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【Krush】佐々木大蔵が3度目の防衛戦、挑戦者は先輩・大沢文也の戴冠で士気上がるteam JOKERの寺島輝

2022/05/01 18:05
 2022年6月17日(金)東京・後楽園ホール『Krush.138』の第1弾対戦カード発表会見が、5月1日(日)都内にて行われた。  Krushスーパー・ライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rとして、王者・佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vs.挑戦者・寺島輝(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER)が決定。  佐々木は2008年にK-1甲子園でベスト8入り、同年5月にプロデビューし、2016年にKrushライト級王者となった。2018年4月の2度目の防衛戦で同王座を失い、スーパー・ライト級に転向すると同年11月のK-1スーパー・ライト級王座決定トーナメントでは準優勝。2020年2月のKrushで鈴木勇人を破り、ライト級に続いての2階級制覇に成功。7月に近藤拳成を相手に初防衛し、12月のK-1では大和哲也を判定3-0に降している。2021年5月には平山迅を破り2度目の防衛に成功。9月のK-1では元同門の林健太にも勝利、今年2月にはヴィトー・トファネリも破って9連勝中。戦績は31勝(6KO)17敗1分。今回が3度目の防衛戦。  寺島は極真空手と伝統派空手を学び、2019年4月にKrushでプロデビュー。そのデビュー戦から3勝3KOを達成し、2019年11月には初の国際戦で韓国人選手から判定勝ち。4戦無敗で2020年3月のK-1に出場し、山崎秀晃に挑んだがKO負けで初黒星を付けられた。12月の斉藤雄太戦でもTKOで敗れて連敗を喫するが、2021年7月の松本篤人戦で判定勝ちして再起を飾った。11月には第7代Krushスーパー・ライト級王者の鈴木勇人からも勝利。戦績は6勝(3KO)2敗。  会見の冒頭、中村拓己K-1プロデューサーは「スーパー・ライト級は全体的に見てキャリアのある選手が多いが、寺島選手はその中でも若いファイターとして頭角を現わした。元王者の鈴木選手に勝利したことからタイトル戦が決まりました。初対決なので新鮮なカード。4月にK-1タイトル戦線も動き、前王者の山崎選手が同門で佐々木選手に王座挑戦のチャンスが巡ってこなかったが、王者が大和哲也選手に変わって次の挑戦権が佐々木選手になる可能性が増えています」と、大和がK-1王者になったことによってKrush王者である佐々木が次の挑戦者になる可能性が高まっているとした。  寺島は「前の試合が終わってからタイトルマッチは意識していました。昨日、時期はたまたまですが大沢先輩がタイトルを獲っていい流れを作ってくれたので、先輩の顏に泥は塗れない。この流れをつないでいきたいです」と、前日に同じジムの大沢文也がKrushライト級王者になったいい流れに乗っていきたいとする。  対する佐々木は「前回ヴィトー・トファネリ選手と試合をしてから、ヴィトー選手の強い攻撃に対して怪我をしてしまった部分があって、復帰戦という形になります。そこで学んだもの、足りないものがたくさん出てきているので日々トレーニングに打ち込んで解消しながら次の寺島選手との試合へ向けて準備を進めています」と、2月のトファネリ戦で見えた課題を克服しながら防衛戦へ向けての準備をしていきたいとした。  互いの印象を聞かれると、寺島は「穴がない選手という感じ。何でも出来るイメージを格闘技をやっている人もいない人も持っていると思いますが、それ以上に見えない攻撃をたくさん出している、対峙してみないと分からない上手さを持っている選手だろうなと。このベルトに挑戦する意味を分かっているつもりだし、歴代王者の中で一番強い選手だと思うので光栄に思います。思い切り倒します」と、佐々木の見えない攻撃=フェイントなどを警戒。  佐々木は「映像を見たり、先輩の山崎秀晃さんと戦っている試合を見ているので、足を使って伝統派空手の通常では味わえないリズム感の選手だと思います。今まで戦わせてもらった相手とはまた違う印象があります」と、寺島の伝統派空手をベースとしたステップが印象的だとした。  大沢が戴冠したことでいい流れにはなったが、逆にそれがプレッシャーにはならないかと聞かれた寺島は「プレッシャーは試合だから元々あるものなので。プレッシャーがない試合はないのでかけられても変わらないですね。