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【RIZIN×Bellator】「対抗戦は全勝する」──Bellatorとコーカー代表の本気度はジャッジ編成にも影響=大晦日『RIZIN.40』

2022/11/29 18:11
 2022年12月31日の『RIZIN.40』(さいたまスーパーアリーナ)で行われる「RIZIN vs. Bellator 5対5 全面対抗戦」に向け、両団体が火花を散らしている。 『Bellator 288』で元RIZINのワジム・ネムコフが、元UFCのコーリー・アンダーソンを判定で退け、ライトヘビー級ワールドGP優勝&3度目の王座防衛に成功した夜、コーカー代表は、大晦日のRIZINとの対抗戦について、記者団に「全勝」を宣言した。  RIZIN榊原信行CEOとの対抗戦が決定した経緯を問われたコーカー代表は、「半年程前に榊原氏との対談で、彼がその話を提示してきた。私は『ウチの中堅を何人か連れて行ったらいいのか?』と訊くと、彼は『いや、一番強い選手たちとの対抗戦がしたい』と言ったんだ。私は心の中で“正気か?”と思ったよ。彼は『ああ、それが武士道だ。それが戦士だ』と言うので、私は『OK』と言った」と、榊原CEOがトップ同士の対抗戦を望んだことを語る。  そして、「『ならば、AJ(マッキー)、(パトリシオ)ピットブル、他の“キラー”たちを何人か連れて行くから準備しておいた方がいいい』と言った。榊原は『連れて来い、連れて来い』といった感じだった。私は『彼らはかなり手強いから甘く見ない方がいいぞ』と言ったんだ」と、現役王者や王者クラスのメンバーで乗り込むことを決めたいきさつを語った。  そんななかでコーカー代表は、5人の選手を選抜。そして、RIZINが迎え撃つリストも確認した。 ◆「RIZIN vs. Bellator 5対5 全面対抗戦」※RIZINルール・リングを使用 ▼ライト級 5分3Rホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)現RIZINライト級王者AJ・マッキー(米国)前Bellator世界フェザー級王者 ▼フェザー級 5分3Rクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)現RIZINフェザー級王者パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ(ブラジル)現Bellator世界フェザー級王者 ▼フライ級 5分3R扇久保博正(パラエストラ松戸)RIZINバンタム級JAPAN GP 2021優勝堀口恭司(アメリカントップチーム)現RIZN&元Bellator世界バンタム級王者 ▼バンタム級 5分3Rキム・スーチョル(韓国)現ROAD FCフェザー級王者フアン・アーチュレッタ(米国)元Bellator世界バンタム級王者 ▼ライト級 5分3R武田光司(BRAVE)元DEEPライト級王者ガジ・ラバダノフ(ロシア)元Eagle FCライト級王者  コーカー代表は言う。 「『甘く見ない方がいい』と榊原に言ったが、実際に彼らの選手達を調べてみると“コイツらなかなか強いな。ナメてたらマズい”と思ったよ。もしウチの選手たちがこの試合を軽く考えていたら大変なことになる。真剣に受け止めて、戦いに行けば状況は変わるだろう。私は選手たちに『早めに日本に行ってくれ。ホテル代も出す』と言っている。RIZIN側がアテンドする試合4日前ではなく、試合の10日前とか14日前には着いてるようにしたい」  実際、本誌の取材に、ハビブ・ヌルマゴメドフの盟友ガジ・ラバダノフは、武田との試合に向け、まず3週間前にタイで調整を行い、試合10日前に日本入りすることを明かしている。同様に、ほか選手も日本での練習環境確保に着手しており、アーチュレッタは10月の会見来日時に、NEVER QUITで、かつてBellatorに参戦したISAOやBellator入りした菊入正行らと練習。パトリシオもすでにRIZINルールでの練習に取り組み、日本での練習場所を打診している。 [nextpage] コーカー代表は北米ジャッジを加えることも要望 「私は5試合全勝したい。選手たちが必要とするものは何でもサポートする。これは“リーグ対リーグ”の戦いのようなもので、今までに無かったことなんだ。5-0でBellatorが勝たせてもらうよ」  そう語るコーカー代表は、「RIZINルール・リング使用」の今回の“アウェー”での対抗戦に置いて、第三者機関であるJMOCが関わるジャッジについても、強い要望を出していることが分かっている。  関係者は言う。「コーカー代表は日本で働いてたこともあり、ホームの地の利も理解しています。RIZINの試合を裁くジャッジ陣が第三者機関であっても決して気を緩めず、北米ジャッジを加えることを要求しています」  サッカーキックやグラウンドヒザも許されるRIZINルールは、ユニファイドと比べ特殊なルールだ。それを正確に裁くには慣れたジャッジが求められる。となると、北米とRIZINの双方でレフェリーを務めるジェイソン・ハーゾグのような人材が、対抗戦のジャッジ入りを果たすことも考えられる。  そして、団体のメンツを賭けた対抗戦を、RIZINもBellatorも、今回限りのものにしないようだ。  榊原代表は「次は僕らがアメリカに出て行って、Bellatorのケージの中で彼らのルールに則って対抗戦をやるとか、ホーム・アウェイで毎年行ったり来たりするとか、それを2年に1回にするとか、ワールドカップのように定期的にピークを作って行きたい」と、今回の大晦日決戦を機に、次はRIZIN側が乗り込むという。  コーカー代表も「2023年はBellator主催でやる。大晦日に限らず、来年もトップ選手同士で、ハワイが互いの中間地点で開催するのに適しているかもしれない。今度はケージで行い、Bellatorのルールだ」と、対抗戦第2弾も、連続でRIZIN勢を叩き潰す意気込みを語っている。  地上波のしがらみがないなか“本物”が揃う、さいたまスーパーアリーナでの2022年の大晦日は「祭り」ではない。日米MMAの戦争となる。
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