海外で下からやって積み上げてきたという自負はある
――さて、そのLFAでの試合を経て、6月10日「ROAD TO UFC」トーナメント出場が決定しました。それを聞いたときの率直な心境はいかがでしたか。
「ついに来たか、という感じですね」
――LFA暫定フライ級王座を争ったチャールズ・ジョンソンのUFC出場(7月23日に6勝無敗のムハマド・モカエフと対戦)が決まるなか、堀内選手にとって、コンテンダーシリーズではなく、3試合のトーナメントに戦うことについてはどのように感じましたか。
「まあ、ワンマッチではなくトーナメントか、というのはあったんですけど、UFCってそんな甘くないと思うので──トーナメントに出る全選手のことはよく分かっていないですけど──選ばれるということはたぶん強いと思うので、UFCに行く前に、そういう強いアジアの選手と短い試合期間でやれるというのは嬉しいこと。予行演習じゃないですけど、僕にとってはプラスなのかなとは思いますね」
――UFC参戦を見据えるとなると、勝ち方も気にしますか。
「まあ勝ち方はそんなに気にしないですけど、フィニッシュすればするほど周りが盛り上がるので、フィニッシュは狙っていきたいなとは思っています」
――キャリアを通じて、UFC、世界というものを常に考えて、そのために海外に出て経験を積んで、ローカル大会から試合をしてきた。その自負もありますか。
「それはありますね。日本人選手だと松嶋こよみ選手とかも、すごい外でしっかり戦ってきていますけど、僕もUFCに出たいという気持ちはたぶん、周りの日本人よりは強いかなと思っているので、海外で下からやって、力を積み上げてきたという自負があるので、そこは見せたいです。
俺が『他の日本人より気持ちが強い』と言っていて、もしここで、このトーナメントで負けるようだったら、“堀内もそこまでだったのかな、そこまでの人間なのかな”というふうには自分でも考えますね」
――ちなみにライト級もそうですが、4階級ある中で、フライ級の日本人選手が1人だけというのは気にしますか。
「いや、そんなに。ほかの日本人選手と戦いたいとかそういうのは全くないし。正直、これから世界でやっていく中で、逆に日本人選手がいないほうが他の外国人選手とやれて僕は嬉しいですね」
――初戦の対戦相手がトップノイになりました。RIZINで朝倉海選手とも戦いましたが、堀内選手は以前にタイガームエタイで練習しているそうですね。
「そうなんですよ。練習したことあって。そのときは普通にムエタイが強かったですね。トップノイがRIZINに出ていたのは4年前ですし、あの頃よりも強くなっていることは間違いない。寝技も打撃も。でも……まあ大丈夫かなという。相手がどうとかの話ではなくて、やっぱり、ここで見せられなかったらここまでの人間だったんだなで終わっちゃうので、ここで見せることが僕の一つの大事なポイントだなと思っていますね」
――ということは、同じ山にKrushやDouble G FCで活躍するパク・ヒョンソンがいたり、ほかの山の選手のことを現段階ではあまり気にしていないということでしょうか。
「他に出る選手のことをあまり分かってなくて。1回戦に集中したいのと、次の試合が終わって上がってきたら、1、2回見て、あとは自分がやることをやるという感じですかね。僕が動いてるのを見て、コーチが、次の相手がサウスポーだから、こういうことをするともっといいよというのを言ってくれて、それを僕が練習に取り入れていく。だから、作戦というより、僕がやっているところを見て、悪い部分とか、いい部分があったらコーチがそれを言ってくれて、それを取り入れるようにしています」