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アントニオ猪木氏を追悼、ジョシュ・バーネット「猪木さんの炎を世界の人々の心の中で燃やし続けるために」、リョート「あなたを通して生きたことを、決して忘れません」

2022/10/08 04:10
 2022年10月1日に心不全のため、79歳で死去したアントニオ猪木氏の教えを受けた“海外の闘魂”ファイターたちが、猪木氏を追悼した。 猪木さんが扉を開いてくれた(ジョシュ) 「アントニオ猪木さんの死去により、プロレスとMMA界のパイオニア、真の実力者がこの世を去っただけでなく、私の最大の師匠がまた一人、別れを告げなければならなくなったのです」と記したのは、ジョシュ・バーネット(米国)だ。  2002年3月の『UFC 36』でのランディ・クートゥアー戦後、日本を主戦場としたジョシュは、2003年5月に新日本プロレスで行われた『ULTIMATE CRUSH』で日本マットデビュー。MMAとプロレスを行き来しながら、猪木氏と交流を持った。 「私はNJPWで猪木さんに引き合わされ、指導を受けました。幸運なことに、彼のプロレス、戦い、そして人生そのものに対する哲学を受け取ることができました。初めてお会いしたとき、『猪木さんがお呼びです』と言われ、永遠に続くかのような彼の厳しい視線にさらされたことを覚えています。しかし、猪木さんは、ちょっとした人生のエピソードで心を通わせ、些細なことでもプロレスの扉を開いてくれたのです。IGFでも猪木ボンバイエでも、どこに行っても私は応援していましたし、猪木さんはいつも私や私の弟子たちの居場所を作ってくれていました。  彼は私にプロレスやMMAだけでなく、人生において大きな足跡を残してくれました。今日、彼を師と呼ぶのは非現実的な感じがしますが、その気持ちは彼に敬意を表し、さらに努力する原動力になっています。この炎を持ち続け、世界の人々の心の中で燃やし続けるために。心から感謝しています」と、インスタグラムに記したジョシュは、最後に英語で、猪木氏が道場訓にもするなど愛した言葉を引用している。 The Road “Don't fear what happens if you keep going on this road, With fear, there will be no road, If you give one step, the step becomes a road, Go on without fear , then you will find out...A. Inoki” (この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ)。 [nextpage] MMAにおける私のゴッドファーザー(リョート)  ジョシュが日本デビューした『ULTIMATE CRUSH』でプロMMAデビューを果たした、後のUFCファイターがいる。 “ザ・ドラゴン”ことマチダ・リョート(ブラジル)だ。  猪木氏と同じくブラジル移民の空手家の父・町田嘉三氏の三男として生まれたリョート。猪木氏の実兄がサンパウロ市に開設した空手道場の師範を嘉三氏が務めた縁から、2000年に猪木氏にスカウトされ、米国の新日本プロレス道場でMMAのトレーニングを積んだ。  東京ドームでのデビュー戦では、謙吾と対戦し、判定勝ち。試合後、リングサイドの猪木氏から祝福を受けるとともに、鉄拳で叱咤された。 「私の時代が来たのだ!──そう私が夢見ていたことが、すべて始まろうとしていました。MMAの世界に飛び込むきっかけとなる人物に会うために、日本へ行きました。それが2001年のことです。  素晴らしい機会でした。多くのファイターがいる中で、彼は私を選んでくれたのです。アントニオ猪木さんは、私がイメージするすべての“チャンネル”でした。彼は私を選び、道を切り拓く機会を与えてくれたのです。そして私は構築され、チャンピオンになった。彼はMMAにおける私のゴッドファーザー!  今日、彼は逝きました。しかし、彼が世界のファイトのためにしたことは、すべて歴史に残っています。彼は、多くの勇気と規律と決意を必要とする重要な働きをしました。  今までありがとうございました。私のこの人生や、多くの人にしていただいたことに対し、どう感謝の言葉を述べたらいいか分かりません。“GUIRI(義理)”とは、“私たちの生活に貢献してくれた人たちを忘れない”という意味の言葉です。私は、あなたを通して生きたことを決して忘れません。押忍、センセイ、猪木さん」  東京ドームでの勝利から4カ月後にリョートは、猪木氏が主催した『Jungle Fight』第1回大会でブラジルに凱旋。翌年の『TUF(The Ultimate Fighter Season 1)』でUFC躍進の立役者となるステファン・ボナーと対戦し、1R TKO勝ちを収めている。  アマゾンの森林保護を目的としてマナウスで開催された同大会のメインでは、ジョルジ・パチーユ・マカコを相手に、強豪柔術家のホナウド・ジャカレ・ソウザがMMAデビュー。1RにKO負けも、以降10連勝でDREAMでも活躍、Strikeforceを経て、UFC入りした。  何度か活動を休止した『Jungle Fight』だが、2022年10月22日にサンパウロで第112回大会を行う予定で、リョートをはじめ、これまで多くの選手をUFCに送り込んでいる。
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