2022年11月26日(土)東京・後楽園ホール『Krush.143』の対戦カード第一弾発表会見が、9月28日(水)都内にて行われた。
女子ミニマム級3分3R延長1Rで、MOE(若獅子会館)vs.ケイト・ウィラサクレック(WSRフェアテックス三ノ輪)が対戦。
MOEはK-1アマチュアの大会から実績を積み、現役女子高校生ファイター(現在は卒業)としてKrushのリングで活躍してきた。高梨knuckle美穂、山田真子、パヤーフォン、菅原美優ら強豪との対戦経験もあり勝ったり負けたりを繰り返していたが、2022年は3月に森川侑凜に延長戦で判定勝ち、6月は階級を上げてMARIに延長戦で判定勝ちと粘り強さを見せて連勝を飾った。戦績は5勝5敗。
ベラルーシとのハーフであるケイトは3歳から極真空手を学んで13年の経歴を持ち、本人も「ありすぎて覚えていない」というほどの優勝・入賞歴を持つ。男女混合大会や体重無差別で勝つことに意義を持ち、2016年にはなんと高校生の男女混合大会で優勝したことがある。K-1アマチュア大会を経て2020年10月の『Krush-EX 2020 vol.2』でプロデビュー。一時は連敗を喫してしまったが、2021年11月のC-ZUKA戦で勝利すると今年6月にはMMAファイターのKAIにも勝利して連勝。戦績を4勝2敗とした。
中村拓己K-1プロデューサーは、6月のK-1初の女子大会である『K-1 WORLD GP 2022~RING OF VENUS~』を経て、「秋くらいから本格的に女子の試合を組んでいく流れになっていて、引き続き女子のカードを組んでいく形になります」とKrushで女子の試合が再開すると説明。
ケイトは「自分がアマチュアの時からプロで活躍しているのを知っていたので、名前もある選手何なのでラッキーだと思いました。ここで勝ってMOE選手のファンをもらっちゃおうかなと思っています」と、喰ってやる気満々。対するMOEは「この試合はしっかりKrushらしい試合をして、この階級のベルトを作ってもらうのでよろしくお願いします」と、自分が活躍してミニマム級のタイトル新設をアピールしたいとした。
互いの印象を聞かれると、ケイトは「元々45kgで試合をしていたので、まさか48kgに上がってくるとは思わなかったので注目はしていませんでした。気持ちは強いのかなと思っていますが、後は特にないですね」とする。MOEは「並んだ時に思ったんですが身長がデカい、手足が長い。ムエタイのジムやから蹴りも強いんでしょうがパンチも強いと思います」と評価した。
女子が注目を集める中、どのような試合をしたいかと聞かれるとケイトは「他の女子には出来ないバチバチの試合が出来たらいいかな。女子はグチャグチャの試合が多いのでテクニック勝負が出来たらいいなと思います」と、空手で男子選手とも戦って来た経験がある選手ならではのコメント。MOEは「しっかりKrushらしいダウンを取ってKOで勝ちたいと思っています」と、初のKO勝ちを目指すとする。
女子はアトム級の層が厚く目立つ選手も多いが、ケイトは「アトム級だと身体が小さかったりするので、ミニマム級はアトム級よりもパワーのある選手が多いと思うのでパワーの強さを見せていきたい」、MOEは「アトム級は選手が多いと思いますが、48kgは強い選手が多いと思っていて。他の団体と比べてもK-1・Krushの48kgは強いなと思ってもらえるような試合をしたい。この階級は高梨選手が強いと言われていますが、今の自分は高梨選手に負けないくらい強いと思っています」と、それぞれミニマム級の魅力を話す。
MOEは前回から階級を上げて「動きやすい。45kgは減量がしんどかったのがけっこうあって、減量でスタミナがなくて。今は延長もしっかり戦えるので上げてよかったと思っています」と手応えを感じている様子。「20歳になったんですが自分は16歳からKrushに出させてもらっていて、年下と試合が出来るようになったんやと思っています。でも絶対に負けられへん」と、キャリアの差を見せつけたいとも。
一方のケイトは「名前のある選手とやると注目されるし、美味しいしかないですね。ファンも増えるし、見てくれる人も増えると思うので、ここで勝って全部もらっちゃおうかなと思っています」とMOEの全てを奪いに行くと野望を燃やしていた。