“花束投げ捨て事件”に関して全世界にお詫びをしたいとYouTubeでライブ配信されている会見で土下座謝罪した榊原CEO
2022年9月25日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された『超RIZIN』のメインイベントにて、朝倉未来(トライフォース赤坂)と対戦したフロイド・メイウェザー・ジュニア(米国)。
試合前の花束贈呈で「ごぼうの党」の奥野卓志代表がメイウェザーに花束を渡さず、目の前でリングに投げ捨てた行為に非難の声が上がっている。奥野代表はデジタルチケットを420万円で購入し、花束贈呈の権利を得ていたという。
9月30日(金)に行われた記者会見の第2部で、榊原信行RIZIN CEOはこの件について改めて謝罪。
「先週末に起きたこと。9月25日からまだ5日しか経っていないんですけれども、この5日間ひょっとするとマスコミの方も、僕自身もそうですしスタッフも選手もファンも同じ思いを抱えているのかなと。こんなに悲しいことはないというか。僕も2015年から人生賭けて一歩一歩つむいできたものをあの品性下劣で心無い行動、テロ行為ですよね。その行為によって全て汚されてしまったこと。正直終わった後にあのシーンを見る毎に吐き気がするし、本当に悔しくてなりません。それと自分が代表を務めるこのRIZINという舞台で未然に防げなかったのかなと何度も何度も自戒しております。会場に本当に高いチケット代を払って来てくれた皆さん、PPVで日本全国・世界中で見ていただいた方に本当にお詫びしてもお詫びしきれない、見せてはいけないもの、金払ってこんなに嫌な思いをさせられてって本当に申し訳ない気持ちで今もいっぱいです。
長い自分の人生の中で、格闘技に携わった経験の中で、正直想定が出来ていなかったことではあります。ただ想定できていなかったから許されることでもないと強く思っています。今日この場でお伝え出来る事は、もう2度とそういうことは起きないようにします。
今回のことをおさらいすると我々は最前列のチケットをエムアップさんの子会社のファンプラスさんというところからNFTでデジタル化で発売したいですとのオファーをいただいてライセンスを許諾しました。4席に関して最前列を販売させていただくというサービスをやらせていただいて、当然どなたがご購入いただいてということは確認していただくのと、リングに上がるのでバックグラウンドチェックを含めてそういうことはエムアップさんの方でも事前にしていただいて。
ただその中で今思えば、きちんと誓約書をいただくとか、フラワートスの仕方を享受するとか、間違ってもああいう行為に及ばないという確認が出来ていなかったです。そういう経験則の中でそういうことを必要とせずとも、贈呈するということは差し上げるということなので、差し上げるという行為を享受されて買っていただいてバックグラウンドチェックも問題ないということでエムアップさんの方もその方を上げたのだと思いますけれど、いずれにしても全てのことが結果だと思いますので。日本だけじゃないんですね。
メイウェザーに関しては試合が終わった直後にリングサイドに行ってジェームスというTMTプロモーションの社長に誤りました。彼はその場は興奮もしているし、結果勝ったこともあってOKだと、大丈夫だこういうこともあるというようなことを言っていただいて。その後控室へ行ってメイウェザー本人にも謝ったんですけれども、メイウェザーもうつむきながら理解はしてくれましたが、当然リング上で起きた行動に対してメイウェザーがとったリアクションは称賛に値する行動だと思いますし、彼の行動によって救われたなと心から感謝する次第です。
やはりその後の反響が凄くたくさんメイウェザーにも寄せられました。世界中で見ていた人たちからメイウェザー本人にも直接ですし、マネージメント会社にもたくさんなぜ抗議しないんだ、どうなってんだ、日本人は何をやっているんだ…海外の人たちは何が起きたか分からない人とか、それをもっていろいろな感情が見ている側の人にも起きたのだと思います。日本国内でも嫌悪感を持たれた方がたくさんいらっしゃったと思いますが。メイウェザーとはその後、当日会うことが…本当はアフターパーティーに来るはずだったんですけれども、アフターパーティーにも彼は顔を出さず、翌日もメイウェザーに会いたくてもう一度話がしたくて行ったんですがなかなか会えず、最後彼が夕食終わった後で降りてきたところをつかまえてもう一度話をすることが出来ました。
ただ本当に寂しい目をというか、彼からすると本当に信頼していた日本の人たち、そして当然RIZINのこと、僕のことも信頼してくれていたんだと思いますけれど、それに対する信頼はこれからも続けていきたいけれども、今回起きたことに対して彼の中で消化が出来ていなくて本当に辛そうな感じでした。それでももう一度日本に戻って来る、心配するなとは言って立ち去ったんですけれども、心中を察するにはいろいろな想いが彼の中にもあるんだろうなと、そう思っています。
今日、僕とすると、今回起きたことに対する謝罪と、そして2度とこういうことがRIZINの中で何があっても、どんなことをしても起こさない。いろいろな形でリングに上がる人たちのことをしっかり誓約書を設けたり、精査をしたり、事前の確認をしてこれから対応していきますし、今回起きたことから改善をしっかりして10月の大会へ向けて準備を進めたいと、そう思っています。
そして僕自身、謝罪というのはどういうことかなと思っていて。日本は礼節と礼儀、どの国に行っても礼儀正しい国日本、礼節を重んじる国日本、これはもう侍の時代からそうだと思います。僕はこれ、世界中の人たちに申し訳ないという想いをしっかり伝えたいのでここで土下座をさせていただいて、お詫びを世界中の人に伝えたいと、そう思っています。
本当に人にお詫びをする時の最大級のお詫びがこれだと思いますし、人生で土下座をして人に謝ったことは生まれてこの方一度もないです。ただ、それくらいのことを僕が最終責任者である場所で起こしてしまったことを本当に悔しく思っているし、本当に申し訳なく思っているし、2度と起こさないという自分への自戒の念もかねてお詫びをさせていただく、そう思います」
榊原CEOは壇上から降りると、謝罪の言葉を述べて土下座。このシーンに会見をライブ配信していたRIZIN公式YouTubeチャンネルのコメント欄には、ファンから「やめてくれ!」「やりすぎだ!」「そこまでやらなくていい!」「見たくない!」と悲鳴のようなコメントが溢れた(※会見後の囲み取材でファンのコメントにも回答)。