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インタビュー

【修斗】環太平洋ウェルター級選手権試合=田村ヒビキ「自分が獲ってベルトの価値を高めたい」vs ソーキ「修斗で一番面白い階級になる」、ストロー級=本田良介「地方選手に夢の持てる大会になる」vs 安芸柊斗「ランキングに実力で入った証明になる」=6月16日(日)プロ修斗「闘裸男24」福岡

2019/06/13 19:06
6月16日(日)福岡県北九州市の小倉北体育館にて、プロフェッショナル修斗公式戦福岡大会「闘裸男24 Direction of the Cage3」が開催される。 同大会のメインイベントで「環太平洋ウェルター級チャンピオンシップ」を戦う田村ヒビキ(カルペディエム福岡)とソーキ (NASCER DO SOL)、セミファイナルのストロー級で対戦する本田良介(フリー)と安芸柊斗(MMA Zジム)のインタビューが主催者より届いた。 ▼メインイベント 第10試合 環太平洋ウェルター級チャンピオンシップ(-77.1kg)5分3R田村ヒビキ(福岡/カルペディエム福岡)ソーキ (岐阜/NASCER DO SOL) 田村ヒビキ「プロ修斗では中途半端に終わっていたので心残りがあった。自分が出来るうちは全部やっておきたい」 ―――5年ぶりのプロ修斗復帰戦となった2年前の福岡大会で、ウィル・チョープ(米国/Juggernote Club / HybridFighter)からヒザ十字で一本勝ち。リング上のインタビューでプロポーズの言葉の後にタイトル挑戦への決意が飛び出しました。 田村「正直なところ試合する直前までベルトの事は思っていなかったです。ところがいざ修斗に復帰してみると、想いが膨らんできました。自分は修斗ではもともと一つ下の階級で戦っていましたが、チャンスを掴めなくて一度修斗を離れていろんなプロモーションで戦っていました。そこで九州に来たタイミングで修斗のオファーいただいた時は、これは運命かなと。ウィル・チョープ選手はUFCにも出ていた選手だし、いい内容で勝てればベルトは狙える、これは言うだけ言ってみようかなと(笑)。自分が格闘技を始めたのが修斗だったので、自分のキャリアの後半にもう一度最後に修斗のそこに挑戦してみたいという気持ちが直前になって沸々と沸いて来ましたね」 ―――修斗にはこだわっていたけどタイミングが大きかったわけですね。 田村「そうですね。スタートがアマチュア修斗だったのですがドロップしてしまい、他リングでプロデビューした後にプロ修斗に上がりましたが中途半端に終わっていたので、心残りはありました。自分が出来るうちは全部やっておきたいと思ったのが一番大きいと思います」 ―――そして迎えたタイトル戦の相手はランキング4位のソーキ選手です。 田村「ランキングの中にいたのがたまたま僕でありソーキ選手であった思います。ランキングに名を連ねている選手の試合を見たことが無いので、ソーキ選手の印象はわかりません。今回は相手がどうこうとかではなくて自分がやれることをやるだけだと思っています」 ―――昨年はタイトル戦の環境が整わず、北海道の間宮晃仁(MARS GYM)選手と試合が組まれますが、直前に発生した地震により試合中止になっています。今年までタイトル戦へのモチベーションを維持するのは大変ではありませんでしたか? 田村「試合中止は理由が理由だけに仕方ないです。モチベーションとしては僕の周りにいる人達、ジムの会員さんやサポートしてくれている人や家族、仲間のみんながタイトルマッチを期待してくれていたので、それが自分にとってのモチベーションになりました。自分だけだったらそこまで執着は無かったと思いますけど、周りがそうやって応援してくれて背中を押してくれるので。僕がベルトを獲れば周りの人たちが喜んでくれるので、それだけと言ってもいいくらいですね。もちろん獲れば自分も超うれしいですけど(笑)。やっぱり喜んでくれる人がいないとこの歳にもなって続ける理由もないですし。個人的な話ですけど去年は息子が産まれたのですが、僕の試合を見ても記憶には残らないと思いますけど写真とか記録には残りますから、家族のためにもここは頑張りたいと思っています」 ―――このタイトル戦の後、必ずこの階級とランキングが動くと思います。 田村「ライト級以下は選手層が厚くて試合も多くて盛り上がっていますが、このウェルター級はずっと動いていなかった階級です。