2019年6月23日(日)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2019 act.3』のメインイベントで、S-cup2018世界王者・海人(TEAM F.O.D)が第3代Krush-70kg級王者・中島弘貴(バンゲリングベイ・スピリット)を迎え撃つ。
海人は昨年、4月に不可思をTKOで撃破、7月と8月のRIZINに連続出場して2連勝、12月には『KNOCK OUT』で水落洋祐にTKO勝ちしてスーパーライト級国内最強の実力を見せつけた。11月にはシュートボクシング世界トーナメント『S-cup』を全試合KOで制し、2018年は強豪ばかりを相手に9勝(8KO)1敗の戦績で駆け抜けた。
今年2月にはムエタイ現役ランカーにも勝利したが、4月のチャド・コリンズ戦で敗れ、連勝が「5」でストップ。今回が再起戦となる。得意のヒジ打ちを封印してのルール、通常試合体重より4kg重い69.0kg契約の試合に臨む理由を語った。
僕は65.0kgでとどまって試合をするつもりもない
――まずは前回4月のチャド・コリンズ戦を振り返っていただきたいと思います。結果は判定負けでしたが、今ご自身ではどのように捉えてますか。
「全てのラウンドでポイントを相手に取られていたと思います。チャドは世界的に活躍されている選手だけあって強かったですね」
――敗因は何でしょう。
「僕の戦いで一番重要なことは攻撃のリズムを作ることなんです。それを作らせてもらえなかったことがいけなかったですね。今は自分のリズムで戦えるように、練習ではそこを重点的に意識しながらやっています」
――逆にご自身で手応えのあった攻撃はありました?
「返しのボディ打ち、ヒジ打ちは手応えがあったので、自分の技術などが足りなかったというわけではなかったと思います。ザカリア、チャムアトーン、チャドと3人もリベンジしなければいけない相手がいますが、いつでもリベンジマッチをやらせていただけるのであれば、順番にこだわわりはないです」
――次やればチャドに勝てるという手応えも感じたのでしょうか。
「負けてしまいましたが、勝てない相手ではないと思いました。チャドに限らず全員に勝つ自信はあります。チャド戦で頭をカットしたので対人練習は試合後2週間はやっていないのですが、2日後から走ったり、ミット打ちなどをして動き始めました」
――練習をすぐに再開するぐらい悔しさがあったと。
「そうですね。頭のカット以外のダメージは特になかったですし、休んでしまうとその悔しさで落ち込んでしまうので、すぐにでも練習してチャド戦で得たこと、身体で覚えていることを確認するために動きました」
――試合映像は見られました?
「何度も見て、自分のダメなところは気付けましたし、僕のヒジに対する防御、避け方などチャドの良いところもわかり、そういう技術も学ばせてもらったのでこれからパクっていこうと思いました」
――今回再起戦が決まり、他団体の上の階級、70kg級戦線で活躍していた中島選手が相手となりました。
「色んな団体で活躍していて、凄いメンバーが揃ったトーナメント(K-1 WORLD MAX 2010 -70kg Japan Tournament)で準優勝するなどの実績もあって、有名な選手なので以前から知っていた選手です。僕は体重を上げても67.5kgぐらいで中島選手は70kgの選手なので、今までに対戦は意識したことはないです。最初オファーを聞いた時は、まさかやるとは思っていなかったので驚いたのですが、やりたいと思ったのでお願いしました」
2010年K-1 WORLD MAX日本トーナメントでは長島☆自演乙☆雄一郎(左)と決勝を争った中島――2018年7月のRIZINでのウザ強ヨシヤ戦の時は70.0kg契約でしたが、今回は69.0kg契約となりました。
「70.0kgでやった時は相手選手も僕も大会開催ギリギリのところでのオファーだったので仕方なく70.0kg契約でやりました。今回は70.0kgの適正体重でやっている選手でパワー、体格差などが違ってくるのでそこは警戒しないといけないと思ってます。でもそこをいなせるテクニックが僕にはあるので対応していきます」
――現チャンピオンが対戦相手の階級に合わせて体重を合わせる例はほとんどないですよね。普段は65.0kgが適正体重の海人選手がなぜここで体重を上げた試合に臨むのでしょう。
「中島選手が相手だから、というのが一番大きいです。あと、僕は65.0kgでとどまって試合をするつもりもないので僕がやりたい相手であれば70.0kgでも挑戦したいと思っていますし、他団体で活躍していた元チャンピオンとSBのリングでやれるというのは僕にとってもいい挑戦になります。上の階級の選手の圧力への対応力は、3人へのリベンジのためにも必要なことでもありますし」
――今回は海人選手が得意とするヒジ攻撃が認められないルールになりました。
「それは特に問題はないですね。中島選手はずっとヒジ攻撃なしで戦ってきていますし、相手の土俵で勝つ方が僕の名前を上げられます。先々にザカリアとの再戦が組まれることがあれば、相手の希望を受けてヒジなしルールになる可能性も高いわけであって、僕はそこも見据えています。ちなみに練習では今はヒジを封印してやっています」
――ファンにメッセージをお願いします。
「4月大会では不甲斐ない姿を見せてしまったので6月大会ではメインイベンターらしくしっかり締めるので見ていて下さい」