLOWS)と、現在3連勝中・無敗で新人王に輝いた泰斗(MMA RANGERS GYM)が対戦した。

 SB出身の田上はプロMMA5勝3敗。5連勝から、安芸柊斗、マッチョ ザ バタフライ、当真佳直を相手にいずれも判定負けで3連敗。

 ABEMA海外武者修行プロジェクト第2期生として、米国ミルウォーキーのルーファスポートで1カ月間、練習を積んできた。

 前日計量で田上は、「前回の試合から今回の試合までの準備期間で、自分でも体感できるほど“MMAの戦い方ができるな”という実感があるので、明日はそれを見せたいのでよろしくお願いします」と、北米修行の成果を見せるとコメント。

 対する泰斗はMMA3勝無敗。横関タルト、大城匡史に判定勝ち後、2022年6月の前戦では、丸山大輝に1R リアネイキドチョークで一本勝ちしている。

 泰斗は「明日はRANGERS3名で大阪に来ているので、全勝して帰りたいと思います。明日はセミファイナル盛り上げます。よろしくお願いします」と無敗のまま2022年を終えると意気込む。

▼セミファイナル 第11試合 ストロー級 5分3R
○田上こゆる(BLOWS)51.8kg
[判定3-0]
×泰斗(MMA RANGERS GYM)52.1kg
[レフェリー]岡田剛史
[サブレフェリー]
片岡誠人 29-28(1R 10-9/2R 10-9/3R 9-10)
吉田元貴 29-28(1R 10-9/2R 10-9/3R 9-10)
豊島孝尚 30-27(1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)

 1R、中央を取る田上。間合いを取る泰斗は細かいステップを踏み、1分を過ぎたところで左インロー。田上も強い左インローを返す。

 左ジャブの牽制から、互いに慎重。田上は出足払いを狙うと、左の飛び込みを見せる。左インローを当てる田上。ジャブを突くと、泰斗も速い左ロー。前後の足を小刻みにステップ。田上のその前足にインローを突く。続く左ジャブをかわした泰斗。

 田上はオーソから左ハイ。ブロックする泰斗。左の蹴りに田上も右ローを返す。左ローの入りはかわす泰斗。残り19秒で低いシングルレッグに入るが、田上はスプロール。その左足を掴んだ泰斗はテイクダウンも、すぐにバックを狙う田上。

 しかし泰斗も足をかけさせず田上を落とすと両者立ち上がり。その際で泰斗が四つに組んで押し込み、金網際で田上が体を入れ替えたところを泰斗が左を差し上げて倒したところでブザー。

 2R、前後の足をすぐに動かせるように細かくステップを刻む泰斗。右アッパーのフェイントを見せる田上は、素早い右カーフで泰斗のバランスを崩す。しかし泰斗も左前手のフックの飛び込みの後にダブルレッグへ。右足の踵をとらえて引いた泰斗が田上に尻を着かせると、両足をつかむ泰斗に、金網まで這う田上が金網に上体を立てる。

 両足を引き出す泰斗は束ねられないが、田上の左足を右腿の上に乗せて支点をひとつ無くす。さらに両ヒザ裏でクラッチを組まれるが、田上は頭を押しながら両ヒザを伸ばして足を抜くとすかさず立ち上がり。しかし、ここもすぐについて行く泰斗が再びアンクルピックで尻餅を着かせる。

 その足首を抜いた田上のバックを奪おうとする泰斗。田上は右で小手に巻き、バックテイクを許さず。しかし左右を変えながらボディロックする泰斗が、田上の脇を潜り、スタンドバックにつこうとする。

 片ヒザを着く田上。そこにボディロックから力を使って後方に回して倒す泰斗! なおもボディロックは外さず。田上は突っ込んでくる泰斗の足首をつかんで崩そうとするが、左右に頭の位置を変えてアタックする泰斗。

 残り2分。座る田上は空いた左手でヒジ狙い。さらに金網使い立ち上がり。まだ腰を押し込む泰斗に、田上は泰斗の左腕を差してネルソンに組んで剥がすが、すぐにシングルレッグに戻す泰斗。その頭が下がったところに田上はヒジを落とすが、シングルレッグをクラッチした泰斗が尻餅を着かせる。