その階級のベルトに正直どこまで価値があるかというと僕はそんなに無いと思うんです。僕はこの試合で勝つか負けるか分らないですけど、自分が獲ることによってその価値を高めて行く、もっと言うと他のリングのベルトに引けを取らないようにして行かないと意味が無いと思っています。獲っただけではなくて獲ったあと、その先を見据えて結果を残して、ベルト自体の価値を高めたいです」 ソーキ「ずっと修斗に出たかった。この階級にこだわりがある」 ―――前回の試合から随分間が空いてしまいました。そして久しぶりのプロ修斗公式戦が、いきなりチャンピオンシップとなる訳ですが、正直な今の気持ちを聞かせて下さい。 ソーキ「正直に言うと『恐れ多いな』というところはあります。でも試合に出ていなかっただけで練習はずっとしていました。実を言うと一階級下(-70.3㎏)でのオファーはいくつもありました。でも自分自身この階級でやりたいというこだわりがありましたね。恐れ多いとは言いましたが、ついに念願叶ったという想いもあります。僕は凄くビビりなんですけど、今はホントに前向きでやる気になっています」 ―――修斗ではここまで間が空きましたが、他団体への参戦や柔術とか他競技への出場はありましたか? ソーキ「他団体でMMAはありません。柔術とかは出ましたね。僕は柔道をやってるのでそちらへは何回も出てます」 ―――NASCER DO SOL(ナセール ド ソル)という道場についてお聞きします。東京や大阪など大都市以外の道場は、共通して練習相手やスキルの部分で困ることが多いと思うのですが。 ソーキ「基本的にナセール ド ソルは柔術メインの道場だったのですが、やはり田丸(田丸匠/フライ級世界3位)の活躍が大きく、MMAやってるという感じにはなりました。二人で新人王も獲りましたし。でも練習内容に関してはその地方差のようなことは、僕も田丸も感じていないと思います。むしろ相手が少ない分は自分らで考えて行かないとダメになると、そこはウチのジムで練習している選手はみんな思っているはずです。野村先生や田丸が頑張っているから、地方だからとかそういうことは言い訳にしたくないです」 ―――道場の雰囲気はどんな感じでしょうか? ソーキ「こう言うと怒られるかもしれないですけど(笑)、『虎の穴』的なところはありますね。普通の一般会員さんには普通のジムなんですけど、MMAに出たいとかプロになりたいという選手志向の人に対してはガチガチに練習します。これ言うと怒られるんですけど(笑)」 ―――試合に話を戻します。田村選手にはどんな印象を持っていますか? ソーキ「基本的な打撃の部分はしっかり出来て、組んでも強い選手です。全てがバランスのいい選手ですよね」 ―――動きの無かったこのウエルター級のランキングとベルトについて、ソーキ選手が思うところを聞かせて下さい。 ソーキ「僕は正直、ずっと修斗に出たかったということと、この階級にこだわりがありました。他リングから見ると動きの無い止まった階級と思われていますよね。でも自分もいるし田村選手という強い選手もいるんだぞというところを知ってもらいたいですね」 ―――最後にこの大会に向けてアピールをお願いします。 ソーキ「やっと修斗でこの階級が動き出したので、おそらくこの階級が修斗で一番面白い階級になると思います! ヨロシクお願いします!」 セミファイナル 第9試合 ストロー級(-52.2kg)5分3R本田良介(福岡/フリー)安芸柊斗(徳島/MMA Zジム) 本田良介「年に1回しかない福岡大会の重みを感じている」 ―――前回のプロ初黒星となってしまった猿丸ジュンジ戦(ストロー級世界3位)から約7カ月ぶりの復帰戦です。しかも地元福岡でランカー対決となりました。今の率直なお気持ちを聞かせて下さい。 本田「地元福岡でランカー戦が出来るということでとても嬉しいです。前回負けてしまったことに関して、ああいった局面で間違った動きをしてしまったことはしっかり反省しています。でもタイトルマッチを経験した選手と戦って手応えも感じています」 ―――その地元での対戦相手は世界ランキング8位と1つ下に着けている安芸選手になります。 本田「ランキング順位もありますが、目の前の試合で相手をしっかり倒して行きたいです。順位が上の選手を倒した方がアピールにはなるでしょうが、ステップアップのための大切な一戦だと思っています。