2022年6月25日(土)国立代々木競技場第二体育館にて開催されるK-1初の女子大会『K-1 WORLD GP 2022~RING OF VENUS~』で、櫻井梨華子(優弥道場)と対戦する鈴木万李弥(志村道場)が公開練習を行った。
鈴木は空手のバックボーンを持ち、2016年にキックボクシングでプロデビュー。MMAのリングにも上がる二刀流ファイターとして活躍する。流血もいとわない激しいファイトを信条とし、付いたキャッチフレーズは“流血のマドンナ”。そのルックスも含めて多くのファンからの人気を集めている。これまでは50kg台中盤から後半で試合を続けてきたが、K-1 JAPAN GROUPには女子フライ級(-52kg)で参戦。3月26日に『Krush』初参戦で真優に判定3-0で勝利すると、5月のHEATでも小澤聡子に判定3-0で勝利した。
3月の試合ではキャッチ・掴みがすべて禁止されたK-1ルール初挑戦だったものの「今まではワンキャッチ・ワンアタック(相手を掴んでの攻撃が一度のみ有効)のルールでやってきて、K-1はキャッチ・クリンチが一切なしのルールですが、自分としてはそんなにやりにくいルールではなかったです」という。
続く5月のHEAT50回記念大会では、K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTの小澤聡子にも判定勝利。「あの試合は自分の中に課題があって、それを出そう!っていうことで試合に臨みました。対戦相手の小澤選手が想像以上にタフだったので結構スタミナを削られる試合になってしまいましたね」と反省点はあったものの、その克服にも着手して、今回の試合に備えている。
鈴木にとって今回がK-1デビュー戦になる。「同じジムのアビラル・ヒマラヤン・チータ選手が初めてK-1に出た試合を見た時から、『自分もK-1に出たいな』と思っていました。“K-1”はみんなが知ってる団体ですし、試合が決まってからも『K-1に出るんだ?』とたくさん声をかけてもらっています」と待望のK-1参戦の反響も大きい。
しかも今回は記念すべきK-1初の女子大会で「初めてK-1で女子大会が開催されることになって。すごいことだなと思いますし、その大会に出られることを嬉しく思います。K-1を盛り上げるつもりで面白い試合が出来たらいいなと思います」と気合い充分だ。「女子だけの大会に出場することも初めてですし、私自身、女子だけの大会を成功させたいという想いがすごくあります。女子選手ならではの華やかさが伝わる大会にしたいです」
対戦相手の櫻井とはSNSを通じて交流もあり「私が階級下げることによって『当たっちゃうんだな』という感じです」と鈴木。「櫻井選手の印象はトップ選手と戦って、良い勝負をしている選手。今回櫻井選手とやる事で今の自分がどのくらいの位置にいるのか試せると思ってます」と櫻井戦を更なる飛躍のきっかけにするつもりだ。
また今回の試合はK-1でキャリアを積む選手vsK-1以外のイベントでも戦ってきた選手というテーマもある。鈴木自身は「大会のポスタービジュアルを見たら『迎え撃つK-1女子と、乗り込むK-1女子』と書かれていて『あ!、私は乗り込む側なんだ』と思いました(笑)」とのこと。あくまで「純粋に試合を楽しみにしています!」と櫻井との対戦に集中している。
今大会では同じフライ級でKANAのタイトルマッチ、日本vs世界・3対3では☆SAHO☆の国際戦も組まれている。鈴木もその輪の中に入っていくことが期待されるが「私は自分のペースでいずれはやりたいという感じなので、のんびりやっていきたいと思います(笑)」と笑顔で語った。
「(タイトルマッチや日本vs世界について)チャンピオンのKANA選手はK-1女子の中でも“倒せる女子”ですし、K-1女子の象徴だと思います。vs世界と言うとどのくらいのレベルなんだろう?と、自分を試したい気持ちはあります。(いずれはベルトに絡んだり、世界の強豪と戦いたい?)心の中では…あります(笑)。私は自分のペースでいずれはやりたいという感じなので、のんびりやっていきたいと思います(笑)。(この階級における自分の強みは?)今までの試合でも結構ぶつかり合う、ガツガツした試合をやっているんで、そこは見ている人も面白いと思います」
最後に鈴木は「今回は試合間隔が短く、連戦になるんですけど、気持ちを切らさずに面白い試合をして、みなさんに喜んでもらえるように頑張ります」とファンに好勝負を約束した。