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【GRACHAN】川中孝浩がジャブで長岡弘樹を削り、悲願のGARNDタイトル奪取「まだまだこれから」、荒東怪獣キラーが2度のダウンを奪うも瓜田を仕留めきれず=『GRACHAN 55』

2022/05/30 23:05
 2022年5月15日(日)、東京・品川インターシティホールにて『GRACHAN 54』に続き、『GRACHAN 55』が開催された。  長岡は42歳を迎えたベテラン。2021年6月の『GRACHAN 48』の「GRANDウェルター級王座統一戦」で桜井隆多に判定勝利し、統一王者となった。  対する挑戦者・川中はレスリング出身。2021年8月の『GRACHAN 49』で初代GLADIATORウェルター級王者・レッツ豪太に1R TKO勝ち。2021年11月の前戦『RIZIN TRIGGER 1st』ではストラッサー起一の肩固めに敗れている。 ▼メインイベント 第8試合 GRANDウェルター級選手権試合 5分3R(延長1R)×長岡弘樹(DOBUITA/GRANDウェルター級王者)[判定0-3] ※27-30×2, 28-29×2〇川中孝浩(BRAVE/挑戦者)※川中が第4代王者に。長岡は初防衛ならず  1R、ともにサウスポー構えから。右インローを打つ長岡。川中は右ジャブを突き、右前蹴り、バックフィストで牽制。  長岡は左ロー、そこに左ストレートをカウンターで合わせにいく川中。右で差して組む長岡に、体を入れ替える。左ヒジで離れる長岡。追う川中に、右ジャブを当てる長岡!  しかし、川中も右を振って金網に押し込み、左差し。金網背にヒザを突く長岡。続けて首相撲ヒザは川中が足を掴んでテイクダウン! すぐに立つ長岡をがぶりからギロチンチョークにとらえようとするが、長岡はダブルレッグテイクダウンを決める。  首を抱えたままの川中に、ハーフから左拳で腹を突く長岡。川中はギロチンチョークを解かずいったん横に煽るが、長岡は首を持たれたまま左のパンチを脇腹に打ち続ける。  2R、川中は右ジャブを当てて、左前蹴り。長岡の蹴りにも右のカウンターを合わせ、反応が鈍い長岡のアゴを上げさせる。右ジャブで詰める川中。右回りの長岡の打ち返しは届かない。  ワンツーには右を返しに行く長岡。左も浴びた長岡は後退。組みに行くも川中は突き放す。左を返す長岡も押し返し。しかし川中は左ローを織り交ぜ、前足にヒット。さらに右ジャブをヒット。左ストレートを返す長岡だが単発に。川中が右ジャブで制したラウンドに。  3R、詰めた長岡は右で差して金網まで押し込み。右腕で頭を抱える川中にダブルレッグテイクダウン! 両足をまとめてハーフで上を取ると、川中に背中を着かせ、右で枕に巻き、左手で脇腹にパンチ。さらにマウントへ。  右腕で枕にする長岡に左で差していったん半身になる川中だが、剥がして再び抑え込む長岡。今度は左で枕に巻くが、川中は、ブリッジから左でかち上げて首投げのように巻き込んで返すと、その際で下からバックに回ろうとする長岡にすぐさま正対し、がぶり。  シングルレッグで足を手繰る長岡をがぶりパウンド。腹の伊熱田に入れ、得意のダースチョーク狙い。組ませない長岡に離れる川中はスタンド勝負。  詰める川中は右ジャブ、左ストレート。その距離を潰してシングルレッグに入る長岡だが、切った川中は再びがぶり。首を抱えてパウンドに長岡は座り込み、ディープハーフ狙いも潜らせない川中。  残り30秒のコールに立ち上がる。右ジャブを被弾し鼻血を出しながらも前進する長岡。川中はワンツーも軸が乱れるように。前に出る長岡も左右を振るが、左を合わされゴング。  判定は3-0(30-27, 29-28×2)で1、3Rを制した川中が勝利。  悲願のベルトを巻いた川中は、「BRAVEジムの川中孝浩です。格闘技を始めて12年ぐらいで、ずっとやっていてもベルトを獲れなくて、やっとベルトを掴みました。ほんとうに嬉しいです。何回も、ここまでに何度も諦めようと思いましたが、宮田先生やジムの仲間、家族、友達が応援してくれたからここまで来れたと思います。ほんとうにありがとうございます。もっと強い相手と戦ってもっと上にいきたいと思います。まだまだこれからです。応援よろしくお願いします」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第7試合 GRACHAN無差別級 5分2R〇荒東 怪獣キラー 英貴(パラエストラ大阪)[判定3-0]×瓜田幸造(掣圏会 瓜田道場)  荒東は身長173cm 、体重135kgの身体を持つタイMMA逆輸入ファイター。