新生K-1の旗揚げ戦から武尊を見ている魔裟斗が武尊について語った(C)魔裟斗チャンネル
2022年6月19日(日)東京ドーム『THE MATCH 2022』で行われるRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames/RISE世界フェザー級王者)vs.武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者)。
この世紀の決戦に注目する魔裟斗が、自身のYouTubeチャンネル『魔裟斗チャンネル』にて、武尊のこれまでの名試合三番を選ぶと共に天心との試合展開についても予想した。
魔裟斗が選んだ武尊の名試合三番は、2014年11月3日の大雅戦、2017年4月22日のビクトー・サラビア戦、2021年3月28日のレオナ・ペタス戦の3つ。
新生K-1旗揚げ戦で行われた大雅との試合は「この試合まで武尊を知らなかった。55kgで軽い階級だけど面白い選手だなって」と、魔裟斗が武尊を知るきっかけになった一戦だという。
サラビア戦は「武尊が金的を喰らって試合が中断。嗚咽してうずくまりながら痙攣、身体が震え出して大丈夫かな、これ以上出来ないんじゃないかなってくらいのダメージがあった。やったとしてもあれだけのダメージがあったら普段の動きは出来ないだろうなと思ったんだけど、3Rにパンチの連打で倒したんだよね」と、もう試合続行は不可能と思われたところから立ち直って勝利した武尊の気持ちの強さとK-1を背負う覚悟を感じた。
そしてレオナ戦では、レオナのパンチをもらっていたとの話になると「あれ、打たれているように見えて打たせてないからね。クリーンヒットもらってないから。武尊の強さはそこだからね。攻撃力・爆発力に目が行きがちだけれど実はディフェンスも上手いっていうね。あまりもらわない、いいパンチを致命的になるパンチを」と、武尊のディフェンス力も光った一戦だと評した。
その後は那須川天心戦のことに触れ、「武尊の良さって前へ出る圧力の強さ。これがやっぱり他の選手と比べて突出しているところだなと思って。圧力、パンチの連打の速さ、相手の攻撃をもらわないディフェンス、この3つが武尊のいいところなんだけれど」と、武尊の強さとなる3つの要素をあげる。
しかし、「今回の天心は速いからね。武尊のプレスをかけていけば詰まっていくと思うんだけれど。でも1Rで詰めるのはなかなか難しいんだよね、ああいう速い選手。後半になればなるほど武尊の圧が効いてくるんだろうな、とは思うんだけど、いかんせん3R(+延長1R)だからね。それは捕まえきれるかどうか、っていう勝負」と、武尊がパンチの威力を発揮できる距離まで詰めることが出来るかどうか、をポイントにあげた。
通常、武尊が距離を詰めるのは左インローだが、那須川はサウスポーであることから左でインローは蹴れない、普通のローキックも当たらないのではないかと予想。魔裟斗は自分の山本“KID”徳郁戦を例に挙げ、「ジャブで自分の距離を作る」ことが強いパンチを打てることにつながるのではないかとした。
魔裟斗がもう一点危惧したのは、武尊の唯一の一敗がサウスポー相手だったこと(2012年6月=京谷祐希戦)。魔裟斗は飯田トレーナーに教わったというサウスポー対策を公開。また、武尊のフック連打は速いが那須川は内側から打って来ることに触れて「この打ち合いはちょっと怖い」と内側から打つ方が相手に速く届くため、不利になるかもしれないとも指摘した。