2022年10月1日(日本時間2日・U-NEXT配信)、米国カリフォルニア州ロングビーチのロングビーチアリーナで開催される『Bellator 286: Pitbull vs. Borics』の追加カードが発表された。
元Bellator世界バンタム級王者のフアン・アーチュレッタ(米国)と、エンリケ・バルゾラ(ペルー)が対戦するほか、フェザー級4位のアーロン・ピコ(米国)が、6位のジェレミー・ケネディ(カナダ)と対戦する。
▼バンタム級 5分3Rフアン・アーチュレッタ(米国)3位エンリケ・バルゾラ(ペルー)10位
元王者でマゴメド・マゴメドフと並ぶバンタム級3位タイのアーチュレッタは、半年ぶりの再起戦。2021年5月のセルジオ・ペティス戦で王座陥落後、2022年4月のバンタム級ワールドGP1回戦兼暫定王座決定戦でも、ラフェオン・ストッツに3R、左ヒザからのパウンドでKO負け。GP一回戦敗退となっていた。
対する10位のバルゾラは、2020年3月のUFCでハニ・ヤヒーラとマジョリティドロー(※1者がバルゾラを支持)後に、Bellatorに移籍。
2022年1月にダリオン・コールドウェルを3R TKOに下すと、4月のGPワイルドカード戦でも、ヒョードル軍のニキータ・ミハイロとのスクランブル戦を制し、フルマークの判定勝利でGP準々決勝行きを決めた。
6月24日の前戦では、マゴメド・マゴメドフと全局面で激戦を繰り広げ、4Rにマゴメドフがギロチンチョークで一本勝ち。ワールドGP準決勝でのパッチー・ミックス戦を決め、敗れたバルゾラはGP敗退となっていた。
TUFラテンアメリカウィナーのバルゾラは、攻められても凌ぎ、組みで逆転する粘り強さを持つ根性ファイター。
対するアーチュレッタは、ステップを駆使した距離のコントロールと、元NCAAディビジョン1で活躍したレスリングを活かしたテイクダウンを武器に、ストッツ戦では近い距離での打撃戦も見せている。3Rマッチで競り勝つのは3位のアーチュレッタか、元UFCのバルゾラか。
GP初戦でミックスに敗れた堀口恭司の次戦も注目されるなかで組まれたアーチュレッタvs.バルゾラは、バンタム級王座戦線への生き残りを賭けたサバイバルマッチとなるだろう。
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強さの幅を増したピコが、元UFCケネディと対戦
▼フェザー級 5分3Rアーロン・ピコ(米国)4位ジェレミー・ケネディ(カナダ)6位
ロングビーチ大会に、南カリフォルニアのスター、フェザー級4位のアーロン・ピコ(25歳)の参戦が決定した。
ピコは、4歳からレスリングを始め、、カデットとジュニアでフォークスタイル、フリー、グレコの3つのスタイル全てで国内王者に輝くと同時に、ボクシングの全米ジュニアゴールデングローブでも優勝。
10勝3敗のMMAキャリアのすべてをBellatorで戦っており、初戦こそギロチンチョークで一本負けも、以降4連勝。ヘンリー・コラレス、アダム・ボリッチには敗れたものの、その後は6連勝中だ。
コラレスに出鼻をパンチで砕かれ、ボリッチには跳びヒザでKO負けを喫したが、その後の育成カードではランキング外の選手との対戦で連勝。2021年11月には、8位で元LFAフェザー級王者のジャスティン・ゴンザレスにも判定勝ちを収め、2022年4月の前戦ではローカル大会で9勝1敗のアデリ・エドワーズを3R 左ボディブローを効かせてパウンドアウトしている。
卓越したボクシング技術を誇る一方、打たれ弱さもあるパンチ勝負に偏らず、レスリングも活かし、ディビジョン1レスラーのゴンザレスを相手にテイクダウンで圧倒したピコにとって、安定してきた強さを測るのに、最適な相手が次戦に選ばれた。
ピコにとって初の元UFCファイターとの対戦になるジェレミー・ケネディ戦。当初、4月に対戦が決まっていたが、試合1週間前にケネディが欠場。ピコは代役のエドワーズと戦っていた。
