K-1で3連勝(2KO)の快進撃を続けている与座が元ムエタイ王者と初対決
2022年12月3日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』にて、ライト級3分3R延長1Rでエークピカート・モー.クルンテープトンブリー(タイ/志村道場)と対戦する与座優貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)のインタビューが主催者を通じて届いた。
与座は2017年極真会館第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会で軽量級優勝の実績を持つ空手家で、2019年3月にキックボクシングに転向。7戦全勝(3KO)の快進撃を続けていたが、2020年2月の鈴木千裕戦で初黒星。その後は久保政哉、喜入衆に連勝したが、2021年3月の『KNOCK OUT』で宮越慶二郎に判定2-1で惜敗。12月にKrush初参戦を果たし、蓮實光を左ハイキックで豪快KO。今年2月の第2戦でいきなり現ライト級王者・朝久泰央と対戦すると、延長戦で勝利する番狂わせを起こした。8月には篠原悠人を2Rでマットに沈めている。戦績は12勝(6KO)2敗。
エークピカートは2013年3月に初来日し、石井宏樹が保持していたラジャダムナンスタジアムのスーパー・ライト級王座に挑戦。強烈なヒジ打ちで石井をマットに沈めて、同王座を手に入れた。頑丈な肉体とパンチ・ヒジ打ちで前に出る好戦的なスタイルで186勝(43KO)41敗6分の戦績を誇る。
世界トップレベル“だった”相手は圧倒的に倒す
――2月・8月に続いて、12月のK-1大阪大会への出場が決まりました。
「年内もう1試合やりたくて、なかなか相手が決まらなかったんですけど、最終的に強い相手を用意してもらったので、挑む気持ちで楽しみですね。会場のエディオンアリーナは僕が極真で日本一になった場所なんで、懐かしい気持ちもあって楽しみです」
――与座選手がタイ人と試合するのは今回が初めてですか?
「極真時代も含めて、練習も試合も初めてですね」
――対戦相手のエークピカート選手には元ラジャダムナンスタジアム王者で、過去に石井宏樹さんをKOしている実力者です。どんな印象を持っていますか?
「渡辺(雅和)代表から『この選手が候補に挙がってるよ』と言われて、経歴を聞いたら元ラジャのチャンピオンだと。いずれタイ人と戦いたいとは思っていましたが、いざ試合が決まったら決まって『相手強っ……』って感じでしたね(苦笑)。でも僕はこういう相手の方が燃えるし、この相手に勝てばさらに自分の価値も上がるし。日々の練習で成長も感じているので、俺は負けないよって感じですね」
――与座選手のK-1 JAPAN GROUP初参戦は去年12月のKrush後楽園大会ですが、この1年で一気にK-1のトップ戦線まで駆け上がりましたね。
「出始めた頃は『誰だ、こいつ?』という見られ方でしたけど、それを結果と内容でひっくり返してきたと思うし、だからこそここで負けたら意味がないと思ってますね」
――何かムエタイ対策は考えていますか?
「相手がタイ人ということを意識して対策すること自体がダメだと思うので、今回は相手を無視します。ムエタイを無視することが対策ですね」
――ムエタイを無視…ですか?
「はい。もしかしたらタイ人選手とスパーリングぐらいはするかもしれないですけど、何も対策しないでぶっつけ本番でタイ人とやるのも面白い気もします」
――今回は極真空手王者vsムエタイ王者という図式もありますが、それについてはいかがでしょう?
「お互いにそういうバックボーンがあって、ファンのみなさんはそういう見方や楽しみ方をしてくれると思います。もちろん自分もそういう側面があると思っているし、そのうえで試合に勝つという部分でもムエタイを無視して戦おうと思います」
――与座選手は最終的にどういう存在を目指しているのですか?
「“世界で一番強い選手”ですかね。K-1には空手やムエタイや色んな競技の一番が集まってくるので、それを全員倒せば自ずと世界一になれるかなと。もちろん自分がやってきたこと・相手がやってきたこと、それぞれのバックボーンにはリスペクトを持っていますし、その気持ちを持って全員倒します」
――また前回の篠原悠人戦では「与座キック」(※足への三日月蹴り)が話題になりました。
「自分が使っていた技をみんなが使ってくれることはうれしいですけど、また新しい技も用意しているので次の試合で見せたいですね。楽しみにしていてください」
「おそらく今までのK-1やキックボクシングの試合で見たことがない技だと思います。ただむちゃくちゃ地味です(笑)」
――地味なんですね(笑)。
「でも見れば分かると思いますし、むちゃくちゃ効く技ですね。僕が開発したというよりもKRESTで流行っている技で、それを先に僕が使っちゃおうかなと思ってます」
――改めて与座選手はこれからどんな試合をしていきたいと思っていますか?
「『THE MATCH 2022』が終わって武尊さんが休養していて、格闘技に興味がない人たちにK-1を知ってもらうためにはド派手な勝ち方をして、強い選手に勝ち続けることが必要だと思います。自分はそこにこだわっていきたいですね」
――K-1のベルトについてはいかがでしょう。朝久泰央選手の怪我もあり、なかなか挑戦する機会が巡ってきていませんが。
「自分はいつでもいけるので、チャンピオンの準備ができたらやりたいです。K-1のベルトは欲しいですが、そのチャンスがまだ巡ってこなければ、今回のように世界の強豪と戦って強くなっていきたいと思います」
――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「この試合は世界との戦いに向けた第一歩だと思います。エークピカート選手は世界トップレベルの選手ですが、それは過去の話なので、世界トップレベル“だった”相手は圧倒的に倒します」