KANA(左)が19歳の新鋭・真優と対戦。真優は全く臆するところがない
2019年8月24日(土)エディオンアリーナ大阪で開催される『K-1 WORLD GP 2019』の記者会見が、6月16日(日)都内にて行われた。
女子-52kg契約のスーパーファイト3分3R・延長1Rで、第2代・第4代KRUSH女子フライ級王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)と真優(=まひろ/月心会チーム侍)が対戦する。
KANAはK-1&KRUSH女子部のエースとして活躍。2017年5月から今年3月まで外国人選手を相手に7連勝を飾っていたが、ヨセフィン・ノットソンとの再戦で敗れ、今回が再起戦。
対する真優は大阪出身の19歳。プロ戦績は4勝1敗2分だが、アマチュアで豊富な試合経験があり、K-1甲子園のワンマッチでも勝利したことがある。空手仕込みの蹴り技を武器に、高校生時代の2016年8月には「J-GIRLSフライ級ニューヒロイントーナメント」で優勝を飾った。
KANAが日本人選手と対戦するのは、2016年7月のグレイシャア亜紀戦以来約3年ぶり。しかも、自分よりキャリアが浅い選手と戦うのは初めてとなる。このマッチメイクとなった理由を中村拓己K-1プロデューサーは「KANA選手はここ2試合いいパフォーマンスが見せられていないと感じていました。なので再出発というテーマになるのでは。戦績、キャリアが圧倒的に上。ここで力の差を見せる試合が求められます。KANA選手が以前から提案している女子だけの大会、女子トーナメントにつながる、ファンから見たいとの声が上がる試合を期待したい」と説明した。
KANAは「誰が見ても実力差があるカードだと思いますし、自分自身も相手にとって不足があるので真剣に対戦するか考えました。でも前回の敗戦からK-1が用意してくれた試練だと思っているので、ここはしっかりと差を見せつけて勝ちに行きたい。強豪、新鋭、格下とかいろいろありますが、同じ条件でリングに上がるのでひとつのツキで何が起こるかは分からない。シンプルに、綺麗に戦おうとは思わないので倒しに行きます」と、対戦を迷うほどだったが試練と受け止めてやることにしたという。
5月には約1カ月、渡米して様々なジムでトレーニングを積み、UFCファイターのクリスチャン・サイボーグやINVICTA FCに参戦中の村田夏南子らとも交流。「前回の敗戦から何か変えないといけないとなって、今後のトーナメントも見据えて外国人強豪とスパーリングを重ねたいと思って行ってきました。スパーと走り込みメインの合宿をしてきました。トップ選手と交えることで課題もリアルに見えてきて、その課題を帰国してからも強くするために取り組んでいます」
その課題とは「前回の負け、ヨセフィンと2度やって試合のテンポ、自分の行き過ぎる部分だったり、どう戦えば外国人に対応できるのかいろいろなスタイルを試してみて、自分のスタイルはまだ固まっていなくて試行錯誤している状態なので8月へ向けて作りあげていきたい」と、自分のスタイルを確立させることと説明した。
久しぶりに日本人と対決することについては「全てを懸けて挑んでくるのでプレッシャーはありますね。外国人選手とは身体の圧力が違うと思いますが、そこはリングに上がらないと分からない。自分はK-1を背負ってリングに上がっているのでナメられたくないし、圧倒的に勝たなければいけない。感情をリングに持ち込むといい結果にはならないと思うので、外国人だろうと日本人だろうと倒すだけです」との覚悟を語り、「自分は女子の世界トーナメントをやるためにK-1で一戦一戦積んでいます。その中で自分に挑んでくる日本人が必要なので、そういう日本人が出てくるのは嬉しいですが、試合ではそう甘くないことをしっかり見せつけないといけない。2人は全てを懸けて戦うので、世界トーナメントにつながる試合をしたいと思います」と、世界トーナメント開催実現へ向けて弾みになるような試合にしたいと話した。
対する真優は「自分はプロデビューする前からK-1の舞台に憧れていて、当時は女子がなかったんですが今はKANA選手が女子を引っ張っていてくれている。でもそこで自分が、女子はKANA選手だけじゃないというところでこのチャンスをものにしたいと思います」と野心を燃やす。
KANAの印象については「ヨセフィン選手と戦っているのを見ました。2人とも本当に強い選手で自分なんかには全然勝てないのは分かっていますが、2カ月でどれだけ成長できるかがカギだと思う。自分がここでいい試合を見せてKANA選手の上を行きたい」と、試合までの2カ月でKANAに追いつき追い越したいとする。
さらに「自分も世界トーナメントに入りたいと思っとって、それには今回の試合でしっかり見せて真優も必要だと思ってもらえるように仕上げて挑みたいと思います」と、世界トーナメントが開催されれば自分も選ばれたいという。
そして「KANA選手は本当に強いのは分かっていますが、自分も(試合が)決まったからには何もかも負けていないと思っているので、今回KANA選手の立ち位置を自分が奪いに行こうかなと思っています」と大胆不敵に語った。