相手が誰であろうが必死に戦おうと思います」 ―――話は試合から離れますが、地元福岡を離れ2年間は都内のCAVEに所属していました。福岡に帰ってからはどのような形で練習されていますか? また練習方法やスキル、テクニックの部分で都内との差を感じることはありますか? 本田「練習場所は福岡を中心にいろいろなところに行かせてもらっています。正直言うと分らないこと、質問したいことがある日もありますが、一つひとつを分解して工夫して練習に取り組むようにしています。逆にそれがいいことだとも思います」 ―――地元福岡で思い描いている自身の目標を聞かせて下さい。 本田「ONE Championshipに出たいと思っています。でもまずは、こちらに帰って来て直ぐに試合を組んでもらえて本当にありがたいです。都内に居たって選手はそんなに試合を組んでもらえることは無いのです。福岡大会は今のところ年に1回しかないので、そこの重みは感じています。自分の中ではキャリアの一戦なのかもしれないですけど、見に来てくれるお客さんにとっては人生で初めての試合観戦になるかも知れないですから。そこで関係者の皆さんの力があって、光の当たる場所に立てるのはありがたいです。東京でもずっと支えててくれたスポンサーの皆さんや、CAVEの皆さんの指導があったからこそ今の自分があると感謝しています」 ―――最後にこの大会のアピールをお願いします。 本田「地方で初となるタイトルマッチがあります。地方在住の選手には本当に夢の持てる大会になると思います。その大会のセミファイナルに選んでいただいているので、初めて修斗を見に来てくれたお客様にも印象に残る試合をしたいです。自分も地元でタイトル戦が出来るように頑張りたいと思います」 安芸柊斗「お客さんを虜に出来るような選手になりたい」 ―――昨年の8月に格上のマッチョ・ザ・バタフライを1ラウンドKOで破り一気にブレイク。11月の試合では木内 SKINNY ZOMBIE 崇雅(ストロー級世界4位)に敗れてしまいましたが、まずは前回の試合を振り返って、自身ではどのように分析していますか? またこの春から社会人となり、メンタルの部分や練習方法などに変化はありましたか? 安芸「前回の試合は会場の雰囲気とか、いろいろプレッシャーとかもあって、飲み込まれてしまって自分の思うように身体が動きませんでした。緊張した面が一番大きかったのですが、僕から焦ってしまいダメな方へダメな方へ行ってしまい負けてしまいました。あとやっぱり実力の差も大きくあったと思っています。僕より上の選手もやっぱり仕事して練習の時間を確保してやってるんで、自分もそこで同じことをするようになったんだなと思ってます」 ―――今回の相手はランキングが1つ上で7位の本田良介選手です。本田選手についての印象を聞かせて下さい。 安芸「試合見てますけど、やっぱり強いし実力もたぶん、と言うか絶対上だと思います。でも本田選手は木内選手に勝っていて自分は完敗しているので、ここで勝って自分がランキングに入っているのはたまたまじゃなくて実力で入っているという証明にもなると思うんで、ここはKOか一本を狙って自分らしく戦いたいです」 ―――このストロー級の世界ランキングにはトップにONEでも活躍している、チャンピオンの猿田洋祐選手がいます。6月30日の大阪大会でも注目のカードが発表されていますが、同じストロー級で安芸選手が気になっている選手はいますか? 安芸「ストロー級だったら小巻選手に一番注目しています。会場を盛り上げる試合をするし、実際にすごく強いです。KOや一本取りに行く試合をして、会場のお客さんを盛り上げる試合をするところなんか、自分もそんな試合が好きだしマネしたいところですね」 ―――安芸選手のお父さんはプロシューターで、小さいころからお父さんの試合を見たり指導してもらいながら育って来たと思いますが、これからの安芸選手はどんな選手を目指して行きますか? 安芸「やはりKOか一本を狙って、お客さんが見て面白い、お客さんを虜に出来るような選手になりたいです」 ―――最後にこの大会のアピールをお願いします。 安芸「ランキングにたまたま入ったんじゃなくて、実力で入ったという証明になると思うので、ここは完全決着します。今までやって来たことの実力を発揮して、勝ちに行きたいと思いますので応援宜しくお願いします!」
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