2022年8月11日(木・祝)福岡国際センター『ECO信頼サービス株式会社PRESENTS K-1 WORLD GP 2022 JAPAN』にて、スーパー・ライト級3分3R延長1Rで鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)と対戦する近藤魁成(TEAM3K)が公開練習を行った。
近藤は幼少期より空手を学び、難病を克服して2017年に高校1年生でK-1甲子園を制覇。2018年3月にプロデビューを飾り、2018年K-1甲子園を連覇。2019年5月、木村“フィリップ”ミノルのKrushウェルター級王座に挑戦し、KO負けで初黒星を付けられたが、ヒザ蹴りでダウンを先制してあわやの場面を作り出した。11月のK-1ではKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーの牙城に挑んだが、2R2分40秒、KO負け。
2020年8月には「第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント」に出場するも決勝でアクシデントによりTKO負けを喫し、またも王座に手が届かなかった。2021年3月にマキ・ドゥワンソンポンに判定勝ちし、2022年1月にはアラン・ソアレスに1Rわずか40秒でKO勝ち。今回から正式にスーパー・ライト級に転向。戦績は7勝(5KO)3敗1分。
鈴木は2016年12月にKrushでプロデビューすると、サウスポースタイルから繰り出す左ミドル&左ストレートを武器に頭角を現し、2019年1月にKrushスーパー・ライト級王座を獲得。現王者・佐々木大蔵にタイトルを奪われたが、7月大会でFUMIYAを初回KOに破って再起。しかし、12月のK-1では不可思にKO負け、2021年3月にはヴィトー・トファネリにTKO負け、11月に寺島輝に判定負けと3連敗。崖っぷちで臨んだ今年4月の林健太戦では元K-1ライト級王者の林をKOする金星を得た。戦績は11勝(7KO)7敗1分。
両者は2018年6月に対戦して引き分けており、約4年2カ月ぶりの決着戦となる。
初回KOで終わったソアレス戦を振り返り、近藤は「結構落ち着いて相手を見ることができた試合だったと思います。今までと比べると相手と自分と観客を見ることができた試合だったと思います。早い時間でKOできたのはうれしかったんですけど、復帰戦だったので、もう1Rくらいはやれたらよかったかなとは思います。でも結果的に今回の試合につながったと思います」。
怪我が続いていた右の拳の状況についても「右のパンチも全然打てたので完璧と言えば完璧です」と問題なし。「通常体重がすごく減ったので、65kgに階級を下げるからといって減量は問題ないです。体重はすぐ落とせる状況ですし、試合はいつでも大丈夫です。ずっとウェルター級(67.5kg)でやってきたので、そのフィジカルは生きてくると思いますし、体重を落とす分、スピードは上がっていると思います」とスーパー・ライト級が現時点ではベストウエイトという手応えも感じている。 今回が2度目の対戦となる鈴木について近藤は「前回戦った時はミドルキックが硬かった印象で、蹴り中心に攻めてくる選手だと思います。今はミドルだけじゃなくてパンチでも倒しているので、蹴りだけの選手じゃなくなってきていると思います」と分析。
「いつかやらないといけない相手だと思っていたので、この機会にKOで決着をつけたい」という想いのもと、公開練習ではサンドバック打ちのみの披露となったが、近藤は「鈴木選手と戦うのは2回目なのであまり手の内を見せたくない。それでサンドバックのみにしました。作戦はしっかり練っているので当日を楽しみにしていてください」と理由を語った。
近藤は記者会見やインタビューで「30代・ベテラン選手をボコボコにしていく」「若い世代の僕がこの階級をかき回す」という言葉を繰り返した。この日の取材でも「少し前のK-1は番狂わせや下の選手が上がっていくことで盛り上がっていた。もう一回盛り上げるには自分たちの世代が上の世代を倒さないと盛り上がらない。令和・新しい時代になって、これからは僕たちの時代やと思うので、僕らが昔の選手たちを倒していかないといけない」と世代交代を宣言した。
福岡での試合については「アマチュア時代に朝久道場の大会に出たことがあるんですけど、プロで試合するのは初めて。過去にK-1福岡を見に行ったこともあったんで、その大会に出られることがうれしいです。その福岡で決まった再戦、必ずKOで勝ってベルトに近づきます」と意気込んだ。