2022年9月11日(日)横浜アリーナ『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~よこはまつり~』にて、「第5代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント」に出場する大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が8月17日(水)神奈川の所属ジムにて公開練習を行った。
パンチのイメージが強い大岩だが、この日は蹴りを中心としたミット打ちを行い「めちゃくちゃいい感じで心も身体もいい状態です」と、絶好調で決戦の日に向かっていると話した。
初のトーナメントということで「スパーリングを増やしたのと、実戦的に1回戦から決勝まで(イメージした)トーナメント形式でスパーをしています」という。「手応えはめちゃくちゃいい。自分でも楽しみなくらいにいい状態に仕上がっています」と、試合での自分が楽しみだとする。
今回のトーナメントは、盟友・武尊が返上した王座を争うもので「自分が王者になるので、そういう状態にいます。ならないといけないと思って毎日を過ごしていますね。だからあとは自分が王者になるだけ」と、武尊に継ぐのは自分だと信じて疑わない。
渡辺雅和KREST代表も「本来の実力がやっと試合で出てきた」と大岩がいい状態にあるとし、大岩本人も「スパーを重ねて、みんなにそう言っていただけるくらい充実した練習ができているし、手応えもある。だからめちゃくちゃ楽しみ。優勝しないとおかしいと自分でも思っています」と自信をのぞかせる。
しかし、ただ優勝するだけでなく「1回戦からしっかり倒してKOして怪我無く決勝まで上がっていきたい。(軍司泰斗が8月のトーナメントで)倒して勝つK-1らしい戦いをして王者になっていたので、自分もああいう形で全部倒して王者になりたい」と全試合KOで制覇するのがテーマだという。
1回戦で対戦するISKA世界ライト級王者アダム・ブアフフ(モロッコ)については「謎だらけです(笑)。いまだに謎です。動画も研究しているんですが、動画だけ見るとそんなに強くないなって感じがするけれど19戦無敗ですから弱いはずがない。動画は2~3年前の試合もので、テコンドーもやっているし、本当に読めない相手なのでいい意味で集中しています」と、捉えどころがないからこそ油断は出来ないと評する。
ブアフフ戦をクリアすれば、準決勝でレオナ・ペタス、決勝で朝久裕貴とかつて敗れた相手とのリベンジマッチが続く可能性もある。もしそうなった場合の「自信はあります」と大岩はいう。
「自信しかないですね。王者になるのはもちろんですが、リベンジとしても意味がある。ベルトが巻けてリベンジも出来て、全てにおいて自分のためのトーナメントになっているのでめちゃくちゃ楽しみです」
1日3試合ということで持ち前の頑丈さも武器になるのでは、と聞かれると「自分も初めてなので分かりませんが、相手は嫌でしょうね。しっかり削って一人一人の心を折ってマットに沈めて優勝したいです」と、全員の心を折りたいとした。
今回の試合に懸ける覚悟を聞かれると「それは言葉で言い表せないですね。試合で感じ取ってもらいたいです」と、並々ならぬ覚悟があるとする。
「試合を見て大岩は変わったと思うんじゃないですかね。目を離さず見てもらいたいですね」と、以前の自分ではないと言い、会見でシリアスなのも「以前も笑いをとろうと思っていたわけじゃないですが(笑)。前回も勝って積み重ねてきた責任と覚悟が自分の中に入り込んだ感じです。だから自然とそうなってるのかもしれないですね。それだけの覚悟があると言うことです」と心境的にもかなり違うようだ。
それは最近「武尊に似てきている」と周囲から言われることでも感じる。「乗り移ったのか分からないですけれど、本当によく言われるんですよね。自分は意識しているつもりはなくて、武尊の想いやK-1を背負う覚悟をずっと聞いてきたので、それをしっかり受け継ぐ、それを自分がさらに大きくして行かないいけない。それも自分の役割だと思うので、責任を持って練習しています」と語った。
また、トレードマークであった鎖をもう身に着けなくなったことに関しても「軽いですね。いつもなら重たいんですが、今は自分らしく気軽に自分らしさを見せられるんじゃないかと思っています」と、文字通り本来の自分が“解き放たれた”と答えた。