記者会見には有力選手たちと松井館長、赤石監督も出席
2022年11月20日(日)東京体育館で開催される国際空手道連盟極真会館主催『第54回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』の記者会見が、9日(水)都内にて行われた。
今大会は来年秋に開催予定の『第13回全世界空手道選手権大会』(極真空手創始者・大山倍達総裁の生誕100年記念大会)の日本代表選手選抜大会となり、男子69名が体重無差別のトーナメントを1日で決勝まで争う。
会見に出席した松井章奎館長は「コロナ禍があってウクライナ紛争が続いていて来年どういった形になるか分かりませんが、我々が経験してきた世界大会ということを想定した場合に、心技体共にクオリティの高い試合を期待する。同時に、総裁の時代から言われていることですが、日本は空手母国です。心技体において日本の選手には空手母国として日本の選手は素晴らしいというような試合展開、その場での立ち振る舞い、そういうものをここに出席している選手には期待することです。
あとは8年前にルール改定して、現状一般的に言われるフルコンタクトの空手と我々が行っているその源泉である大山総裁の求めたものに近い極真ルールは全くと言っていいほど別物になっています。その空手の分野、格闘技競技全てがそうですが便宜的にルールを作っているんですけれど、その中でどれが最も優れた競技かは言いづらいことですけれども、直接打撃制の空手競技においては我々が模範とおなるべき。もちろん心技体に置いてです。そういったものを選手たちに体現していただきたい。今年の全日本選手権でもそうですし、来年の世界選手権でもそう。対内部的に、対外部的において極真を象徴するような試合展開を期待します」と話す。
赤石誠・日本代表監督は「来年の世界選手権大会には今大会のベスト8などに入って選ばれることになります。世界で優勝するには全日本で優勝することが必要であり、選手たちは来年も優勝するという意気込みで戦っております。絶対に優勝するという気概を持って戦うので見応えのある面白い大会になると思っております。俺が優勝するんだ、という気持ちで戦ってもらいたいと思います。
今回の全日本が来年の選抜になるので世界の空手家、世界の選手から注目される大会だと思います。そこでその試合を見てこの選手にはかなわない、やったら強そうだという想いを持たせるような試合内容を行ってもらいたいと思います。小よく大を制する、そして倒すこと。それを見せることによって世界の選手も警戒するのではないかと思います。そういったところを見せてもらいたいと思います」と期待した。
2022第53回全日本大会優勝の西村界人(東京城北支部)は2連覇を狙っての出場。プレッシャーはないかとの質問に「連覇に向けてプレッシャーがないわけではないですが、前回あのような形での優勝(決勝戦が相手選手の負傷による不戦勝)になったので、連覇よりももう一度挑戦者の気持ちで、圧倒的な強さで真の王者であることを証明する気持ちが強いです。試合になれば全身全霊で戦っていくつもりです」と、挑戦者のつもりで臨みたいと答える。
3年ぶりに35歳での復帰戦を迎える荒田昇毅(千葉中央支部)は「2019年に世界大会があって2020年に自身の道場を開設させていただき、1~2年は道場運営に集中させていただいて、ルール改定もある中で自分自身も指導者の面で学んでいく機会が多かったです。選手稽古は今年からです。そういった中で別の角度から学んだ気付きもあったので、試合に向けて挑んでいきたいです。戦いの場から一戦を引いて平和な毎日、日々から離れていく中で道場性も増えていく中で、身体が動くうちに自分の姿を見せたいなという気持ちが芽生えました」と、復帰の理由を語った。