2022年8月11日(木)福岡国際センターで開催された『ECO信頼サービス株式会社 PRESENTS K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』の一夜明け会見が、12日(金)福岡市内で行われた。
セミファイナル(第19試合)スーパーファイトのK-1クルーザー級3分3R延長1Rで、第2代K-1 WORLD GPクルーザー級王者K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning)から2度のダウンを奪い、大差の判定(30-25×3)で勝利した谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が出席。前夜の試合を振り返った。
「今回は日本人最強決定戦という位置づけで、最低限勝てたのは良かったんですけれど、課題の残る試合で。控室に戻ったらKRESTのトレーナーや代表に『全然ダメだった、練習の半分も出ていない』と言われて。それが自分の今の実力でもありますし、もっと磨きをかけないとなって思って。勝ったけれど反省の多い試合でした」
その中で練習したことが出せたものは「一撃で試合がどんなに有利でも変わってしまう階級なので、特にディフェンス面を意識していてそれは出たかなっていうのと、今回は倒しきることをテーマでやっていたんですけれど、試合になるとどうしても駆け引きを優先してしまって倒しきることが出来なかったので、そこは課題かなと思っています」と、ディフェンス面が向上していたとする。
(C)KPKB/渡邉大希 K-Jeeのパンチには「一発もあるかなと思っていましたが想定内だったので、落ち着いて対処は出来たと思っています」とした。
これで日本人クルーザー級のトップに立つという目標を達成できたわけだが、谷川は「ベルトを僕は持っていないので通過点に過ぎないですし、この階級は日本のトップが世界のトップかと言われたらそうではないのでここからが本当の勝負。僕、最近『はじめの一歩』を読んでいて。鷹村さんが世界に挑戦する時に一歩に言う言葉があって『世界は人のまま入って来るな』って言ってるのを見て、本当に僕もその通りだなと思って。今まで以上にK-1に人生を賭けてやらないと倒されますし、みんなの期待に応えられないと思うのでそこをしっかり考えていきたいと思っています」と、vs.世界となっていくであろうこれからが本当の勝負だと気を引き締める。
(C)KPKB/渡邉大希 K-Jeeからダウンを奪った、中足(足の指を反らして付け根の辺りで蹴る)で相手の奥足内側を蹴る変わったローキックについては「自分の持ち味は蹴りなので、ローキックという一括りなんですけれどいろいろな角度から蹴ったりとか、それこそKRESTはいろいろないい見本がいるので。あれは実は“与座キック”でダウンを取ったんですけれど、階級は違うのでスパーリングは出来ないんですけれどマスでいろいろな技を吸収できるので、そこを意識してやりました」と、同門の極真空手世界王者である与座優貴から学んだ技だと明かす。
(C)KPKB/渡邉大希 この「奥足に前蹴りを蹴る」という“与座キック”は「出して一発目で効いたので狙い通りと言うか、落ち着いて相手のパンチをディフェンスして出せたかなという感じでした」と、一発で効かせたという。
今後については「自分はK-1 JAPAN GROUPに参戦させていただいて3年目くらいなんですけれど、ずっと言っている日本人が自分より体格の大きいとても強そうな外国人と向かい合って倒していく、という姿を皆さんにお見せしたかったので、ちょっと時間がかかってしまったんですけれどやっとそこのスタートラインには立てたかなと思う。次はぜひ外国人の選手と当てて欲しいなって思っています」と、vs.外国人選手でやっていきたいと希望した。