小川直也(中央)が令和猪木軍の総監督に就任、柔術家イゴール・タナベ(左)とジョシュ・バーネット(右)の参戦が決定した
2022年12月28日(水)東京・両国国技館での開催が決定した『INOKI BOM-BA-YE×巌流島 in 両国』。
今大会のコンセプトは「過去のレガシーで未来を見せる」ことにあり、総合プロデューサーに抜擢された谷川貞治氏は、猪木さんの闘魂を受け継ぐ若手中心の「令和猪木軍」を結成し、世界の未知の格闘技と異種格闘技戦の対抗戦を計画している。2001年の同大会で紅白歌合戦の裏で15%の高視聴率を叩き出した「猪木vs.K-1最強軍」のイメージだという。
その「令和猪木軍」の総監督には晩年の一番弟子・小川直也が正式に就任。「猪木さんの遺言なら」と、引退後の新しいポジションに気合いが入っている。
令和猪木軍には多くのファイターが名乗りを上げているそうで、現在選考中とのこと。小川総監督がこだわっているのはやはり「ヘビー級」だそうだ。「令和猪木軍」の人選に関しては決定次第、順次発表される予定だが、すでに当確しているファイターもいる。
(写真)2021年10月のHEATでMMAデビューを果たしたタナベ。2022年5月の2戦目は負傷欠場した
今回のボンバイエは猪木さんが亡くなったから開催するのではなく、生前の猪木さんに元気を出してもらおうと今年の年末に復活させようとしていたもの。その中で、生前の猪木さんが目を輝かせて可能性を絶賛していたのが、日系ブラジル人のイゴール・タナベ。
タナベは『INOKI BOM-BA-YE』の第1回大会が開かれた2000年生まれの23歳。身長184cm、体重90kgの体格で、柔術界では「日本最強の黒帯」と呼ばれるほどの実力者。3年連続全日本ブラジリアン柔術選手権優勝、またノーギでも2年連続でゴールドメダリストに輝いている。さらにヨーロピアンやパンアメリカン、ムンジアルなどの柔術トーナメントで優勝するなど、常に上位3位に入るという快挙を成し遂げている。猪木さんの死をきっかけに追悼イベントで「猪木軍」に入り、本格的にプロのMMAファイターになろうと決心したとされ(2021年10月のMMAデビュー戦で清水洸志に57秒、三角絞めで一本勝ち)、今後はRIZINやUFCなどのメジャー進出を目指していくという。
猪木さんとの縁が深い、PRIDEヘビー級四天王として活躍したジョシュ・バーネットや、UFC王者にもなったマチダ・リョートからも参戦の意思表示があったが、リョートはベラトール等の契約で出場を見送り。ジョシュはアントニオ猪木とカール・ゴッチを師として仰ぐだけに「我が師、猪木さんのためにも、どうしても出たい」と電撃参戦が決定。しかも、ジョシュは「新しいことにチャレンジしたいので、巌流島ルールでもOK!」と申し出ているそうだ。
対抗戦は7試合から9試合を予定しており、残りのメンバーは「おそらく予想外の人選をしていく」(プレスリリースより)という。