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Bellatorは14日(日本時間15日)、エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)と新たに独占的な複数試合契約を結んだことを発表した。
ヒョードルは2019年1月の『Bellator 214: Fedor vs. Bader』で、ライアン・ベイダー(米国)を相手にBellator世界ヘビー級王座決定戦に臨み、ベイダーの左ストレートを受け、35秒でKO負け。同試合がBellatorとの最後の契約だったことをスコット・コーカー代表が明かしていた。
ベイダー戦から5カ月、今回の契約は「Bellatorケージ内での彼のキャリアを終わらせるための“エメリヤーエンコ フェアウェル ツアー”」と、リリースには記されている。
スコット・コーカーBellator代表は「ヒョードルとの新たな契約の延長に署名できたことを嬉しく思います。彼は私がこのビジネスにおいて“友人”と見なしている男で、彼がBellatorでその有名なキャリアを終わらせることにしたことを、さらに嬉しく思います。ここBellatorには、彼のための刺激的なマッチアップがあります。このスポーツにおいて、彼の残された時間が少なくなるなか、彼が彼自身の条件でキャリアを締めくくることを嬉しく思います」と再契約に至った経緯を発表した。
また、ヒョードルも「スコット・コーカーに対する私の強い友情と尊敬が、契約延長を簡単なプロセスにしました」と再契約について語ると、「Bellatorは私のホームでしょう? 私は、Bellatorが成長し続け、世界のトップMMAプロモーションとしてその可能性を最大限に引き出すことを楽しみにしています」とのコメントを寄せている。
2000年5月のリングス・ロシア大会でプロデビューしたヒョードルは、MMA38勝6敗1NC。高阪剛戦でのアクシデントによるカットでの黒星以外は2010年6月までほぼ無敗で、スコット・コーカーが代表だったStrikeforce時代に、ファブリシオ・ヴェウドゥム、アントニオ・シウバ、ダン・ヘンダーソンに3連敗もその後5連勝で復活、2017年にBellator参戦を決めていた。
Bellatorでは、マット・ミトリオンに1R KO負け後、2018年から世界ヘビー級トーナメントでフランク・ミア、チェール・ソネンにいずれも1R TKO勝利も、2019年1月26日の決勝戦でベイダーにKO負けしていた。
【写真】Bellator ニューヨーク大会を視察したヒョードル。
42歳のヒョードル。近年の敗戦は1R決着がほとんどで、ヘビー級の打撃のダメージも心配されるが、“ラストエンペラー”自身が決めたという最終章の戦いは、「今年後半に動き出すと予想される」と、プレスリリースには記されている。