2022年5月28日(土)東京・豊洲PITで開催された『NO KICK NO LIFE』の大会後、第6試合でT-98(フリー)に判定3-0で勝利した元WKBA世界スーパーウェルター級王者・緑川創(RIKIX)が引退を発表した。
緑川は「来年の2月、地元・大田区で引退します。今日はそれに向けてのカウントダウン1試合目。あと何試合できるか分かりませんが、自分がやりたい相手と出来るように、強いヤツと最後まで最強を追い続けて、やり続けて最後終わろうと思います」と話した。
『NO KICK NO LIFE』の主催者でRIKIX会長の小野寺力は、「緑川は2月に引退ということになりました。2月11日に大田区総合体育館、それが決まっています。3カ月後に試合が内定していてあと3試合くらいになると思います。ただ、その決まっている相手もハンパない相手なので、それで引退試合が出来なくなるかもしれない。彼はどうしてもやりたい相手を数人上げたので、それを実現できるようにしていきたい。最終章がスタートするので、彼のやりたいカードをサポートして行きたいと思います」と、引退試合は2023年2月11日の大田区総合体育館で行うと発表。緑川が望む相手を用意したいとした。
『NO KICK NO LIFE』は2005年10月29日に小野寺の引退試合大会として初開催され、2014年からは毎年2月11日に大田区総合体育館でキックボクシングのお祭りとして開催されてきた。2014年2月11日には緑川の先輩である石井宏樹の引退試合も行われている。小野寺はアヌワット、石井はゲーオとその時点で“最強”と目された相手と戦っており、緑川にも相当な相手が用意されるだろう。
緑川は2005年デビューのベテランで、新日本キックボクシング協会でミドル級王座とWKBA世界スーパーウェルター級王座を獲得。K-1 MAX世界王者アンディ・サワーにも勝利した実績を持ち、国内ミドル級最強の一角として長く君臨している。2020年7月よりRISEに参戦し、ウェルター級王者の“ブラックパンサー”ベイノアから2度ダウンを奪い強さを見せつけるも、その後は海人、憂也に連敗。2021年2月に『NO KICK NO LIFE』で高木覚清に判定勝ちすると、6月の『RISE』で宮城寛克に判定勝ち、7月の『NO KICK NO LIFE』では憂也と引き分け、8月はモトヤスックに判定勝ち、9月の『BOM』では柿沼慶にKO勝ちと34歳にして4カ月連続試合に臨み、3勝1分の戦績を収めた。
しかし、12月のRISEで新鋭のRYOTAROにまさかのダウンを奪われて判定負け。今年は1月にプライチュンポンに勝利したが、4月のムエタイスーパーファイトで小原俊之にTKO負けを喫していた。戦績は55勝(25KO)15敗8分2無効試合。