 両手で両足を束ねるも腰は抱けていない泰斗。上体は金網に立てて側頭部にヒジを突く田上。腹に頭をつけてスペースを無くしてボディロックから前方に崩す泰斗。右足を両足で挟んで引き出そうとしてブザー。泰斗は右目上を腫らすが、このラウンドを取ったか。

 3R、田上が左ロー。スイッチして左ミドルハを右腕に蹴る。泰斗も左ミドルハイ、これはステップでかわした田上はオーソ戻す。互いに右ローが交錯後、田上は右ボディストレート。田上の左ジャブを左手ではじく泰斗。間合いが開いてゆったりとした構えのなかで田上はオーソから左ミドルハイを突くと左インローも。

 田上の左ボディフックはかわした泰斗。さらにフェイントからスイッチした田上は右アウトサイドローをヒット。オーソに戻し、右ローをかすめる。左右にステップしてレベルチェンジの田上はテイクダウンの的を絞らせない。ワンツーの飛び込みは田上。

 ブロックする泰斗だが受けの状態に。ヒザ着きのシングルで飛び込み、左足を掴んで金網に押し込み。ここで右足をかけてバックに付こうとする田上だが、正対際に足を刈って尻餅を着かせたのは泰斗!

 金網を背負って座る田上の立ち際にすかさずバックを奪った泰斗。4の字を組ませない田上だが、泰斗は両足を鼠径部にフック。まだ首に手はかけられていない田上はバックに体重かけて金網に詰まる背後の泰斗にパンチ。泰斗はバックからボディロックのまま。

 頭の位置が低い泰斗に胸を合わせることに成功した田上が上に! パウンドもすぐに泰斗もダブルレッグでレッスルアップして押し込み上に。尻で座る田上は、頭を下げてしがみつく泰斗にヒジを連打しブザー。

 試合終了のコールにすぐに立ち上がって右手を挙げた田上と、後方に寝転んだ泰斗。最後の攻防のコントラストが表れた両者の試合直後の姿。

 判定は3-0(29-28×2, 30-27)で田上が勝利。北米修行を経て、連敗を「3」で止めた田上は、「BLOWSの田上こゆるです。3連敗して結構辛いというか、しんどかったんですけど、この1年色々な経験をさせてもらって、色々な人に支えてもらって、判定ですけど勝利を掴むことができました。練習ほど出せていないので、もっと強い田上こゆるを見せられるように、これからも応援宜しくお願いします。ありがとうございました」とマイク。中蔵隆志BLOWS代表が、笑顔のハグで田上を迎えた。


(C)サステイン

▼メインイベント ライト級 5分3R
〇マックス・ザ・ボディ(BRAVE)69.9kg
[判定3-0] ※30-27×3
×田中 有(リライアブル)69.7kg

[レフェリー]吉田元貴
[サブレフェリー]
片岡誠人 30-27(1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)
山本諭志 30-27(1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)
豊島孝尚 30-27(1R 10-9/2R 10-9/3R 10-9)

▼第10試合 女子ストロー級→53.6kg以下契約 5分2R
○杉本 恵(AACC)51.7kg
[判定3-0]
×須惠樹季(TRINITY-SUNS)※55.5kg→当日計量53.6kg
※当初の契約体重を超過した須惠に全ラウンド減点1とした上で、53.6kg契約にて試合を実施。

[レフェリー]片岡誠人
[サブレフェリー]
吉田元貴 20-16(1R 10-8/2R 10-8)
豊島孝尚 20-16(1R 10-8/2R 10-8)
山本諭志 20-16(1R 10-8/2R 10-8)

▼第9試合 Stand up公式キックボクシングルール -51.5kg契約 3分3R
×木下悦志(KICK LAB)51.5kg
[判定0-3]
○伊藤 琉之助(EX ARES)51.4kg

▼第8試合 Stand up公式キックボクシングルール -57.5kg契約 3分3R
×朝日彗仁(TARGET SHIBUYA)57.3kg
[2分12秒 TKO]
○白鳥光希(正道会館KCIEL)57.3kg
※レフェリーストップ

▼第7試合 Stand up公式キックボクシングルール -57.5kg契約 3分3R
×都筑海杜(TEAM 3K)57.5kg
[判定0-3]
○藤井海人(EX ARES)57.5kg