昨年4月にはメガトン級を代表する選手で“Mrメガトン”と呼ばれた誠悟に判定勝利を収めている。戦績は5戦無敗。対する瓜田は2016年10月の『GRACHAN25×BFC vol.2』で川口雄介に判定負けを喫して以来、約6年ぶりの参戦となる。  1R、ともにオーソドックス構え。荒東は左ローをかわして右ローを当てる瓜田。さらに左インロー。荒東がプレッシャーをかけると、瓜田は左回り。荒東の右フックをかわし、左に回りながら右ストレート! 荒東は右アッパーで追う。瓜田は再び右の打ち下ろし。  さらに左フェイントから右フック、右ロー。荒東の詰めにサークリング。出入りで右を突く。左ハイを打つ荒東は左ミドルをヒット! 詰める荒東のジャブに瓜田も素早い右から左を入れる。  荒東の左の蹴りに右ストレートをヒットさせる瓜田。荒東は左目尻から少し出血。瓜田は荒東の右フックの内側を左ジャブで突く。しかし追い足を止めない荒東も右から左フックをテンプルに当てると、瓜田は後退。左で差しての組みに勝ち上げて首投げを狙うが、ここは瓜田が残す。  左ミドルハイを右腕に当てる荒東。その詰めに左フックを返す瓜田。ヒット数は瓜田も、1発が重い荒東は、瓜田の右ローにパンチを合わせて前に出ると、さらに瓜田の左ローに右フック!  これでダウンした瓜田はガードポジションに。残り10秒をガードで凌ぐもゴングにすぐには立ち上がれず。  2R、先に詰める荒東が右フック、さらに右ストレートでダウンを奪う。瓜田はすぐに足を手繰って立ち上がり。マウスピースを吐き出した瓜田に試合が止まり、レフェリが戻す。互いにローが交錯。  詰める荒東に右フックを当てる瓜田だが、構わず詰める荒東。右回りで右ローを当てる瓜田を追う。左ジャブ、左ローを突くが、詰める荒東は、左ミドル。しかし瓜田も左ジャブを当て、バックヒジ狙い。右から左に繋ぐ荒東だが、瓜田はサークリング。  荒東の右に、ワンツースリーと突く瓜田。はじく荒東だが、インローをもらう。右ローの打ち合いから右から左の逆ワンツーを当てる瓜田。  しかし体格差で優る荒東は下がらず。笑顔を見せながら左から右フックを強振。金網に詰めると、瓜田のバックヒジの打ち終わりに右フック!  ダウンした瓜田に中腰からパウンド。さらにサイドを奪い、左腕を足で押さえてパウンド連打。右で差して鉄槌を連打するが、背中をつける瓜田も両手を伸ばして決定打を防いで残り1分を凌ぎ、荒東のラッシュに蹴り上げも。ゴング。  判定は3-0で荒東が勝利し、MMA6勝無敗に。GRACHAN初の無差別級王座を懸けたトーナメントの本命となるか。 [nextpage] ▼第6試合 GRACHANフェザー級 5分2R×高橋孝徳(リバーサルジム新宿Me,We)[2R 4分48秒 TKO]〇大搗汰晟(宇留野道場) ※2R、四つからボディロックで先にテイクダウン奪ったのは高橋だが、金網背に立ち上がる大搗が、大内刈。残した高橋の引手と首を掴み、いったん引き落としてから、その戻しに出足払いでテイクダウン! そのままサイドを奪い袈裟固め、両足に挟んでアメリカーナ、アームバー狙い。そのまま左手を挟んで右手で顔面にパウンド連打。打たれ続ける高橋を見て、レフェリーが試合を止めた。 ▼第5試合 GRACHANバンタム級 5分2R△高須将大(パラエストラ柏)[判定1-0 ドロー]△長谷川卓也(Brightness) ▼第4試合 GRACHAN無差別級 5分2R×北村亮太(圭太郎道場)[2R 4分26秒 TKO] ※レフェリーストップ〇田馬場貴裕(ねわざワールド品川) ▼第3試合 GRACHANフライ級 5分2R〇宮内拓海(TMC道場)[判定2-1]×吉田哲之(パラエストラ町田) ▼第2試合 GRACHANフェザー級 5分2R〇櫻庭泰裕(GFG/ANSWERFIGHT)[判定3-0]×伊藤 類(AACC) ▼第1試合 GRACHANバンタム級 5分2R×YO-HEI(Brightness)[1R 2分01秒 TKO] ※ドクターストップ〇佐々木歩夢(AACC) ▼OPファイト GRACHAN育成枠 ウェルター級 3分2R△寺石恭平(BRAVE)[判定ドロー]△石原 匠(フリー) [nextpage] 6月26日に三郷ブレイブジムでGRACHAN Challenge、8月7日に176BOXで関西2度目のGRACHAN Challenge開催 ルール詳細エントリーフォームほか
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