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【UFC】前代未聞、UFCの公開記者会見がバックステージの乱闘により、途中で中止に。11日にチマエフvs.ネイト・ディアス、ホランドvs.ロドリゲス=『UFC279』

2022/09/09 12:09
 2022年9月10日(日本時間11日)、米国ネバダ州ラスベガスのT―モバイル・アリーナにて開催される『UFC279: Chimaev vs. Diaz』に向け8日(日本時間9日)、記者会見が行われるも、出場するファイターとそのチームの間でバックステージでいくつかの口論と乱闘が起きたため、会見途中でキャンセルされた。  動画(※すでに編集されている)では、ラスベガスでの記者会見は、何の説明もなく、30分以上遅れてスタートし、UFCのダナ・ホワイト代表は、6人のファイターを試合ごとに2人ずつ別々に登壇させて記者会見を行おうとしたが、ケビン・ホランドとダニエル・ロドリゲスが、出席していた記者やファンにペイパービューカードについて話した後、ダナ代表は、「みんなの安全のために」わずか5分でこの会見を完全にストップした。  ブーインの観衆に向かって、ダナ代表は「こんなことは起こらない。みんなに謝るよ。この会社の歴史の中で、こんなことは一度もなかった。この記者会見を今やらないのは正しい判断だと言った、私を信じてほしい。(ブーイングは)分かる。みんなの安全のために、これは正しい判断だ。すまない。これは、今までで最もクレイジーな記者会見であることは確かだ。これは初めてのことで、これが最後になることを保証するよ」と語った。  記者会見が中止された後、コ・メインに出場するトニー・ファーガソンが登壇し、ファンサービスとして観客席にボールを投げ入れている。  米メディアの報道によれば、小競り合いは互いに別の相手との試合が決定しているカムザット・チマエフとケビン・ホランドが始めたもので、両者は数カ月前からSNSやインタビューでやりとりをしていた。  目撃者によれば、記者会見の前に、チマエフがバックステージでホランドに近づき、周囲は2人を引き離そうとしたが、何度か押し合いとなったという。  チマエフは、リー・ジンリャンと、元ファイターでMMAエージェントのティキ・ゴーセン、そしてセキュリティらによって引き離されたが、その騒乱が他のファイターにも飛び火していったという。  騒動後、ホランドは自身のツイッターに、「誰もが知っているように。俺はあの道化師にひげを無料でトリミングすることを申し出た。米国でそんなサービスを無料で提供してくれるところはないだろう? 俺は彼をけなさないと約束するよ。ホテルのスタッフと同じようなサービスでね。どうぞご利用を」と挑発、その騒動の内幕を明かしているが……。 (C)Getty Images  また、別の証言によれば、ネイト・ディアスのチームのメンバーが、チマエフと一緒にいるティキ・ゴーセン(元MMAファイターでマネージメント)を見たとき、ゴーセンがチマエフのチームの一員だと思い(※実際にはゴーセンはチマエフチームではない)、怒鳴り始め、ディアスチームのメンバーが、ゴーセンとチマエフのチームに対して水筒を投げつけたともいう。  ダナ代表は、「複数のことが同時に起こっていたんだ。一つのことだけがきっかけじゃない。複数のファイターが巻き込まれた。『何をやっているんだ。どうしたんだ? やめろ』と言ったところだった」と証言している。  ESPNの事前インタビューで、ネイトと対戦するチマエフは、「もし、彼らが試合前に戦いたいというなら、金なんてクソくらえだ。兄弟、俺は彼らと戦うつもりだ。俺は戦うことが大好きで、戦いののために生まれてきたんだ。俺は戦士の中にいる。気にするな。戦いになれば金も背景も関係ない。ただ戦うだけだ。チーム で戦うなら20人はいる。全てのチームと一緒に戦うよ。そう願うよ。クレイジーなことが起きそうだ。彼(ネイト)のチームは古いんだ。俺のチームはフレッシュ。俺たちはそれをやる」と、会見のフェイスオフ前から臨戦態勢であることを語っている。  ダナ代表は、会見中止後の囲み取材で、ファイターたちに怪我がなかったことを伝え、「今後、記者会見はより多くのセキュリティを配置し、UFCは金曜日の計量と土曜日のファイトナイトのために、より準備をすることになる。誰も懲戒処分を受けることはない」と語っている。  一方でアリエル・ヘルワニ記者は、自身のツイッターで「完全な混乱、セキュリティが不十分。ファイターが近すぎる。もっとひどかったかもしれませんが、複数のキャンプ間(の小競り合いで)すぐに手に負えなくなった」と証言。因縁のあるファイターと大人数のチームがいるなかで、バックステージの動線の確保が十分でなかったことを指摘する。  ダナ代表は、「これが我々の仕事だ。これは我々のファイトビジネスだ。こういうことは起こる。私たちがすべきことは、今日どうしてこのようなことが起こったのか、なぜ我々がこのような事態に備えることができなかったのか、ということを考えることだ。なぜ、舞台裏でもっとうまく対処できなかったのか。そして、次に記者会見をするときには、より良いものにする。二度とこのようなことは起きないようにする」と語った。 『UFC279』のメインイベントは、MMA11戦無敗、UFCでも5連勝中の超新星カムザット・チマエフ(スウェーデン)が、コナー・マクレガーとの2度にわたる激闘で知られる“悪童”ネイト・ディアス(米国)と対戦するウェルター級(5分5R)戦。  コメインもウェルター級に転向するトニー・ファーガソン(米国)がリー・ジンリャン(中国)と対戦。また「180ポンド キャッチウェイト」として、ケビン・ホランド(米国)とUFC3連勝中のダニエル・ロドリゲス(米国)が対戦する。
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