▼第6試合 バンタム級 5分2R
○青柳洸志(修斗GYM神戸)61.0kg
[判定3-0]
×江田“塾長”こうすけ(MIBURO)61.2kg
[レフェリー]片岡誠人
[サブレフェリー]
吉田元貴 20-18(1R 10-9/2R 10-9)
豊島孝尚 20-18(1R 10-9/2R 10-9)
安芸佳孝 20-18(1R 10-9/2R 10-9)

▼第5試合 フライ級 5分2R
○和田教良(ガイオジム)55.8kg
[判定2-0]
×井口翔太(修斗GYM神戸)56.5kg
[レフェリー]岡田剛史
片岡誠人 20-18(1R 10-9/2R 10-9)
豊島孝尚 20-18(1R 10-9/2R 10-9)
安芸佳孝 19-19(1R 9-10/2R 10-9)

▼第4試合 フライ級 5分2R
×綿谷 誠(BLOWS)56.4kg
[判定0-2]
○マル・ザ・ヘンペーソク(MIBURO)56.7kg
[レフェリー]岡田剛史
片岡誠人 19-19(1R 10-9/2R 9-10)
豊島孝尚 18-20(1R 9-10/2R 9-10)
安芸佳孝 18-20(1R 9-10/2R 9-10)

▼第3試合 フェザー級 5分2R
△磯城嶋一真(MMA RANGERS GYM)65.5kg
[判定1-0ドロー]
△轟 轟(総合格闘技道場コブラ会) 65.4kg
[レフェリー]吉田元貴
片岡誠人 20-18(1R 10-9/2R 10-9)
豊島孝尚 19-19(1R 9-10/2R 10-9)
山本諭志 19-19(1R 9-10/2R 10-9)

▼第2試合 ライト級 5分2R
○石田拓穂(リライアブル)70.0kg
[判定3-0]
×嵯峨“ゴーレム”健史(TKエスペランサ) 70.2kg
[レフェリー]吉田元貴
[サブレフェリー]
片岡誠人 20-18(1R 10-9/2R 10-9)
豊島孝尚 20-18(1R 10-9/2R 10-9)
山本諭志 20-18(1R 10-9/2R 10-9)

▼第1試合 トライアウト ライト級 3分2R
×グ・ジユン(修斗GYM神戸)
[2R 1分15秒 リアネイキドチョーク]
○柿原 昇汰(MMA RANGERS GYM)
※スリーパーホールド
[レフェリー]片岡誠人
[サブレフェリー]
A:吉田元貴 1R 9-10
B:豊島孝尚 1R 9-10
C:山本諭志 1R 9-10

▼オープニングファイト 第6試合 Standup アマチュア一般Aクラスマッチ 70kg契約2分2R
×安田竜也(士心館)
[1R 2分05秒 TKO]
○将太(KSS-KENSEIKAN)
※レフェリーストップ

▼オープニングファイト 第5試合 ジュニア新空手トーナメント 小学5・6年生 トーナメント決勝戦
○横井鉄生(正道会館KCIEL)
[判定3-0]
×森藤健心(極真館大阪北摂)

▼オープニングファイト 第4試合 キッズ修斗 キッズ6 48kg以下級 3分1R
○谷川蓮也(MMAZジム)
[判定 3-0]
×織田騎志(総合格闘技ゴンズジム)
[レフェリー]片岡誠人
[ジャッジ]
A:岡田剛史 10-9
B:吉田元貴 10-9
C:山本諭志 10-9

▼オープニングファイト第3試合 キッズ修斗 キッズ1 20kg以下級 2分1R
○岡本健新(TEAM AGENT)
[1R 1分0秒 リアネイキドチョーク]
×佐藤一誠(TRINITY-SUNS)
※スリーパーホールド
[レフェリー]片岡誠人

▼オープニングファイト 第2試合 ジュニア新空手トーナメント 小学5・6年生 トーナメント一回戦 第2試合
○森藤健心(極真館大阪北摂)
[判定3-0]
×尾田悠真(真正会秀勇館)

▼オープニングファイト第1試合 ※13:05開始
ジュニア新空手トーナメント 小学5・6年生 トーナメント一回戦 第1試合
○横井鉄生(正道会館KCIEL)
[判定3-0]
×森川 祈(誠空会)

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