いい流れを作ってくれましたが、誰かの試合を見て頑張ろうというようなモチベーションで格闘技はやっていないので、流れを作ってもらったのは感謝していますが、ブレない自分でやっているのでプレッシャーはそんなに感じないです。元々あるものだと思っています」と、特に通常の試合と違いはないとする。  大沢のタイトルマッチへ向けての追い込みも手伝い、「懸けている想いを受け取っていたので、勝って欲しい想いが一番強かったですね」と大沢の気持ちが伝わってきたと言い、「普通のワンマッチじゃないと思っているので。僕は初挑戦ですがタイトルはこうやって獲るものだと見せてもらえました。多分メインを任されると思うので、意味も受け取ってやるつもりです」と、大沢のようにタイトルマッチにふさわしい試合をやりたいと意気込む。  一方、佐々木は大沢の戴冠によって士気が上がっていることについて「KRESTでもたくさん選手がいて、仲間が勝つと士気が上がるのは間違いない。大沢選手はデビューした時くらいから見てきている選手なので、僕も昨日の試合を見ていて全然関係ないのに嬉しい気持ちがありますね。士気は上がると思いますが、それに対しては特に何もないです」と気にならないとし、自分も大沢の戴冠には喜んだと微笑んだ。  3度目の防衛戦ということでタイトルへのこだわりを聞かれた佐々木は、「ライト級の時は1度取られてしまって階級を変更してスーパー・ライト級で体作りから準備して。やっと獲れたのがライト級、スーパー・ライト級は結果的に獲れた、結果的に自分の元にあると感じています。僕は王者と言われる人間ですがまだ穴もあるから、格闘技と向き合ってやっているのでそこに関して王者というものに皆さんも僕もそうやって向き合って来たと実感していますし、強い想いがあるのは知っているので、僕は僕で王者の佐々木大蔵ではなく『佐々木大蔵という地位』を確立していきたいというのが本心なので、自分のその想いに比べるとそれはないかなと思っています」と、タイトルを守るということよりもっと大きなものを目指しているとした。  K-1王座が同門の山崎秀晃から大和哲也に移動したことについては「ただただ秀さんに勝って欲しかった。そのことに関しては悔しい気持ちがあります。セコンドに就いて全力でバックアップするつもりだったので、そこに関してすぐに『次は自分だ』と言える心境ではないですが、日が経つにつれて悔しい想いや自分がK-1の世界一と言われるベルトを巻きたいとは思っていますが、寺島選手との試合がある以上は先を見据えると足元をすくわれるということは今まで経験してきた中であるので、今は全神経を注いで、その結果どうなるかというところに自分を置いておきたいと思います」と、今は目の前の寺島戦に集中する。  佐々木と言えば左ミドルキック。そのミドルでパンチャーの寺島の腕を潰してやりたいとの気持ちはあるか、との問いには「いろいろ映像を見させてもらったり、これから(対策を)積んでいきますが、当日の寺島選手は今までと違う。それが当たり前。実際に肌を合わせてみないと分からないので、今こうだというのはないです。プランとしてはそれもおり込んでやっていくのかなと思います」と、今はこういう戦い方をしようとは決めていないという。  対する寺島は佐々木の左ミドルについて、「そもそも僕、パンチャーですかね? 自分がパンチャーという意識はないので、それこそ左ミドルは意識していないです。僕、対戦相手の映像は全然見ないんですよ。対策を練っても相手は戦績がたくさんありますし、対策を練っても通用しないのもあるし、試合中に何を合わせられるかって感覚でやってます。練習はたくさんしますし、もちろん対策も少しはしますが、僕もこうするとは今は断言できないです」と、試合をやっている中でどうするかを決めるタイプだとした。  両者のイメージは佐々木が守りも頑強な盾、寺島は攻撃に特化した矛。その相手のいい部分を攻略する自信はあるかと聞かれると、寺島は「もちろんあります。こうしたらこうなると言うのはあります。それは自信あります」ときっぱり。佐々木は「そういった部分も含めて当日のプランが楽しみですね。試合が決まるといろいろなイメージをされると思いますが、そのイメージ以上のものをリングで見せていきたい」と、見る者がイメージする以上の試合を見せたいとする。  そして最後に、寺島は「6月はしっかり王者になります」と宣言。佐々木は「6月まであと1カ月、最高の準備を、出来ることを最大限やりながら寺島選手とKrushのリングを盛り上げたいと思います」と全力でこの試合に臨むと語った。
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