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【K-1】KANA、自ら希望した自分よりもKO率が高い相手に「KO決着で必ず終わらせたい」その先に世界を見据える

2022/06/10 17:06
 2022年6月25日(土)国立代々木競技場第二体育館で開催されるK-1初の女子大会『K-1 WORLD GP 2022~RING OF VENUS~』のメインイベントで、スーリ・マンフレディ(フランス)の挑戦を受けての初防衛戦に臨むK-1女子フライ級王者KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)が、10日(金)都内所属ジムにて公開練習を行った。  KANAはミット打ちで力強いパンチとミドルキックの連打を披露。調子は明らかに良さそうで「2週間前ですが疲れはあるけれど精神状態も身体の状態もめちゃくちゃいい状態に仕上がっています」と笑顔を輝かせる。 「もっとプレッシャーでやられるかと思ったんですが楽しみが多くて、自分の中でも挑戦の試合なので楽しみです。プレッシャーはもちろんありますが、それをエネルギーに変えられています。見とけよって感じです」 “見とけよ”とは誰に対してなのか、と聞かれると「世界と世間です。女子の大会がどうなのって意見も多いし、女子は面白くないって意見もあるし、1週間前には盛り上げなくても勝手に盛り上がるカードがあります。でも女子の大会は自分たちで盛り上げないと勝手には盛り上がってくれないので、世間にも世界にも“見てろよ”って感じですね。自分たちのことに集中してやれば女子は絶対に盛り上がると思うので、盛り上がる6月の最後の興行で自分が締めたいと思います」と、女子格闘技に対する偏見を吹き飛ばしたいというのと、世界へ向けてアピールだとした。  初防衛戦ということでも「防衛戦ですが守りには入らずK-1王者らしく戦いたいです。それは倒すことだと思うので、意識して練習していますね」と意欲を燃やす。  改めてマンフレディの印象を聞かれると「ラウェイ王者でめちゃくちゃ身体も頑丈、気持ちも強い、ルールによって戦い方を変えてきている選手なので器用だと思うし、K-1ルールにもアジャストしてくると思うので過去一番危険な相手、リスクある相手と考えています」とかなり警戒している様子だが、「一番盛り上がる相手だと思うし、KO率が自分より高い相手を望んでいたので、そういう相手を倒すことによって自分の価値を世界に示していけると思うのでいい相手が受けてくれたと思いますね」と、望むところのようだ。  というのも、KANAは今回の対戦相手について「自分からKO率が高い選手を探してくださいと言いました。自分よりもKO率が高い選手とやったことがなかったので、そういう選手と拳を合わせてKO決着で必ず終わらせたいと思ってお願いしました」と、あえて危険な相手を自ら希望したという。  それには、3月にベルギーで行われたGLORY女子スーパーバンタム級タイトルマッチ、ティファニー・ヴァン・スースト(アメリカ)vs.小林愛三(NEXT LEVEL渋谷)の影響もあった。 「世界との差があったし、同じ階級だし、自分がティファニーと戦った時にどうなるかと考えた時に、正直勝てる感覚がまだない。自分と岡じ階級に強い選手がいるので、そこで拳を交えたいし、この試合に勝たないと次のステージに行けないので、私が勝ってその強い選手をK-1に呼びたいと思います」と、GLORY世界王者ティファニーとの対戦を熱望する。 「ティファニーとはスパーリングを一緒にやっていて、何度を練習もしているのでこうなるだろうとは予想していました、ですが、予想以上に当日のリングでの力が凄かったです。スパーでやれても試合でやったら負けると思いました。リングで発揮する能力は世界的にもめっちゃ高いと思ったので圧倒されました」と、その強さを素直に認めて乗り越えたいとした。  そのために臨んだKO率が自分よりも高い相手。その相手に勝負はどこでかけるかと聞かれると「ファーストコンタクトでめちゃめちゃ攻撃力があるかもしれないし、どういうやり戦い方をしてくるか分かりませんがが、1Rでもチャンスがあれば1Rで終わらせるし、3Rかかってしまう可能性もあります。どうなっても絶対にチャンスを逃さない、それだけですね」と、3Rの中でチャンスを見つけたら逃さないとする。  例えピンチが訪れようとも「自分がもしかしたら先にダウンをとられるかもしれないので、それも頭の中で考えていて。セコンドの指示を聞いて落ち着かせる、普段から指示を聞くようにしていてスパーでも指示通りに聞く・動くことを意識しています。だからピンチに立っても冷静でいられる自信はあります」と、最悪のシチュエーションも想定しているようだ。 [nextpage] 「やっぱりK-1王者はKOじゃなきゃダメでしょ」  今回の試合に向けて2度のアメリカ修行を敢行し、「2回とも同じ場所に行きました。そこではいろいろなジャンルの選手とスパーリングをすることが出来て、自分の中で技術面だけじゃなく身持ちの面で成長したと思います。今の自分はキャリア史上一番強いので、自分でも楽しみですね」と、最高の自信を得ることが出来た。 「今まで出来なかったことが出来るようになったのと、初期の頃は当たって砕けろ、もらっても返せばいいと思っていたんですが、これからはもらったらリスクも大きくなるし、それでいたら倒されることもあると思うのでディフェンスも向上させました、もらわずに当てる戦い方のイメージが固まってきたので、イメージ通りやれば倒せると思います」と、ディフェンスも強化。 「自分はまだまだ行けるといういい感触がありました。まだ足りない部分もあったので、まだまだ成長できる部分もあります。今がいい状態ではありますがまだまだ強くなれます」と自分の可能性を感じたとも。「この先、勝って次のステージへ進むためにも海外の強豪相手にしっかり結果を残さないといけない。vs世界をしっかり意識してこの試合に挑みたい」と、今回の試合をステップに世界へ挑んでいきたいとする。  自らが提唱し、実現した女子大会だけに「女子のカードが並ぶことでみんな同じ女子に負けたくないと思って頑張るので、自分はメインとして王者として、一番インパクトのある、全カードで一番いい試合をしないといけない。全責任を背負って戦って、来年も女子大会が開催されるかは自分にかかっていると思うので、その責任を背負って戦いたいと思います」と、全てを背負ってこの一戦に臨むつもり。  その分、プレッシャーも大きくなるが「試合が近付くにつれてプレッシャーも大きくなっていくと思いますが、普段から自分も美優ちゃんもプレッシャーがかかる試合だし、『普段からあるよな』って話もしています。プレッシャーはあって当然なので、それを当日どうエネルギーに変えるか。2人で控室でいい雰囲気を作ればいい雰囲気の試合にもなると思っています。それぞれがいい試合をすれば試合では全部エネルギーに変わります。プレッシャーは今よりもっともっとかかると思ますが、全部跳ね返したいと思います」と力強く語った。  また、今大会で「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」に出場するジムの後輩・菅原美優からは、「2人でベルトを巻いて最後にツーショットを撮りたい」との言葉があった。それを聞くとKANAは「プレッシャーもありますが、最後リングで2人がベルトを巻いていたら泣けるくらい感動すると思う。美優ちゃんはベルトを巻いてバトンタッチしてくれると思うので、それが出来るかどうかは自分にかかっていますね。絶対に2人でベルトを巻きたいです」と、実現させたいと話した。  そして、KO勝ちしたら「やっぱりK-1王者はKOじゃなきゃダメでしょ、とリングの上で言えれば」と、五味隆典ばりの台詞を言いたいと笑った。
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