『体格が違う』って言ったら『じゃあお前、もうUFC行けないじゃん』と
――フライ級といえば、この間、平良達郎選手がUFCのデビュー戦で、コンテンダーシリーズから上がって来たカーロス・カンデラリオに判定勝ちしました。あの試合をどのようにご覧になりましたか。
「そうですね……これも僕が勝って、世界レベルだよというのを見せて、僕がUFCに行って見せれば、もっと言いたいことを言えるので、今はあんま言うのはやめとこうかなって。でも僕自身は同じレベルで全然戦えるとは思っているので、それを、UFCに行くためにこれから見せるという感じです」
――コロナ禍でUFCにタイミング良く契約した選手もいて、結果を残せなければリリースされる。UFC以外にも強豪で出ていない選手がいるなか、そのレベルの差はどれくらいあると考えますか。
「UFCに出ていても、例えば練習でやってみて、あんまり強くないなと思う選手はいます。でも、僕が思うに、トップ10の選手とやるとやっぱりちょっと違う領域にいる。怪物感が増すというか。ランキング外とランクに入っている選手は、この化け物感がやっぱ違うと思いますね。
例えば、チーム・オーヤマにいるアレックス・ペレスとかは、ずっと練習をしてタイトルマッチまで行って、ベルトは取れなかったんですけど、デイブソン・フィゲイレード戦でも、フロント(チョーク)が入っちゃいましたが、そこまではテイクとかバックも取っている。フィゲイレードは上手かったですけど、アレックスもモノが違う。僕を含め、軽量級で強い選手がいても、やっぱりみんな、アレックスには遊ばれてる感じもあるので」
――その怪物たちがよく考え、そしてハードに練習している。
「考えて練習してないで、あの舞台でずっと勝ち続けるとかは絶対あり得ないと思います。練習の仕方が上手かったり、自分に合った練習をすごいやって伸びているか。やっぱり、日本人選手って身体がどうとか、フィジカルが外国人選手と違うとか言い訳するところがあると思うんですけど、僕が海外に出てみて感じたのは、やっぱりそういう強い選手って、しっかり考えて量もすごく練習しているし、ハングリー精神がちょっと違う。
『体格が違う』って言ったら、UFCって外国人ばっかりなんだから『じゃあお前、もうUFC行けないじゃん』と、そこで正解が出ちゃう。言い訳するより、やっぱりそこで練習したほうがいいんじゃないかと、僕はそういった考えにこっちに来てなったので。僕も最初はフィジカル差とか感じることとかあったんですけど。やっぱりそこをテクニックでどう流すか、どう当てるかを考えながらやることになる」
――堀内選手にとっては、すべてが国際戦なわけですよね。
「こっちで練習する環境を手に入れるのが難しいというのはあります。そして試合に出るために、LFAと契約をするためにビザを取ったりとか、そういうところが難しい。でも自分はやってきた。世界を目指しているのであれば、国際戦をやるのが一番近い。国によってフィジカルもテクニックもファイトスタイルも、僕は違うなと感じています。中東系やアフリカ系とか、アメリカ、ブラジル、ロシア……その違いを肌で感じること。日本だけでやるんであれば、別にそのままでいいとは思いますが、世界で戦うなら外に出て、海外勢と戦った方がいい、そう思います」