MMA17勝3敗のケネディは、ビビアーノ・フェルナンデスの紫帯。MMA8連勝でUFC入りし、オクタゴンでも3連続判定勝ちも、現王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーに2R TKO負けの1敗でリリース。
その後は、Brave CF、PFLで活躍し、2020年11月のマット・バセットとの元UFC対決でBellatorデビュー戦を判定勝利も、2021年4月のボリッチ戦では右カーフキックを効かされ判定負け。2021年12月には、パトリシオとブーネルに敗れているエマニュエル・サンチェスを判定で下し、再起を遂げている。
ボリッチ戦以降、「スタイルを変えた」というケネディは、サンチェス戦で粘り強いレスリングとスクランブルゲームでサンチェスを削って組み勝っており、それをレスリングパートを増やしてきたピコ相手にも上回ることができるか。勝てばピコの座を奪い、トップ5入りとなる。
▼Bellator世界フェザー級タイトルマッチ 5分5Rパトリシオ“ピットブル”・フレイレ(ブラジル)王者・33勝5敗アダム・ボリッチ(ハンガリー)挑戦者・18勝1敗
なお既報通り、同大会では、メインイベントで、現Bellator世界フェザー級王者パトリシオ“ピットブル”・フレイレ(ブラジル)と、同級2位のアダム・ボリッチ(ハンガリー)のBellator世界フェザー級タイトルマッチ(5分5R)が決定済み。
▼ライト級 5分3RAJ・マッキー(米国)18勝1敗 ※ライト級初戦スパイク・カーライル(米国)14勝3敗
さらに、コメインでは、AJ・マッキー(米国)vs.スパイク・カーライル(米国)のライト級戦(5分3R)が発表されている。
▼バンタム級級 5分3Rリチャード・パレンシア(米国)10勝0敗 ※元LFA同級王者シージェイ・ハミルトン(米国)15勝9敗
また、プレリミナリーでは、元LFAバンタム級王者でMMA10勝無敗のリチャード・パレンシア(米国)がBellator初参戦。MMA15勝9敗のシージェイ・ハミルトン(米国)と対戦する。そのほかのプレリミナリーでも追加カードとしてライト級の3カードが決定した。
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イスラム・マメドフがEagle FCからBellator帰還
プレリミナリーでライト級の3カードとミドル級1カードが決定。
▼ライト級 5分3Rイスラム・マメドフ(ロシア)ニック・ブラウン(米国)
なかでもBellatorとEagle FCの共同プロモーションの一環として、イスラム・マメドフ(21勝2敗1分)が、Eagle FCでのザック・ゼイン戦での一本勝ちからBellatorに帰還。
2022年1月にはベンソン・ヘンダーソンにギロチンを作られ、極められずともスプリット判定負けと惜しい星を落としている8位のマメドフは、パトリッキー・ピットブル×ウスマン・ヌルマゴメドフを頂点とし、トフィック・ムサエフも猛追するBellatorライト級戦線を駆け上がることが出来るか。
対するニック・ブラウン(13勝1敗)は、元LFA王者。LFA3連勝後にBellator入りし、元LFAのボビー・リー、元Elite1 MMA王者のマンデル・ナロに連勝中だ。
▼ライト級 5分3Rマックス・ロースコッフ(米国)マイク・ハメル(米国)
同じライト級で、UFC1戦1敗のマックス・ロースコッフ(7勝1敗)が、ボリッチ、ウスマンには判定負けも、その後2連勝中のMMA Labのマイク・ハメル(9勝5敗)と対戦。
▼ライト級 5分3Rケオニ・ディグス(米国)リカルド・セイシャス(ブラジル)
また、ハワイのケオニ・ディグス(9勝2敗)と、ブラジルのリカルド・セイシャス(9勝3敗)も決定。
▼ミドル級 5分3Rハリド・ムルタザリエフ(ロシア)14勝3敗)カジムラト・ベスタエフ(ロシア)
ミドル級では、UFCでCBダラウェイにTKO勝ちしているハリド・ムルタザリエフ(14勝3敗)と、コンテンダーシリーズ2020でフィル・ハウズに敗れているカジムラト・ベスタエフ(11勝4敗)の対戦も決定している。