武尊とのダブルタイトル戦が幻となり、未知の強豪のままとなっていたブアフフがトーナメントに参戦する(C)K-1
2022年9月11日(日)神奈川・横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~よこはまつり~』にて、「K-1 WORLD GP第5代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント」に出場するISKA世界ライト級王者アダム・ブアフフ(モロッコ)が来日、公開練習を行った。
アダム・ブアフフの名を聞いて胸を躍らせるK-1ファンも多いだろう。2020年3月の『K'FESTA.3』において、武尊とK-1&ISKAのダブルタイトルマッチに挑む予定だったブアフフだが、新型コロナウイルスの影響で試合が中止に。まだ見ぬ強豪として、ブアフフの名はファンの心に深く刻まれた。
そのブアフフの来日は、2年半の時を経て武尊が保持していた王座決定トーナメント参戦の形で果たされた。「武尊との試合が出来なくて残念。本当にすごく日本に来たいという思いは強かった。今回新たなチャンスとして、自分の強さを示すいい機会をもらえたと思う」と、来日を果たした喜びを語るブアフフ。「自分が強い選手であること。レベルが高い選手であることを証明したい」と、言葉静かにトーナメント制覇を誓う。
1回戦の相手は武尊の盟友である大岩龍矢。浅からぬ因縁の一戦にファンの期待は高まるが、ブアフフ本人は「何も感じることも思うこともない。大岩はいいファイターだと思う。しかし自分は誰が相手でも自分が一番いい戦いをすることに集中している」と平常心。「もう一回来たチャンスを逃さないように全力で試合に臨みたい」と、トーナメントの制覇だけを見据えているという。
子どもの頃から見ていたK-1のリングを前に「日本に来られたのは本当にうれしくて、ひとつ夢を叶えられた」と喜びの表情を見せるブアフフ。「K-1のベルトを手に入れるのは子どもの頃からの夢。チャンピオンになる姿をファンの皆さんに見て欲しい」と、幼少期からの夢の実現に手をかけた。
過去にモロッコで1日9試合を戦い抜いた経験から、トーナメント対策も万全だというブアフフ。公開練習ではワンツーから右ローのコンビネーション、入り際に合わせる飛びヒザ蹴りと、ひとつひとつの動作を確認するようなミット打ちを披露した。「コンディションはとてもいい。準備も調整も万全だよ」と語る姿に死角なし。あとはゴングが鳴るのを待つばかりだ。
2年半越しの来日を果たしたブアフフは、果たしてどのようなインパクトを見せるのか。