これまで4本のベルトを獲得、タイトルマッチを多数経験している柿沼がラストスパート
2022年7月3日(日)神奈川・横浜大さん橋ホール『Shimizu presents BOM 36』のセミファイナルにて、パンペット・パドゥンチャイウィタヤ(タイ)とムエサイアムスーパーミドル級(76.20kg)王者決定戦3分5Rを争う柿沼慶(ポゴナクラブ)のインタビューが主催者を通じて届いた。
BOM重量級の主力選手として活躍する柿沼は、パワフルな打撃を武器にこれまでにWMC日本ウェルター級、WMCインターコンチネンタルスーパーウェルター級、BOMスーパーウェルター級の三冠を獲得。2020年10月にムエサイアムのミドル級王座決定戦でプーパンレック(タイ)と対戦するも、引き分けに終わっており、今回2度目のムエサイアムタイトル挑戦となる。
12月のIMCインターコンチネンタル・ミドル級王座決定戦ではクリスチャン・ジョセにTKO負け、2021年9月に緑川創にKO負けを喫したが、12月プーパンレックとの再戦でKO勝ちしてWPMFインターナショナル・スーパーミドル級王座を獲得後、「格闘家は強い人とやりたいので負けて引退でもいいからあと1回だけやるかは考えて。多分、やらないと思うんですけれど」と引退を匂わせていた。
――今回、ムエサイアムスーパーミドル級(76.20kg)王者決定戦に向けて、練習では一番どういうことを強化していますか?
「タイ人を相手にミドルの蹴り合いでは勝てません。僕はムエタイを学んだことがなく、ムエタイのリズムはわかりません。僕のスタイルはローを効かせといてパンチをぶち込むスタイルなので、今できることを伸ばすこととしてローキックを一番強化しています」
――対戦するパンペットの試合映像は見られました? 見ていたら印象を教えて下さい。
「僕は一回も試合映像を見ていません。相手によってスタイルを変えるわけでもないですし、全て会長に任せています」
――タイ人選手との対戦はBOMのリングで何度も経験してますが、得意ですか?
「いつもヒジでやられているので苦手意識がありますが、自分のスタイルが思いっきり出せればいいかなと。負けたら引退すると明言しているので、体力がゼロになるまで頑張って勝てればいいし、負けたら僕のムエタイはここまでだったということ。力を出し切れるように追い込みしています」
――負けたら引退というのは、いつもそういう気持ちで臨んでいるということですか?
「2、3年前からそう考えるようになりました。3年前に引退を決意したのですが、色々とあって先延ばししていました。もう若くはないですし、ムエタイを始めたのが遅いですし。もうこれ以上、世界タイトル挑戦に向け遠回りはできません。一度取り逃がしているIBF世界タイトルに再度挑戦して獲って有終の美を飾りたいと思います」
――今までに柿沼選手はWMC日本スーパーウェルター級、WMCインターコンチネンタル・スーパーウェルター級、BOMスーパーウェルター級、WPMFインターナショナル スーパーミドル級の4つのタイトルを獲ってますが、まだ獲りたりないと?
「そうですね。いっぱいベルトを持っているとカッコいいじゃないですか」
――2020年10月にムエサイアムミドル級王座決定戦に挑戦しドローでタイトル奪取ならずでした。今回2度目のムエサイアム王座挑戦になり、そのタイトルにこだわりはありますか?
「特にこだわりはありません。ここで負けるようでは世界は獲れないと思うので、減量を失敗せずにやるだけです」
――どういう試合展開をイメージしてますか?
「距離が遠かったら蹴り合いになり、そこでは正直勝てないと思います。自分のスタイルを貫いて、最初からプレッシャーをかけていき、チャンスがあれば僕の一発をぶち込んでやります。やっぱり1RKOとか2RKOとか短期決着をして倒したいですね(笑)」
――昨年12月のプーパンレック戦では1RKO勝ちでした。早く試合を終わらせて何かをすることとか決めていることはありますか?
「みんなでご飯を食べることですね。僕はめちゃくちゃ食べるんですよ。じゃないと試合がない時にあんなに太らないです(苦笑)。いつも97kgぐらいから1カ月半ぐらいかけて落としています」
――普段はどのくらい食べるんですか?
「一食で菓子パンを30個食べます(笑)。オリジン弁当の大盛り弁当だと6、7個は食べますね」
――そんなに食べるんですか!?
「いつも試合がない時は飲み歩いているので、食費に金がかかっています」
「維持したいのですが、やっぱりご飯って美味しいんですよね。試合で勝ったらみんなが祝ってくれるので、そこで体重を気にして僕は食べませんと断るのは違うなと思うんです」
――いつも美味しい物を食べるために、ヘビー級転向を考えたことはありますか?
「それは美学的にダメなんです。ボテボテした身体で試合をするのはダサすぎるので、試合の時にはしっかり身体を作り上げるというポリシーがあります」
――最後にファンにメッセージをお願いします。
「いつも通りニコニコキャラのまんま、勝っても負けてもニコニコで終わるので応援お願いします!」