2022年10月22日(土)にアブダビのエティハド・アリーナで開催される『UFC 280: Oliveira vs. Makhachev』で予定されていた西川大和(西川道場)vs.マゴメド・ムスタファエフ(ロシア)のライト級戦が、「複数の問題により、今週末のカードから除外する」ことをUFCが19日、発表した。
UFC3勝2敗のムスタファエフは当初、豪州のジェイミー・ムラーキーと対戦予定も、ムラーキーが負傷欠場となり、急遽、西川の出場が決定していた。ムスタファエフは相手の計量オーバー等で試合中止が続き、今回で5試合連続のキャンセルとなる。
今回の試合キャンセルについて、西川のマネージメントである「On The Road Management」のシュウ・ヒラタ氏は、「UFCの発表どおり、両選手の複数の問題によるものだったのですが、西川選手側の問題はすでに解決しているというのが我々の見解です」と語る。
これまでの西川の契約について、最後の試合終了後、「4カ月間の独占交渉期間」が「代理人のサイン」によりかわされていたことが発覚。しかし、西川本人はその契約書を受け取っておらず、もちろん西川本人もサインをしていないこと、さらにその代理人には承認権と代理権が無いため契約は無効として、西川は公証人の前で宣誓してその旨を記し、捺印してUFCに提出済みだという。
同時に、ムスタファエフにも書類やビザの問題が発生し、両者ともにUFC法務課のアドバイス・指示を仰ぐ必要があるため、今週末の試合に間に合わず、試合はキャンセルとなった。
西川は、2022年9月の修斗で草MAXに判定勝ち後、「新型コロナウイルスのワクチン接種が必要のない国」=アブダビでのライト級での試合に欠員が出たことで、今回の契約締結となっていた。
今回はアブダビ入りしなかった西川。アブダビ以外にも欧州、アジア、豪州大会などもワクチン接種証明が不要のため、今後、西川陣営は、UFCとの「4試合20カ月の契約」の初戦を、2023年2月5日の韓国大会、2月12日の豪州大会も視野に目指す。
その間、西川は外国人選手を体感するために、元タイガームエタイのジョージ・ヒックマンがタイに起ち上げたバンタオムエタイMMA(現在、魅津希と村田夏南子が合宿中)で、ほかUFCファイターらとトレーニングを行う予定で、西川は「今回から海外移住ほんとうにしようと思っています」と腰を据えて武者修行に臨む決意を語っている。