国際空手道連盟 極真会館主催「日本赤十字社 災害義援金チャリティー第53回オープントーナメント全日本空手道選手権大会」「2021全日本女子空手道選手権大会」2022年4月17日(日)東京体育館(写真)左から3位の加賀、優勝・西村、4位コバレンコ。準優勝の山川は不在▼決勝戦○西村界人(東京城北支部)不戦勝×山川竜馬(東京城北支部)
体重無差別の全日本大会は毎年秋に行われるのが通例だが、今大会は新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。また、全日本大会では2018年以来(全日本ウェイト制は2018年4月に開催)となる、第1回全日本大会から“聖地”とされてきた東京体育館での開催。本来なら男子は128名でトーナメントが争われるが、コロナ禍のため人数を減らして今回は男子52名、女子は19名で行われた。
男子は波乱の展開となった。連覇を狙う2020第52回全日本大会優勝者コンスタンティン・コバレンコ(ロシア/総本部道場)は、準決勝で2020第52回全日本大会5位・山川竜馬(東京城北支部)と対戦。顔面殴打の反則をしてしまい、山川が試合続行不可能でドクターストップ。山川の反則勝ちとなったのだ。
決勝は、準決勝で2020第52回全日本大会6位・加賀健弘(東京城西支部)を再延長戦の末に降した2020第52回全日本大会準優勝・西村界人(東京城北支部)と山川で争われるはずだったが、山川の試合出場は不可能となったため、西村の不戦勝という形で西村の初優勝となった。
不完全燃焼での優勝という事もあり、西村の表情は浮かないまま全日本大会が幕を閉じた。
▼3位決定戦○加賀健弘(東京城西支部)不戦勝×コンスタンティン・コバレンコ(ロシア/総本部道場)
準決勝で反則負けとなったコバレンコは失格となったため、この試合は加賀の不戦勝という形で加賀が3位となった。
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▼男子準決勝○西村界人(東京城北支部)再延長 判定3-0×加賀健弘(東京城西支部)
序盤から互いに突きと下段廻し蹴りの打ち合いとなり、西村は接近して押してからの膝蹴りで接近戦に持ち込んでいく。一方の加賀はフットワークを活かして左右に回りながらの突きで応戦。後半からはヒザ蹴りに徹する西村に対し、加賀は突き中心となっていった。互いに決定打に欠き、本戦の判定で決着がつかず延長戦に突入。
延長戦に入ると、西村は膝蹴りと下段廻し蹴り、加賀は突きから下段廻し蹴りと、蹴りの応酬となった。延長戦でも決着がつかず、再延長戦へと突入。
再延長になると、西村のセコンドから「押してローを打て」と指示が入り、それに従うかのように、押しからの右の下段廻し蹴りに徹していく。加賀は左右にステップしながらの突きと下段廻し蹴りで応戦。手数でやや西村が上回ったか、判定3-0で西村が勝利、決勝進出を決めた。
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▼男子準決勝○山川竜馬(東京城北支部)反則勝ち×コンスタンティン・コバレンコ(ロシア/総本部道場)
西村vs加賀戦同様、突きと下段廻し蹴りの打ち合いが続く中、山川は突きと膝蹴り、コバレンコは接近して押しからの右の下段廻し蹴りとクイック。なおも両者の打ち合いが続き、その流れでコバレンコの突きが山川の顔面に当たり、山川が倒れこんでしまう。
ドクターチェックを受けるが、ダメージが大きくいったん舞台から下りることとなり、時間を置いて試合が再開されるのを待った。顔面殴打で注意1を受けるコバレンコ。その後、ドクターストップで山川の試合続行が不可能となり、山川の反則勝ちとなった。
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▼女子決勝×八幡華菜(東京城西支部)判定4-0○佐藤七海(東京城西国分寺支部)
序盤から突き蹴りの打ち合いがなされ、互いに手数と有効打はほぼ互角な展開に。中盤から佐藤が突きを打ち分けていくのに対し、八幡は下段廻し蹴りと前蹴りで応戦。終盤になっても佐藤は動きを止めず、左右に動きながらの突きで手数を上げて、判定4-0で佐藤が勝利。前回大会に続いて2連覇を達成した。
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▼女子準決勝○八幡華菜(東京城西支部)再延長 判定3-0×本村愛花(東京城東北千住支部)
互いに様子を見合う静かな立ち上がりが30秒ほど続き、この均衡を崩しにかかったのは八幡。突きからの下段廻し蹴り、押して下段廻し蹴りと、蹴りにつなげるコンビネーションで先手を仕掛ける。本村は突きから素早く回り込み下段廻し蹴りを打ち込んでいく。終盤には互いに突きの応酬となるも、決定打に欠き、判定で決着がつかず延長戦に突入。
延長戦では主審・副審共に判定は全員引き分け。再延長戦に入ると、両者に疲れが見えてきたのか、見合う状態がしばらく続いていく。残り1分になったところで、前蹴りから突きで前に出てくる八幡に、本村は八幡の蹴りに臆することなく接近し、下段廻し蹴りで応戦。再延長戦での判定は3-0で八幡に軍配が上がり、初の決勝戦進出を決めた。
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▼女子準決勝×山崎乙乃(東京城西世田谷東支部)判定0-4○佐藤七海(東京城西国分寺支部)
互いに突きと下段廻し蹴りの応酬があり、一進一退の展開に。残り10秒で佐藤が怒涛の突きのラッシュで手数で上回り、判定4-0で佐藤が勝利。決勝戦進出を決めた。これにより、八幡と決勝戦を争うこととなった。